これだけは抑えておきたい塾選びのポイント
2021.03.02

大手教育企業で他塾分析を徹底的に行った人間が、塾を敵に回す覚悟で包み隠さず話します。

 

●集団指導塾と個別指導塾の特徴

まず、集団指導塾と個別指導塾はその性質が大きく違います。
その基本性質は、「集団指導塾は合格至上主義」で「個別指導塾は売り上げ至上主義」です。ここを理解することが何よりも重要です。(一言申し上げておきますと、そうでない塾ももちろんあります。ただ、本当にごく少数、ということです)

 

●集団指導塾の合格至上主義

集団指導塾は一言で申しますと「より偏差値の高い学校にどれだけ合格させたかが、その塾の来年の集客やブランドに関わり」ます。
そのため、偏差値帯の高いクラスに「最高の先生」「徹底した教務ノウハウ」「塾全体として力をかけたフォロー」が他クラスと全く違う水準で敷かれます。
それこそ、高い偏差値帯の生徒は「授業料免除」で、宣伝のために囲い込むこともあります。
反面、「偏差値帯の低いクラス」は上記の真逆になることが多いです。
つまり、「偏差値帯の高い生徒であるほど、集団指導塾のメリットを受けることができる」です。

 

●個別指導塾の売り上げ至上主義

個別指導塾では、合格実績は宣伝文句としては弱いことが多いです。(高い合格実績を出しても集団指導塾には大きく劣りますし、元々賢い子だったんじゃないの、という疑問を持たれるためです)
そのため、多くの個別指導塾では合格実績よりも「売り上げ」に価値が置かれます。
具体的には「生徒数をどこまで増やしたか」「夏期講習・冬期講習で生徒に何講座受講させたか」「退塾はどこまで少ないか」「問い合わせからの面談設定率・入塾率はどこまで高いか」に価値が置かれ、売り上げが高い社員ほど社内での評価が高まります。

 

●映像授業塾の性質

集団と個別指導の中間的な存在として、映像授業の塾があります。
映像授業主体の塾のど真ん中のターゲットは「偏差値50-60」です。
偏差値50を下回ると、映像授業だけでは集中力が続かない・理解ができない、が発生します。偏差値60以上の生徒は集団指導塾で最も成果を出している塾で最高の先生の授業の生の授業に価値を見出すことが多く、必然、この偏差値帯がターゲットになります。
映像授業主体の塾でも集団指導塾のフォローとしての映像授業主体の塾は「売り上げ至上主義」になりがちですし、映像授業塾単独で経営を行う塾は「合格実績至上主義」になりがちです。

その理由は、結局、合格実績が塾としては集客の大きな呼び水となるため、集団指導塾が母体の映像授業塾では、集団指導塾で合格実績を稼げるため、映像授業は「集団指導塾生より偏差値の低い生徒をターゲットとし、集団指導塾でついていけなかった生徒の誘導先」とすることが多いからです。

 

●集団指導塾の塾選びのポイント

包み隠さず塾名を挙げることもできますが、それは流石に私も教育業界の人間としてやりすぎだと思うため、実在の塾を特定せずに述べていきます。
集団指導塾は、それぞれ得意とする分野が違います。例えば中学受験において、ある有名な塾は算数のノウハウに特化しており、別のある有名な塾は国語に特化してます。(それぞれの塾では全教科強いと述べているため、プロでないとどの塾がどの科目に強いか、は絶対に分からないと思います。プロでも分かっていないことがほとんどです。)
もしくは、大量に宿題を出して、その宿題を着実にやっていれば実力がつくある有名な塾では、「真面目でコツコツ勉強する生徒」が向いており(大抵は女の子であることが多いです)、逆に男の子的な「ちゃんとやったかどうかよりも、どれだけ力をかけずに点数が取れるか」という性質に向いた指導やカリキュラムを敷いている塾もあります。

ある高校受験の塾では、志望校や点数アップよりも「どこまでその子の自力の脳力を鍛えるか」に比重を置いてますし、ある塾では「上位校に向けた徹底した教務分析」に力を入れてます。
そのため、「誰にでも共通する絶対的で最高の塾」があるのではなく、「お子様の志望校、性格や得意・不得意科目によって、最高の塾は変わる」というのが、私の結論です。
塾や教材選びでよく相談を受けますが、私がその回答の前に数十分も質問を行うのは、そのためです。

 

●個別指導塾選びのポイント

本当に誤解を恐れずに言えば、「個別指導塾ごとに持っているノウハウはそれほど差がない」というのが、真実だと思っています。
そのため、「どの個別指導塾に通うか」よりも「どんな教室長で、どんな先生が担当につくか」の方が、塾名よりも遥かに重要だと思ってます。

というのも、個別指導塾のほぼ全ては「大学生講師」が授業をします。そのため、各個別指導塾は関西なら関関同立以上、関東ならGMARCH以上の講師獲得に躍起になってます。(ちなみに、年々、講師の質は落ちてます。理由は、個別指導塾の数が年々増えていること、就活解禁になり、優秀な大学生ほど塾講師以上に企業のインターンなどに所属するためです)

つまり、「個別指導塾の講師のポテンシャルに差はない」のです。(それぞれ、講師の獲得する大学は同じのため)

もっと正直に言えば、関西なら京都大学・大阪大学に近い個別指導塾を選ぶのが、講師のポテンシャルの高い塾選びになります。(一概に高い学歴ほど良い先生だとは私も思わないです。その理由は、それだけで1つの記事になるので、別でまた述べさせて頂きます)

それでは、どこで塾の差が一番出るかと申しますと、間違いなく「教室の責任者」で出ます。
教室の責任者の質が高ければ、高いレベルの水準を講師に求め、かつ、それを講師が前向きな気持ちでやるべきことを徹底します。(ただ、そのような教室でも「講師の当たり外れは大きい」です。ただ、当たりの先生の母数が格段に多くなります)

良い教室長かどうかは、正直、私は直接5分も話せば見抜くことができます。見抜くときのポイントは「利益至上主義かどうか」と「どこまでのノウハウを持っているか」です。
必要以上の講座数を提案するか、何かとオプション講座をつけようとするか、で利益至上主義かどうかが分かりますが、なかなかプロでないと判別はつかないです。(その生徒にとって本当に必要な講座数はその生徒によって異なるため、一概に多くの講座数を提案するから利益至上主義、とも言えないためです)

「どこまでのノウハウを持っているか」は、その教室長に「うちの子供がどんな生徒と分析したか」と「志望校やテスト、受験システムにどこまで詳しいか」を「具体的に語らせれば語らせるほど」分かります。
個別指導塾業界は離職率が高く、教員志望だったなど教育への熱が高い人か、ファミレスや漫画喫茶などの店舗営業経験者か、別業界で営業をしていた人間が多いです。
そのような人間に2週間研修をして(その研修も教務的なノウハウよりも営業的なノウハウの方がほとんど)現場に出すことが多いため
「具体的に語らせれば語らせるほど」その教室長の腕が分かります。

さらに見るべきポイントは、教室にいる生徒がどこまで勉強に向かっているか、教室内の整理整頓が整っているか、講師の服装や生徒への接し方はどのようなものか、まで見れば、およそその教室のレベルは分かります。

ただ、良い責任者ほど、エリアやブロックのマネージャーとなり現場から離れたり、現場にいても複数教室の管理で自身の教室を見れなくなったり、生徒数の多い教室に配属されることが多いため
良い責任者でも、「役職がないか、忙しすぎないか」を見ることで、良い責任者が自身の子供にどこまで関わってくれそうかを判断することもできます。(役職があるかどうかは体験授業などを通して責任者を見る中で、他教室責任者に指示を飛ばしているかどうかで判断できます)

上記ポイントを抑え、良い教室長が余裕を持って関わってくれそうな個別指導塾を選ぶことをお勧めします。

 

 

 

最後に、良い教室長の中でもやはり、「良い講師かどうかはピンキリ」です。
そのため、「良い講師に当たるかどうか」は本当に重要です。
よくあるケースは、体験授業はエース講師にあてて、実際の授業は違う講師がするケース。エース講師が分析した生徒と、教室長が分析した保護者によって、「どの講師を当てるべきか(どの講師を当てても許されそうか)」の判断がなされます。

上記の状況があるからこそ、私のようなプロ家庭教師のニーズが世の中に絶大にあると感じてます。集団指導塾にはプロ講師いますが、個別にお子様を指導することはまず、ありえないからです。
個別指導塾は学生講師で経験は多くても4年ほど、またその当たり外れが多いことを考えると、プロ講師が個別で授業を行うことがいかに希少かがご理解頂けると思います。

上記が、包み隠さず記載しました。塾選びのポイントになります。ご参考になれば何よりです。