勉強を始めてもすぐに気が散る、あるいは机には向かうがまったく手が動いていない……そんなお子さまの様子を見て、やる気がないのだろうかと感じたことはないでしょうか。
実は、集中できない背景には、脳のタイプや特性が深く関わっている可能性があります。
この記事では、集中力が続かない原因を脳のメカニズムから解説し、多動・衝動型と不注意型それぞれの困りごとを整理します。あわせて、スマホ時代ならではの集中を妨げる要因と家庭でできる具体的な対策、そして第三者が伴走することで集中が変わる理由についてお伝えします。
▼目次
5分も持たずに席を立つ、または空想にふける。集中できない状態のリアル

一口に集中できないと言っても、その見た目はお子さまによってまったく異なります。明らかに落ち着きなく動き回るタイプもいれば、静かに座ったまま頭の中が遠くへ飛んでいるタイプも。
どちらも背景にあるのは脳の覚醒レベルの違いであり、やる気や性格の問題とは切り離して考える必要があります。
多動・衝動型:わずかな物音に反応し、気づけば手遊びや離席をしている
宿題を始めて数分もたたないうちに、鉛筆をくるくる回し始める。窓の外を車が通ると顔を上げる。消しゴムのカスをまとめてこね始め、気づけば10分が過ぎている。保護者さまから見れば、やる気がないように映ってしまう光景ですが、本人はそれをやろうとして手を止めているわけではありません。
このタイプのお子さまは、外から入ってくる刺激に脳が反射的に反応してしまう状態にあります。隣の部屋のテレビ音、きょうだいが動く気配、遠くの救急車のサイレン——それらを今は関係のない情報として脳がスルーできないため、意識がそのたびに引き寄せられてしまいます。席を立ったり手遊びをしたりするのは、脳が刺激を求めて動いてしまう結果であり、本人の怠けや意志の弱さとは別の話です。
こうした状態は、脳の覚醒レベルが適切な範囲よりも低いときに起こりやすいとされています。覚醒レベルが低すぎると、脳はどこかから刺激を得ようとして、目の前の課題以外のものへ意識を向けてしまいます。結果として、手遊びや離席という行動が生まれてしまうのです。
声かけや叱責ではこの状態は変わりません。何度注意しても同じことを繰り返すという状況が続くのは、原因が意志にあるのではなく、脳の状態にあるからです。対策を考えるには、まずこの前提を保護者さまが共有しておくことが大切になります。
不注意優勢型:おとなしく座っているが、頭の中は別の世界へ飛んでいる(ADD)
もう一方のタイプは、見た目には静かに座っているため、周囲から気づかれにくいのが特徴です。机に向かってノートを開いている、ペンも持っている、でも30分後に声をかけてみると一行も進んでいない——そんな状態です。このタイプは不注意優勢型と呼ばれ、多動や衝動性よりも、ぼんやりしてしまうという方向に特性が現れます。
たとえば、授業中に先生が黒板に書いた内容をノートに写しながら、気づいたら3行ぶん飛ばしていた。テストで問題を読んでいるつもりだったが、気づくと同じ行を2回読んでいた。本人に聞くと、考えていたわけではなく、いつの間にかそうなっていたという答えが返ってきます。
この状態も、脳の覚醒レベルの問題が関わっています。多動・衝動型が刺激を外に求めて動くのに対し、自分の内側の世界(思考や空想)へと意識が向かうことで、覚醒レベルをある程度保とうとしている状態がこの不注意優勢型なのです。
目に見える問題行動がないため、サボっている、やる気がないという誤解を受けやすく、それが本人の自己肯定感を静かに削っていきます。外から見ておとなしく座っていることは、集中できている証拠にはなりません。このタイプへの理解が広まりにくい背景には、まさにその見えにくさがあります。
中学生の壁:LINEやSNSの通知が気になり、勉強が細切れになってしまう
小学生のうちはなんとか机に向かえていたお子さまが、中学生になってスマートフォンを持ち始めた途端に勉強時間が激減した。そんなご相談は少なくありません。LINEのグループに通知が来るたびに画面を確認し、返信して、そこからSNSを眺めて、気づくと30分が過ぎている。こうした中断が繰り返されることで、勉強は細切れになり、内容がまったく頭に入らない状態が続きます。
ここで注意したいのは、スマホを見てしまうことは意志の弱さではない点です。通知音やバイブは、脳に対して非常に強い反応を促すシグナルとして働きます。特に発達特性のあるお子さまだと、こうした外部刺激に対してより敏感に反応する傾向があり、通知が来ていると分かっている状態では、勉強への注意を向け続けることが格段に難しくなります。
脳の前頭葉は、衝動を抑えたり注意を切り替えたりする働きを担っていますが、中学生の段階ではまだ発達の途中にあります。大人でも難しいこのコントロールを、前頭葉が未成熟な中学生に意志力だけで求めるのは、あまりに負荷が高すぎます。スマホへの反応は依存の問題ではなく、発達段階と脳の仕様から来る問題として捉える必要があります。
勉強中のスマホ問題を叱ることで解決しようとするアプローチが続くと、お子さまは自分を責めたり、勉強そのものへの嫌悪感を強めたりする可能性も。原因の見立てを変えることが、対策の第一歩になります。
集中が続かない背景には、やる気の問題だけでなく、脳の特性や環境の影響が関わっていることがあります。
メガジュンでは、お子さまの様子を丁寧に見ながら、どんな環境なら力を発揮しやすいのかを一緒に整理します。
「何度言っても変わらない」と感じている方も、まずは今の状況をお聞かせください。
なぜ続かないのか?背景にある脳の特性とメカニズム

ここまで、集中できないのはやる気や根性の問題ではないとお伝えしました。では具体的に脳の中で何が起きているのでしょうか。
ここでは、集中が続かない背景にある四つのメカニズムを解説します。原因が明確になることで、対策の方向性も大きく変わります。
興味のないことにはエンジンがかからない報酬系の特性
人が何かに取り組もうとするとき、脳の中ではこれをやるといいことがあるという見通しに反応して、やる気に関わる神経回路(報酬系)が動き始めます。このとき、脳内では「ドーパミン」と呼ばれる神経伝達物質が分泌され、やる気や達成感のもととなります。定型発達の場合、頑張ればテストで点が取れる、将来の選択肢が広がるといった遠い先の見返りでも、この回路はある程度動き始めることができます。
一方、発達に特性があるお子さまは、ドーパミンの働きが不安定になりやすく、今すぐはっきり見える形で返ってくるものにしか報酬系が起動しにくいという傾向があります。1問解いたら即座にポイントがもらえるゲームには没頭できるのに、今勉強しても報われるのは数週間後のテストという構造には、脳がついてこれません。これは意志の問題ではなく、回路の反応特性の問題です。
加えて、脳には「実行機能」と呼ばれる、目標に向かって自分の行動をコントロールする働きがあります。衝動を抑える、計画を立てる、注意を切り替えるといった機能を担うのがこの実行機能ですが、発達に特性のあるお子さまはこの働きにも弱さが見られる傾向があります。つまり、やりたいことへの衝動にブレーキをかけ、やるべき勉強へとハンドルを切り替えるという、一連の脳の操作が非常に難しい状態にあるのです。
やればできるはずなのにやらないように見えてしまうのは、ここに原因があります。意志の力では抗えない脳の構造として理解することで、保護者さまのアプローチも根本から変わります。将来のためだよと伝え続けても脳はその言葉に反応できません。遠い報酬に気合で向かわせることではなく、今すぐ返ってくる小さな報酬を学習の中に意図的に組み込むという視点の転換が、具体的な対策の土台になります。
不要な刺激(スマホの通知や雑音)をシャットダウンできないフィルター機能の弱さ
私たちの脳には、今必要な情報だけに注意を向け、関係のない情報は意識の外に追いやるフィルタリング機能が備わっています。カフェで勉強していても周囲の会話を無意識にシャットアウトして手元の本に集中できるのは、このフィルターが正常に働いているからです。
発達に特性のあるお子さまは、このフィルターの働きが弱い傾向があります。その結果、外から入ってくる音・光・動き・スマホの通知音のすべてが、今すぐ処理すべき情報として脳に届いてしまいます。たとえば、算数のプリントを解いている最中に、廊下を誰かが歩く足音がしただけで顔を上げてしまう。あるいは、スマホを伏せて置いていても、バイブの振動が気になって計算が続けられない。こうした状態がフィルター機能の弱さとして現れます。
スマホの通知は、このフィルターをさらに強制的に突き抜けてくる設計になっています。音・バイブ・光の三重の刺激は、フィルター機能が弱いお子さまには特に強烈に作用するのです。見なければいいという話ではなく、脳が反応してしまう仕組みそのものに問題があると理解することが、対策の出発点になります。
このフィルター機能の弱さは、環境を整えることで外側からある程度補うことができます。視界に入る情報を減らす、音の刺激をコントロールするといったアプローチが有効なのは、このメカニズムに基づいたものです。意志力に頼らず、入ってくる刺激の総量を減らすという発想が重要です。
ワーキングメモリの容量不足による思考のスタミナ切れ
ワーキングメモリとは、作業中に情報を一時的に保持しておくための脳の機能です。問題文を読みながら条件をメモして計算式を立てるという作業は、このワーキングメモリが並行して複数の情報を保持していることで成り立っています。日常の勉強では、このワーキングメモリが常にフル稼働しています。
発達に特性のあるお子さまは、ワーキングメモリに弱さが見られる傾向があるとされています。ただし、個人差があり、すべてのお子さまに当てはまるわけではありません。
たとえば、保護者さまが「32ページを開いて、3番と4番を解いたら、終わったらノートに答えをまとめておいて」と伝えたとします。このとき、ページ番号を記憶した時点で容量がいっぱいになり、問題番号と後の指示が抜け落ちてしまうことがあります。怒られたくないから聞き直せず、とりあえずページだけ開いて止まってしまう。そんな場面が繰り返されます。
集中していないのではなく、脳の処理がすでにいっぱいになっているために手が止まっている。この違いを理解することで、やればできるはずという目線が、この子に合った量と手順に整理してあげる必要があるという目線に変わります。長時間の勉強が苦手に見えるのは、意志の弱さではなく処理スタミナの問題であることが多いのです。
対策として有効なのは、一度に与える情報量と手順の数を減らすことです。指示は一つずつ出す、問題は一問ずつ取り組む、手順をカードや紙に書いて目に見える形にしておく。こうした外側からの補助が、ワーキングメモリへの負荷を下げることにつながります。
好きなゲームには何時間でも没頭する過集中とのギャップ
ゲームはあれだけ集中できるのに、なぜ勉強はできないのか。多くの保護者さまが感じるこのギャップにも、脳の仕組みからの説明があります。ゲームは、一つの行動をするたびに即座に視覚的・聴覚的なフィードバックが返ってくる設計になっています。敵を倒せばエフェクトが出る、レベルが上がればファンファーレが鳴る。この今すぐ返ってくる報酬の連続が、前述した報酬系を絶え間なく刺激し続けるため、エンジンが止まりません。
さらに、ゲームは難易度が段階的に設計されており、ちょうど頑張れば突破できるというラインが常に用意されています。簡単すぎず難しすぎない絶妙な負荷が、集中状態を維持させます。一方の勉強は、フィードバックが数週間後のテストまで返ってこず、難易度もお子さまの今の状態と一致していないことが多いものです。ゲームへの過集中と勉強への無集中は、同じ脳の特性の裏表なのです。
ここで保護者さまに知っておいてほしいのが、過集中から無理に切り替えさせることの難しさと、その後の脳の疲弊についてです。過集中状態の脳はエンジンが全開になっており、そこに突然の終了指示が入ると、強烈な抵抗感や混乱が生じます。この混乱を生じさせないためには、終了の10分前・5分前と段階的に予告をすることが大切です。区切りの見通しを先に示すことで、脳が徐々に切り替えの準備を始められるようになります。
また、過集中が終わった後には、激しい脳の疲労が伴うことがあります。ゲームをやめた直後に「ぼーっとして動けない」「不機嫌になる」という様子が見られるのは、怠けや反抗ではなく、全力稼働していた脳が一気に消耗した結果です。こうした回復の時間が必要なことを保護者さまが理解しておくことで、終了後の関わり方も変わります。無理に次の行動を促すよりも、しばらく静かに待つことが、その後の落ち着きへとつながります。
気合では解決しない。家庭でできる具体的な集中サポート

やる気を出しなさいという声かけが通じないのは、原因が意志にないからです。
集中を支えるためには、脳がスムーズに動ける条件を外から整えてあげることが必要になります。ここでは、今日からご家庭で試せる四つの具体的なアプローチを紹介します。
環境の構造化:視界から刺激を減らし、パーテーション等で空間を区切る
まず取り組みやすいのが、視覚的な刺激を減らすことです。机の上にあるものを今使う教科書一冊とノートと鉛筆だけに絞り、それ以外はすべて引き出しや棚にしまいます。キャラクターのついた消しゴムやフィギュア、普段使わない参考書なども含めて、視界から出してしまうことが基本です。机を壁向きに配置することで、部屋の中の動きが目に入りにくくなります。
それだけでは不十分な場合は、卓上パーテーションを活用して左右からの視覚情報も遮断してしまうのもおすすめです。市販のものでも、段ボールを立てただけのものでも構いません。視界に入る情報の総量を減らすことで、脳が処理しなければならない刺激の数が下がり、限られた集中リソースを目の前の課題に使いやすくなります。
音の問題も同様に対策が必要です。以下のチェックリストを参考に、お子さまの学習環境を見直してみてください。
【環境整備チェックリスト】
当てはまる項目にチェックを入れながら、いくつ当てはまるか数えてみましょう。
机の上にあるのは、今使う教科書・ノート・筆記用具だけか
机は壁向きに配置されているか
卓上パーテーションで左右の視界が遮られているか
勉強中はテレビが消えているか
家族の話し声や生活音が最小限に抑えられているか
気になる音がある場合、耳栓やノイズキャンセリングイヤホンを用意しているか
環境を整えることは、お子さまの意志力に頼らずに集中を引き出す、最もコストの低い介入です。まず試しやすい一歩として、机の上を今使うものだけにするところから始めてみてください。それだけで、集中の持続時間が変わることがあります。
スマホ対策:意志で対抗せず、物理的に距離を置くルール作り
スマホを勉強中は見ないと決めるだけでは、通知のたびに気になってしまいます。フィルター機能が弱いお子さまにとって、バイブ音すら一つの刺激として脳に届いてしまうためです。そのため、意志力で通知を無視することを求めるのではなく、物理的に手の届かない場所に置く仕組みを作るのが最も有効的になってきます。
以下に、実際に取り組みやすいルールの例を挙げています。親子で話し合いながら、続けられそうなものから試してみてください。
【スマホルール例】
- 勉強開始前にリビングの充電器にスマホを置きに行く
- 勉強中は保護者さまがスマホを預かる
- 端末の設定で勉強時間中は通知をオフにする
- 勉強が終わったら返却する、という見通しをセットで伝える
- ルールを破ったときは叱るのではなく、翌日のルール設計を一緒に見直す
ルールを決めるときに重要なのは、一方的に親が決めるのではなく、お子さまと一緒に考えるプロセスを踏むことです。なぜこのルールが必要なのかを、脳の仕組みとして説明した上で合意を作ると、ルールが守られやすくなります。前頭葉がまだ発達途中だから、通知に反応してしまうのは意志の問題ではなく仕様の問題だという説明は、お子さま自身も納得しやすい伝え方です。
ルールを破ったときに叱るのではなく、そもそも手の届く場所に置かない状況を作った側が管理責任を持つという発想の転換が、この対策を長続きさせます。お子さまの自制心に頼らず、環境の設計で解決していきましょう。
時間の可視化:あと何分を色で示すタイマーの活用
発達に特性のあるお子さまは、時間の感覚を内側でつかむことが苦手なことがあります。あと10分で終わりと言葉で言われても、それがどれくらいの長さなのか感覚的にイメージしにくく、急いでいいのか余裕があるのかが分かりません。この状態が続くと、時間配分の失敗が繰り返され、時間内に終わらないという体験が積み重なります。
そこで有効なのが、残り時間が色で視覚的に減っていくアナログタイマーの活用です。赤い扇形がだんだん小さくなっていく様子が目に見えるため、残り時間を体感として把握しやすくなります。赤い部分がなくなったら終わりという具体的な目印があることで、焦りや何分残っているかという確認がなくなり、目の前の課題に注意を向けやすくなるのです。
タイマーを使った学習のステップアップ例は以下の通りです。お子さまの様子を見ながら、無理なく段階を上げていきましょう。
【タイマー活用のステップ例】
ステップ1:まず10分でタイマーをセットし、その間だけ問題に取り組む
ステップ2:クリアできたら12〜15分に少しずつ延ばす
ステップ3:15分の集中+5分休憩のセットを繰り返す習慣にする
ステップ4:慣れてきたら20〜25分に延ばし、休憩も段階的に調整する
時間の可視化は、勉強の終わりが見えないことへの不安を取り除く効果もあります。終わりが見えない状態では、脳はいつ休んでいいか分からないまま消耗し続けます。タイマーによって終わりを明確にすることで、その時間だけは集中するという切り替えが生まれやすくなります。
クールダウンとしての戦略的な休憩を取り入れる
集中が切れたときに無理に続けさせようとすると、脳はさらに疲弊してその後の回復に時間がかかります。それよりも、集中が完全に切れる前に意図的に休憩を入れる戦略的な休憩が、トータルの学習量を増やすことにつながります。
休憩中の過ごし方は、脳の回復に直結します。何をしてよくて何を避けるべきか、以下を参考にしてください。
| OK(脳を穏やかに休める) | NG(脳が別の報酬に引き寄せられる) |
|---|---|
| ストレッチや軽い体操 | スマホ・SNS・動画視聴 |
| 水やお茶を飲む | ゲーム |
| おやつを少し食べる | 漫画・絵本(読み始めると止まらないため) |
| ぼーっと窓の外を見る | 友達へのLINE返信 |
| ペットと少し遊ぶ | テレビ |
せっかく集中しているのに止めさせるのは惜しいと感じる保護者さまもいらっしゃいます。しかし、過集中状態のまま続けると燃え尽きてしまい、翌日まったく机に向かえないという反動が起きやすくなります。あえて途中で止めて余力を残すことが、次の日も机に向かえる習慣への近道です。
最初は休憩を取ることへの抵抗感を示すお子さまもいます。そのときは、休憩後にまた戻れた体験を一緒に確認することが大切です。休んでも続けられたという成功体験が積み重なることで、このリズムは自然と定着していきます。
集中しやすい環境づくりは大切ですが、毎日の中で続けるのは簡単ではありません。
メガジュンでは、机まわりの整え方、スマホとの距離の取り方、休憩の入れ方まで、お子さまの特性に合わせて一緒に考えていきます。
ご家庭だけではうまくいかないと感じている方は、お気軽にご相談ください。
メガジュン流・ボディダブリング効果を活用した学習指導

家庭でできる工夫を試してみても、親が言うとどうしても反発が大きくて、という壁にぶつかることがあります。それは保護者さまの指導が悪いからという訳ではなく、親子関係の近さゆえに起きる自然な現象です。
ここでは、第三者が伴走することで集中が変わるメカニズムと、メガジュンの指導アプローチをご紹介します。
なぜ誰かがそばにいるだけで集中できるのか?(ボディダブリングの原理)
ボディダブリングとは、誰かが同じ空間に存在するだけで、タスクへの集中が高まる現象を指します。一人でいると
気が散って手がつけられないのに、図書館やカフェに行くと不思議と作業が進む、という経験をした方もいるのではないでしょうか。これは、そばにいる人が何かをしているという事実が、脳の覚醒レベルをちょうどよい状態に引き上げるためだと考えられています。
大切なのは、これは監視でも見張りでもないという点です。隣の人が自分の作業を見ているわけでも、評価しているわけでもない。ただ、同じ場所で何かをしている人がいる——その状態だけで、脳は適度な緊張感と安心感を同時に得られます。この二つのバランスが、集中状態を生み出す鍵になります。
メガジュンのプロ家庭教師が担う役割は、単なる勉強の伴走者ではありません。心理学では、失敗しても受け入れてもらえるという確信を持てる存在のことを「安全基地(セキュアベース)」と呼びます。安全基地となる存在がそばにいることで、人は過剰な緊張から解放され、本来の力を発揮しやすくなります。できなかったことを責めず、間違いをそのまま受け止めてくれる第三者だからこそ、お子さまは失敗を恐れずに取り組むことができます。この安心感が、過剰な緊張をほぐし、集中への入り口を開くのです。
たとえば、メガジュンの指導場面では、講師がお子さまの隣でテキストを読んだり手元で何かを書いたりしながら待つことがあります。じっと見られているわけではない、でも一人でもない。その状態で、さっきまで鉛筆が動かなかったお子さまが、気づくと問題を解き始めているというケースが少なくありません。
ADHD傾向のあるお子さまは、覚醒レベルが低すぎると集中が維持できず、高すぎるとフリーズしてしまうという特性があります。安全基地としての講師の存在が覚醒レベルをちょうどよい中間に保つことで、一人ではなかなか始められなかった課題に取りかかれるようになります。
親だと監視になるが、第三者ならペースメーカーになれる理由
保護者さまが隣に座って見ていると、お子さまはどうしても見られている、評価されているという感覚が生まれます。その緊張感が過剰になると、かえって集中できなくなったり、反発が生まれたりします。ちゃんとやってる、わかってるという言葉が返ってくるのは、その緊張と反発が混ざった反応です。
一方で、親でも学校の先生でもない第三者がそばにいる場合、お子さまはこの感覚をある程度リセットして場に入ることができます。自分のことを一番よく知っている存在ではなく、特性を理解した上でフラットに接してくれる応援者がいることで、やってみようという気持ちが自然に生まれやすくなります。
メガジュンでの指導でも、この効果が実際の変化として現れたケースがあります。中学受験を控えた小学4年生のGくんは、夜中の2時までタブレットでYouTubeを見ることが習慣になっており、日中の授業中は脳がガス欠状態で集中力がゼロという状態でした。担当講師はまず、勉強の話を一切せず、学校での出来事や最近ハマっていることの雑談を積み重ねることから始めました。親でも先生でもない一人の大人として対等に接することで、Gくんが本音を話せる信頼関係を少しずつ築いていったのです。
信頼関係が土台として整った上で、夜更かしはダメと叱るのではなく、せっかく頑張ったのに寝不足でテストの実力が出せないのはもったいないよねとGくん自身のメリットに寄り添った形で伝え続けました。その結果、先生が言う通り、寝たほうが点数が取れるという成功体験をGくん自身が掴み、自ら夜更かしを卒業。脳のコンディションが整ったことで集中力が向上し、成績も伸びていきました。
本人の好きや得意を入り口にして集中スイッチを入れる
報酬系の反応が起動しにくいお子さまでも、自分の好きなテーマや得意分野に関わる内容であれば、脳のスイッチが入りやすくなります。メガジュンでは、指導の入り口として必ずお子さまの興味・関心を把握するところから始めます。
ここで重要なのは、指導前の雑談が単なる寄り道ではないという点です。お子さまが好きなゲームの話、夢中になっているキャラクターの話、最近あった出来事——そうした話をじっくり聞くことは、お子さまの価値観や世界観を否定せず理解するプロセスそのものです。自分のことを分かってもらえているという実感が積み重なることで、学習を受け入れる心理的な土台、すなわち信頼関係が育まれます。
この信頼関係こそが、指示を聞こうとする気持ちや、難しい問題に向き合う意欲の源になります。雑談は戦略であり、指導の土台を作る時間です。
好きなことと学習内容が結びついた瞬間、脳の報酬系はこれは自分に関係のあることだと認識して動き始めます。この状態が一度作れると、その後の集中は自然と続きやすくなります。
あわせて、スモールステップで確実に届く小さな成功体験を積み重ねることも大切にしています。心理学では、自分はやればできるという感覚のことを「自己効力感」と呼びます。この自己効力感は、大きな成功よりも、小さな成功体験の積み重ねによって育まれることが研究でも示されています。今日はここまでできたという実感が繰り返されることで、やればできるという自己効力感が少しずつ形成され、自分から机に向かう力の土台となっていくのです。
特性は、条件が合えば驚くほどの集中力として発揮される力でもあります。何が入り口になるかを探すことに、メガジュンの指導の面白さがあります。お子さまの好きなものを否定せず、それを学びへの橋渡しとして使う。この姿勢が、学習への向き合い方を根本から変えることがあるのです。
まとめ:集中力は根性ではなく環境とパートナーで変わる
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。集中が続かないお子さまを前に、どう声をかければいいか分からなくなっていた保護者さまに、少しでも手がかりをお伝えできていれば幸いです。
集中が続かないのは、お子さまのやる気や根性の問題ではありません。報酬系の反応特性、フィルター機能の弱さ、ワーキングメモリの容量——こうした脳の仕組みが、集中のしにくさを作り出しています。スマホが加わることで、その難しさは中学生になってさらに複雑になります。
大切なのは、意志に頼る対策から環境を整える対策へと発想を切り替えることです。視界から刺激を減らす、スマホを物理的に遠ざける、時間を色で可視化する。これらはすべて、お子さまの脳が集中しやすい条件を外から作るアプローチです。そこにボディダブリングの効果を持つ第三者の存在が加わることで、一人では続かなかった時間が少しずつ積み上がっていきます。
どうして集中できないのという問いを、どうすれば集中できる環境を作れるかという問いに変えるだけで、親子の関係も、お子さまの机に向かう姿も、変わり始めます。もし今、家庭での取り組みに限界を感じているようであれば、ぜひ一度メガジュンにご相談ください。お子さまの特性と困りごとを丁寧に把握した上で、一人ひとりに合ったアプローチを一緒に考えます。まずは無料相談・体験授業から、気軽にお声がけください。
集中が続くかどうかは、誰と、どんな環境で取り組むかによって大きく変わります。
メガジュンでは、無料相談と体験授業を通して、お子さまが実際にどんな場面で集中しやすいのかを見ていきます。
オンラインにも対応していますので、まずは気軽にお試しください。

