学習障害と“勉強が苦手”の混同は危険|家庭でできる正しいサポートと学力向上のポイント

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    この記事で分かること
    • 学習障害と「勉強が苦手」の違いと見分け方
    • 保護者さまが「学習障害かも?」と不安に思いやすいよくある苦手の特徴
    • 計算・国語・集中力などを改善できるサポート方法
    • プロ家庭教師メガジュンによる実際のサポート事例

    「字が汚いのは学習障害なのでは?」
    「計算ミスが多すぎて発達の問題かも?」
    「集中力が続かず、勉強についていけない」

    お子さまの勉強について「学習障害かもしれない」と不安に思われる保護者さまは少なくありません。

    しかし実際には、文字をどうしても認識できない・数字の概念そのものが分からないといったケース以外は、学習障害ではなく「勉強の苦手」の範囲であることが多いです。

    したがって、多くの場合、「字が汚い」「計算に時間がかかる」「集中力が続かない」といった困りごとは、適切なサポートにより改善可能です。

    この記事では、学習障害と“勉強の苦手”の違いを整理しながら、家庭でできるサポート方法や、プロ家庭教師メガジュンが行ってきた具体的な改善事例を紹介します。

    不安を抱えている保護者さまの安心につながれば幸いです。

    こんな方におすすめ

    • 学習障害と勉強の苦手の違いを知りたい保護者さま
    • お子さまが学習障害ではないかと心配な方
    • お子さまの集中力が続かず困っている方
    • 学校や塾では対応しきれない課題のサポート方法を知りたい方
    • 実際に成果の出たサポート事例を知りたい方

    発達障害・ギフテッド専門のプロ家庭教師
    妻鹿潤
    ・16年以上1500名以上の指導実績あり
    ・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
    ・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中

    はじめに:「学習障害かも?」と不安になったら

    「字が汚いのは学習障害かもしれない」「計算のミスが多いのは発達の問題では?」と不安に感じる保護者さまは少なくありません。学校の先生や主治医から指摘を受けると、さらに心配になってしまうという方も多くいらっしゃることと思います。

    しかし実際には、文字がどうしても読めない、数字の概念そのものが分からないといった医学的に診断される学習障害にあたるケースはごく一部です。

    大半は「字が雑で読みにくい」「計算のスピードが遅い」「集中力が続かない」といった“勉強の苦手”の範囲であり、工夫次第で改善できるものです。

    こうした“勉強の苦手”は、本人の努力不足ではなく、学習方法や環境との相性によって生じている場合が多いです。つまり、正しいサポートを取り入れることで、保護者さまが期待する学力レベルに到達することは十分可能です。

    そして、この「学習障害ではないけれど勉強につまずいている子」へのサポートこそ、プロ家庭教師メガジュンが最も得意とする領域です。次の章からは、学習障害と“勉強の苦手”の違いを整理し、具体的な改善方法をお伝えします。

    学習障害と“勉強が苦手”の違いとチェックポイント

    まず押さえておきたいのは、本当の学習障害とはどのような状態を指すのかという点です。

    例えば、文字そのものが致命的に認識できない(ひらがなを何度練習しても読めない)、あるいは数字の概念自体が理解できず「5と7の大小が分からない」といったケースは、医学的な診断が必要となり、特別支援教育の領域になります。

    これらは単なる不得意ではなく、専門機関による評価や支援が欠かせません。

    一方で、実際に多く見られるのは“勉強の苦手”の範囲です。

    字が雑でノートが読みにくい、計算に時間がかかる、集中力が続かないといった状況は、学習障害ではなく、環境や学習方法を調整すれば改善できるものがほとんどです。

    保護者さまから「学習障害かも」とご相談いただいたケースでも、実際には練習の工夫や指導の入り方次第でぐっと伸びていくお子さまがほとんどです。

    学習障害と“勉強が苦手”の最も大きな違いは、先ほど述べたように、「ひらがなが全く読めない」「数字の大小が分からない」など、基礎的な認知能力に大きな課題が見られるかどうかです。

    基礎的な認知能力に大きな課題が見られない場合は、ほとんどのケースにおいて“勉強の苦手”に該当し、正しいサポートによって十分に学力を伸ばしていけます。

    音と文字の結びつきを意識的に練習する、計算のつまずきを段階的に減らす、集中が切れる前に区切りをつけるなど、お子さまの性質に合わせた方法でサポートすることで、お子さまの自信を取り戻し、学力を着実に伸ばすことができます。

    学習障害かも…と不安になったら

    「字が汚い」「計算が遅い」などで学習障害を心配されるケースは多いですが、 実際には工夫次第で改善できる“勉強の苦手”であることがほとんどです。
    不安を感じている方は、まずはお気軽にご相談ください。

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    子どもの“勉強が苦手”の特徴と改善方法

    ここからは、学習障害ではなく「勉強が苦手」の範囲にあたる代表的なケースについて見ていきます。計算・字の汚さ・国語力・集中力といった場面ごとに、特徴と改善の工夫を紹介します。

    計算が苦手な子のサポート方法

    計算に苦手意識を持つお子さまは少なくありません。数字の仕組みを理解する前に暗算や筆算に取り組んでしまうと、表面的な手順だけで解こうとしてつまずいてしまうためです。

    こうしたケースにおいては、図や具体物を使って「なぜこの計算になるのか」を理解することから始めるのが効果的です。

    また、計算のスピードを急がせるより、まずは正確さを優先する練習が大切です。

    例えば、1日10問を丁寧に解くところから始め、安定して正解できるようになったら徐々に問題数を増やすようにすると、焦らずにステップアップすることができます。

    字が汚い子のサポート方法

    お子さまの字が雑でノートが読みにくく、いくら「丁寧に書きなさい」と言っても改善しないと、「何か障害があるのかな?」と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

    ですが、多くの場合、字が汚い原因は運筆スキルや「丁寧に書く習慣」が身についていないことによるものです。

    このとき、「丁寧に書く習慣が身についていないから」といって、たくさん書き取り練習をさせるのは適切ではありません。

    練習量が多いと、

    「たくさん書かなければならない」→「早く終わらせたい」→「雑に書く」

    といった形で、むしろ雑に書く習慣が定着してしまう可能性があります。

    したがって、お子さまに「丁寧に書く」習慣を身につけてほしいときには、書き取りの“量”より“質”に着目することがポイントです。

    具体的には、たくさん書き取りするのではなく、1日5分でも良いので丁寧に書くという練習に取り組みましょう。

    文字の形や大きさを意識させながら、見本をなぞる・同じ字を3回だけ丁寧に書く、といった取り組みを積み重ねます。

    継続して続ける中で、お子さまは「丁寧に書く」という感覚を身につけていくことができます。

    少し時間はかかるかもしれませんが、日々継続して取り組むことが大切です。

    漢字や国語が苦手な子のサポート方法

    漢字や国語が苦手なお子さまは、ただ書くだけ・読むだけの学習で終わってしまっていることがよくあります。大切なのは、音読と意味理解を結びつけることです。

    例えば、漢字なら「読み→意味→書き」をセットで行い、国語の文章なら音読してから内容を口頭で説明させるといった練習に取り組むことで、理解が定着しやすくなります。

    また、このとき1日に取り組む量を増やし過ぎず、少量を繰り返す反復にすることがポイントです。

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    集中力が続かない子のサポート方法

    「勉強に取り組んでも10分も持たない」というご相談はよく伺います。

    集中力が続かないのは努力や能力の不足ではなく、年齢相応の発達段階であるケースがほとんどです。

    まずはお子さまの年齢と、集中できる時間の目安を把握し、それ以上の集中は難しいことを理解することが大切です。

    年齢ごとの集中力の持続時間の目安
    • 小学校低学年:10〜15分
    • 小学校中学年:15〜20分
    • 小学校高学年:20〜30分

    また、年齢相応よりも短い時間しか集中できないお子さまもいらっしゃいます(集中力の持続には個人差があります)。

    その場合には、なぜ集中が途切れてしまうのか原因を分析することが大切です。考えられる主なパターンは次の通りです。

    • 勉強に興味がない → ゲームや好きなことなら集中できるか確認
    • 課題が長すぎる → 細かく区切れば取り組める可能性あり
    • 達成感がない → 小さな目標(スモールステップ)で達成感を積み重ねる
    • 見通しが持てない → 「ここまでやったら終わり」と区切りを明示する

    原因に応じた工夫を取り入れることで、集中できる時間は少しずつ伸びていきます。無理に長時間やらせるのではなく、お子さまが成功体験を積める環境を整えることがポイントです。

    【実例】小5で計算ミスが多かった子の改善事例

    小学5年生のあるお子さまは、計算テストになるといつもミスが多く、「学習障害かも?」とご相談がありました。

    詳しく見てみると、一番ミスが多かったのは“繰り下がりの引き算”でした。

    そこで、最初の2週間は“繰り下がりのときはここを確認する”とルールを一つだけ決めて徹底。その後は“桁のずれ”や“単位の書き忘れ”など、間違いやすいポイントを1つずつ潰していきました。

    すると、1か月ほどで計算の正確さがぐっと上がり、テストの点数も安定。

    保護者の方からは「学習障害ではなく、ただの“つまずき”だったんですね」と安心の声をいただきました。

    このように、つまずきの要因を分析して一つずつ改善していけば、“勉強の苦手”は必ず克服できます。次の章では、こうした工夫がなぜ学力の伸びにつながるのかを解説します。

    正しいサポートで子どもの学力は伸ばせる

    お子さまの“勉強の苦手”は、正しい方法でサポートすれば、多くの場合確実に克服できます。

    ポイントは、お子さまの学力には環境や学習方法の影響が大きいという点です。

    例えば、集中力が続かないのは「能力」ではなくモチベーションや見通しの問題が影響していることがほとんどです。

    やることの見通しが持てなければ途中で嫌になり、達成感が得られなければ続けにくくなります。

    また、字が雑になるのも「大量の書き取り」が逆効果になっているケースなどは多く見られます。

    このように、取り組み方を少し変えるだけでお子さまは学びやすくなり、自信を回復していけます。

    適切なサポートによりお子さまに合った形で勉強に取り組むことができれば、学力はぐんと伸びていきます。

    ただし、ご家庭だけでお子さまに合った勉強の形を見極めるのは容易ではありません。そのため、必要に応じて専門的なサポートを取り入れることも選択肢のひとつになります。

    お子さまに合った勉強の形を 一緒に見つけませんか?

    「サポートの仕方が合っているのか分からない…」
    そんなときはぜひご相談ください。
    お子さまに最適な勉強の方法を一緒に見つけていきましょう。

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    まとめ:不安を解消し、今できる一歩を

    「学習障害かもしれない」と不安に感じても、多くの場合は“勉強の苦手”の範囲であり、工夫やサポートによって克服できるものです。

    字の書き方、計算の進め方、集中の持続──どれも正しい方法で取り組めば、少しずつ改善し、学力は着実に伸びていきます。

    大切なのは、努力や能力不足だと諦めず、お子さまに合った学び方を一緒に見つけることです。

    もしご家庭だけでのサポートに不安がある場合は、専門家と一緒に適切な学習方法を考えることも有効です。

    安心して取り組める環境を整えることで、お子さまは本来の力を発揮しやすくなります。

    プロ家庭教師メガジュンでは、お電話やZoomでの無料ご相談や体験授業を通じて、お子さまの状況を伺いながら最適な解決策をご提案させていただきます。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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