不登校の現状とお子さまの心情、支援において大切なこと

  • #不登校

    今回の記事では、不登校について説明をしたいと思います。

    【執筆・監修】
    不登校・発達障害専門のプロ家庭教師 
    妻鹿潤
    ・16年以上1500名以上の指導実績あり
    ・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
    ・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中

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    特殊でもなんでもない、不登校(引きこもり)について


    「不登校」の児童生徒数は年々増加傾向にあり、2018年の文部科学省の発表では14万人を超えています。そのため、不登校は特殊でもなんでもありません
    これだけのお子様が何らかの理由で学校に行けておらず(もしくは行っておらず)、悩みを抱えています。
    同時に、保護者様も悩みを抱えています。

     

    不登校の原因は一体何?

    学習障害(LD)とは
    不登校は中学生のお子様が多く、その理由の最たるものが人間関係です。

    人間関係が理由での不登校のお子様は、
    「信じていた人に裏切られた」
    「何かしらの攻撃を受けた」
    という経験から新しく接する人にとても慎重で、繊細な状態になります。

    そのため、接し方や言葉を1つ間違うと、心のシャッターを閉めてしまうこともよくあります。さらに怖いことに、心のシャッターを閉めてしまえば「やっぱり、大人ってこんな人ばかり」など、より人間に対して信じられなくなります

     

    不登校から脱却するためには何をすればいいの?


    不登校のお子様は、過度に周りの目を気にされることが多いです。
    大人からすると「そんなことないよ、考えすぎだよ」と思うことでも、本人にとっては大問題なのです。だからこそ、大人の目線ではなく、徹底して「お子様の心情」に寄り添うことが大切です。

    また「勉強の遅れを取り戻している状態」であることも重要です。
    勇気を出して登校(保健室登校含む)しても、勉強がついていけなければ自信を失い、また不登校になる、というケースは本当によくあります。
    上記のように一度勇気を出したにも関わらず不登校になれば、登校前よりも傷ついてしまうため、登校に対するハードルがさらに上がってしまいます。
    そのため、登校する時点では「勉強の遅れを取り戻している状態」は必須となります。
    「あ、学校の勉強、意外と簡単かも」と授業を受けて自信がつく状態であることが重要になります。
    私の経験上、勉強に対して手応えを感じていれば、自信がつくので、人間関係などの問題にも前向きに考えようとするケースは多いです。

    特に、勉強に対しての自信は「志望校合格>定期テストでの点数アップ>学校の授業が分かる、宿題や課題が解ける」の順番で大きく向上します。
    そのため、登校することだけを目的に考えれば不登校のプロに頼むことでも十分だと思うのですが、「不登校に戻らずに登校し続けること」「不登校を乗り切り、前向きに自分の人生を生きようとする」段階では、点数アップ・志望校合格は必須のため、私自身がこの役目がどれだけ重要かと思い至った次第でもあります。

     

    不登校からの受験はどうすれば良い?

    科目ごとの難易度に注目
    「不登校を経験してしまっては受験が不利になるのではないか・・・。」
    と不安に感じるお母様も多いと思います。
    不登校が受験に不利に働くケースはかなり減ってきました
    出席日数の不足を理由に不合格とする高校が減り、一部の人気校や推薦入試を除けば、不登校であったことは決定的に不利な条件とはなくなりつつあります。
    また、文部科学省の通知により、現在では調査書(内申書)の代わりに自己申告書を用いることが可能となっています。
    だからこそ、学校に登校できなくても、着実に学力を高めていけば、志望校に合格できる可能性は高いです。

    さらに、2005年から実施された高等学校卒業程度認定試験により、『高校に進学しなかった人』や『高校を中退した人』だけでなく、不登校のお子様でも、高校に籍を置きながら、高等学校卒業程度認定試験を受けることができます。
    しかも、高認試験の受験科目の8〜9教科の内、在学中に所定の単位を取得すれば、特定の科目の受験の免除してもらえます。

    極端に言えば、不登校から脱却しなくても受験ができるわけですが、やはり今後の社会生活を鑑みると、不登校を脱却する方が良いとは思います。
    とはいえ、必ず不登校を脱却しなければいけない、早めに脱却しなければならない訳ではなく、やるべきことをやれば受験ができるため、選択肢は案外広いと捉えて良いと思います。

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