ASDを持つお子様への教え方

2021.03.09 【 2022.6.29更新 】
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    コミュニケーションが苦手でこだわりが強い性質を持つアスペルガー症候群ですが、こだわりが強い分野では理解が速く深い領域まで一気に辿り着けたり、何かしらの素晴らしい才能をお持ちの方も多い印象です。

    ただ、対人コミュニケーションはやはり苦手なお子様が多いと思います。
    具体的には、「他者の観点に立って、何かしらのイメージをしたことがない。もしくはイメージした機会が少ないため、妥当なイメージができない」ことが多い印象です。
    上記の延長で、「お子様自身が感じ取ったことを、誰もが同じように感じるのだろう」という、「自分と他人は感じ方や考え方が違う」という前提を考えたことがない・イメージできないお子様も多い印象です。

    そのため、アスペルガー症候群を持つお子様が持ちがちな言語能力の遅れも、「他者とコミュニケーションを取るときに、どのような言葉を投げかけるのが適切か」ということを考える機会がない・少ないため、遅れがちな印象を持ってます。

     

    ・接し方のポイント

    こちらからコミュニケーションを取る場合は、どのような速度や声の大きさが最も伝わるか、をお子様の反応を見ながらまずは調節します。
    お子様によって適切な速度や声の大きさ・テンポなどは違うため、ここを掴むことができれば、こちらからのコミュニケーションは伝わりやすくなることが多いです。

    また、こちらの表情や雰囲気から意味や意図を読み取ることや、曖昧な表現の理解が弱いことが多いため、直接的に分かりやすい言葉に言い換えて伝えるようにします。

    逆にお子様からのコミュニケーションは、「言葉選びの特徴を掴む」ことが重要です。他人は違う考え・世界観を持っているということを理解できているアスペルガー症候群を持つお子様は少ないため、お子様独自の世界で築きあげてきた言葉選びをすることが多いです。その言葉の選び方は、同年代の他のお子様とは違う言葉であることが多いため、その特徴を理解しなければ、お子様の意見やお気持ちが理解できなくなってしまいます。
    また、その言葉の選び方には、お子様ごとに何かしらの傾向があるため、特徴を掴めば掴むほど、別の場面で不適切な言葉を選んでも「多分、こうゆう意味だろうな」と適切に推測できるようになってきます。
    そして、言葉選びが間違えている度に、1つずつ修正します。そうすることで、言葉選びが少しずつ適切になります。
    ただ、「この場面でその言葉を使ったら、相手は違うように受け取るよ」などの「相手の立場になった修正」をイメージすることは苦手のため、暗記法に近いような指摘で「この時はこの言葉を選ぶ方が適切だよ」と根気強く修正し続けることが重要です。

     

    ・アスペルガー症候群を持つお子様の強み

    個人差はありますし、アスペルガー症候群を持つお子様の全員が以下の強みを持っているわけではないですが、およそアスペルガー症候群を持つお子様が持つ強みで多いものは以下になります。

    具体行動をチェックリストまで落とせば、チェックリストに沿って着実にやるべきことをやることは得意です。
    また、周りの人に左右されないため、興味のあることややるべきことと理解したことを周りに流されずに実行することも得意です。
    他にも、一般論ではなく、お子様ご自身にとってどのようなメリットがあるかを理屈で理解すれば、実行し続けることも得意です。

    このように、アスペルガー症候群を持つお子様だからこその強みがあるため、その特性を理解して指導すれば、飛躍的に成績を向上させることも可能です。
    大切なことは「個人差があるため、丁寧に観察を繰り返すことと、根気強く接し続けること」だと思います。