ADHDを持つお子さまへの教え方

ADHDのお子様が持つ特徴、そしてそのお子様自身が持つ特徴を把握することがまず第一です。私が知っている中でも、ADHDで京都大学や大阪大学に合格されたお子様は何名もおられます。

一般的なADHDのお子様が持つ特徴は以下の全て、もしくはいずれかです。
お子様ごとに、どの部分の特徴が特に強いか、はそれぞれ違います。

発達障害・ギフテッド専門のプロ家庭教師
妻鹿潤
・16年以上1500名以上の指導実績あり
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中

↓『学習・生活面のお悩み相談虎の巻』はこちらをクリックしてご覧ください。

注意不足

「注意が不足する」というよりも、特定のことへの意識が強くなる傾向があり、その意識が強い時に他の物事を意識することが難しい、という傾向だと感じてます。

「好きなこと・興味があることに人よりも集中するあまり、集中しているときは他のことがおざなりになりやすい」という性質です。
そのため、好きなこと・興味があることについては意識が強く、高い成果を持つ可能性も高いです。

反面、何かに意識が行きやすい分、考えるべきこと・注意すべきことが抜け落ちることが多く、結果、「忘れ物やなくし物が多い」「ケアレスミスが多い」「突然何かに意識を奪われてしまう」などの状況が発生します。

衝動性


こちらも注意不足の延長で、「突然何かに意識が強く奪われる」ことが多いため、周囲からすると、突然、何かに向かって衝動的に走り出した、と感じることが多いです。
また、意識が走り出すと、我慢できず、相手のことを考える前に行動してしまうことも多く、学校で問題視されてしまうことも多いです。

ただ、私の経験上、周りからは「衝動的」に見えても、何かしら「衝動が生まれる傾向」がお子様ごとにあるように感じます。
例えば、興味があるものを見た、興味がある音楽に近い音を聞いた、苦手なものに向き合うのがしんどく、他の何かを考えていたらその考えたことに夢中になってしまい、そっちの世界に行ってしまった、など。

そのため、学習上では、「衝動が生まれる傾向」が生まれないような環境づくり、接し方をすれば、衝動が生まれずに90分の授業が終わる、などもよくありました。

多動性


ずっとそわそわしているような様子で、じっとしていられないといった性質があります。
具体例として、「授業中に席を立つ」、「椅子をガタガタ動かしたり筆箱を触る」、「いつも体のどこかを動かしている」などがあげられます。

多動性の背景として、ただじっとしていられない性質の場合もありますが、何かしら興味関心が環境的に惹かれているためにじっとしていられないケースも多いです。

そのため、刺激になりそうなものを置かない・見えないようにする、勉強のみに集中できるように、筆記用具やプリントなどしか置かないようにする。机や壁の色や柄もシンプル・淡い色にするなどの配慮をすることで、勉強に集中できることもあります。

また、人と話すのが大好きで、勉強に向かおうとしてもつい先生に話したくなるようなお子様は、一定、お子様が満足するくらい一緒にお話ししてから、「さぁ、一旦この問題解いてみよっか」など、切り替えるような雰囲気・言葉がけをすることで、問題に向かわせることもありました。
(ただ、ベースに信頼関係が重要なため、初回授業では時間をかけてでも信頼関係の構築を大切にします。また、問題に向かっていても途中で話しかけたくなるため、その時は少し話をしてから、同じように「さぁ、一旦この問題解いてみよっか」などで勉強に向かわせるなど、根気強く接していくことで勉強に向かう時間が緩やかに増えてきました)

↓『学習・生活面のお悩み相談虎の巻』はこちらをクリックしてご覧ください。