LD(学習障害)を持つお子様への教え方
2021.03.09

LDとは、全般的な知的発達に遅れはないものの、聞く・話す・読む・書く・計算する・推論する能力のうち、特定のものの習得と使用に著しい困難を示す状態を指すものです。
そのため、特定のもの以外は気になる点もないため、通常の指導をします。特定のもののみ、対策をします。お子様の状態を丁寧に観察して、何ができないのか、なぜできないのか、を特定することで、できるようになることが多いですが、「どうしてもできないまま」で終わってしまった場合も数少ないですが、ありました。(今でも、私の力不足で、何かしらの方法があってできなかったのか、本当に誰がやってもできないものなのか、は分からないです)
「どうしてもできないまま」の場合はそれ以外の側面を思い切り伸ばすことで、総合的に他のお子様のようにできる状態に持ち込むことが可能です。

また、これまで見てきたお子様のケースで言いますと、本当はLDではなく、「(LDだと思うくらい)できない」と思い込んでいるため、LDのような状態になっている、ことは多いです。人間、何かしらの行動をするときに「できない」と無意識でも思うと、それ以上に脳が働かないため、結果、「できない」になります。この場合は「●●の場合ならできる(それ以外はできない)」→「●●の場合じゃなくてもできる時もある」→「●●の場合じゃなくてもできる時が増えてくる」など、少しずつ「できる」実感を与えることで、克服できることが多いです。
この時の重要なポイントに、「できない」と思っていた原因は、自分自身でそう思っていたよりも、「周りに言われて、周りにそのように振る舞われて」できないと思うことの方が多いことです。
誰かしらに「できない」と言われる、「できない」と思われているように接せられることで、「できない」とお子様が思ってしまうのです。
その場合の対策としては、「できない」として接する人に、「心から」できると思ってもらって接してもらうようコミュニケーションを取ってもらうことや、「できない」として接する人以上に「できる」として接することです。
後者の場合は、別記事「お子様と構築する2つの大切な関係」にあるように、強い信頼・尊敬関係を私自身が構築することで、「できる」と認識してもらうようアプローチします。

ここからは、より具体的な学習障害の中身を見ていきます。

・読字障害と対策

文字を読むことに障害があるため、読むことへの配慮が必要です。
ただ、これまで他の障害でも記載してきたように、障害の内容・大きさはお子様によってそれぞれです。
例えば、一緒に言葉にして読んであげるとその読んだ内容を覚えて、読めるようになるお子様もいれば、言葉にして読んでも全く読めないお子様もおられます。
そのため、指導の中で「どこまで読めないか」「どのような対策をすれば読めるようになるか」といった丁寧な見極めが大切です。
ただ、一般的に読字障害のお子様は、文字・文章・段落を捉えることが苦手なため、文字ごとの塊が分かりやすいようにする、文章ごとの塊が分かりやすいようにする、などして「ここからここまでが文字・文章なんだ」と分かりやすく示しながら、最初はゆっくり丁寧に一緒に読んでいくことで少しずつ読めるようになってくることが多いです。

・書字障害と対策

文字を書くことに関して障害があり、文字を書き写せない・特定の文字をうまく書けない(bとqの違いをどうしても書けないなど)、句読点をいつも間違う、などがあります。
これまで見てきたお子様で言いますと、特定の文字だけうまく書けないお子様から、何を書くにしても全くうまく書けない(読み取れているものの、書けないなど)お子様まで千差万別でした。特定の文字だけうまく書けない場合は大きく書いたり、ゆっくり書いたりする。色々な書体の特定の文字を見せるなどして、少しずつ「同じ文字」として認識してもらうなど、お子様の理解に合わせてゆっくり・味わうように何度も認識することで、少しずつ特定の文字が分かるようになり、書けるようになってきました。
何を書くにしても全くうまく書けない場合は図にしたり、映像で視覚的に印象つけることでうまくいくことが多かったです。
今はyoutubeで様々な動画があり、例えばひらがな1つでもアンパンマンからAKB、様々なお笑い芸人など楽しく視覚的に見せる動画がたくさんあります。
その中から、お子様が好みそうな動画を一緒に見る中で、「この文字よく見て!」と1つの文字をピックアップして、その後、一緒に丁寧にゆっくり書いてみる、などをします。
書けない理由に「難しいと思っている」などの自信がないことで書けないことも多いため、「好きなもの」の延長で「難しい」と脳が判断させる前に勢いで一緒に描く、などをするとうまくいくことが多かったです。

・算数障害と対策

算数障害も具体的にはお子様それぞれで、「数字や記号を理解・認識ができない」、「簡単な計算ができない」「繰り上がり・繰り下がりが理解できない」「数の大小が理解できない」の1つしか当てはまらない場合や、複数当てはまる場合などがあります。
この対策にも、やはり視覚化が有効なケースが多く、図にしたり、お子様が好きなキャラクターを使ったり、理解してもらいたい算数や数学をお子様が好きなキャラクター・人物が一緒になってやっているyoutubeを一緒に見たりする、お子様がゲームを好きな場合は、好きなゲームになぞらえてやってみる、などでできるようになることが多かったです。