通信制高校への編入で単位は引き継げる?仕組みや注意点を徹底解説
通信制高校への編入の際に、「これまでに取った単位はどうなるのだろう?」という疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
編入時の単位の引き継ぎに関しては、学校ごとに対応が異なったり、編入よりも転入を選んだ方が良いケースがあったりと、さまざまな要素から検討する必要があります。
この記事では、通信制高校への編入に関する基本的な情報から、単位の引き継ぎに関する具体的な仕組みや注意点まで詳しく解説します。
通信制高校への編入を検討する際の参考になる記事となっていますので、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
▼目次
通信制高校への編入|単位引き継ぎの基本的な仕組み
通信制高校に編入する際に、前の学校で取得した単位を引き継げるかどうかは重要なポイントのひとつです。
これまでの努力を無駄にしないためにも、単位の引き継ぎの方法についてはしっかりと調べておくようにしましょう。
また、単位が引き継げるかどうかは一律に決まるものではなく、学校によって条件が異なるため、その仕組みを十分理解する必要があります。
この章では、どのような場合に単位を引き継げるのか、また引き継げない場合はどういった対応が必要なのかについて詳しく解説します。
通信制高校の単位の引き継ぎ|在籍期間の基準
まず、全日制高校における在籍年数が短い場合(1学期のみ在籍した場合など)は、単位を引き継げないことが多いです。
全日制高校に1学期だけ在籍した場合、その学期中に必要な出席日数を満たし、かつ定期テストや課題で一定の成績を収めていれば、その学期分の単位を取得できることがあります。
一方で、通信制高校では長期間の自己学習が基本となるため、通常は一年分の単位の引き継ぎのみが認められるケースが多いです。
そのため、前の学校での在籍期間が少なく、1学期分の単位しか取得できていない場合は、単位認定の対象とならないことがあります。
前の学校で修得した単位をどのように引き継ぐかは通信制高校の方針により異なりますので、事前によく確認するようにしましょう。
通信制高校の単位の引き継ぎ|必修科目か選択科目か
取得した単位が「必修科目」または「選択科目」のどちらかに該当するかによっても、編入時に引き継げるかどうかが異なります。
必修科目(国語、数学、英語など)に関しては、通信制高校でも同様に履修することが多いため、単位の引き継ぎが認められることが多いです。
しかし、選択科目については学校の独自性が強いことも多く、引き継ぎが認められない場合があります。
引き継ぎが認められない場合は、その科目を新たに履修し直す必要があります。
通信制高校の単位の引き継ぎ|評価基準の違い
前の学校でどのような評価基準が適用されていたかも、単位の引き継ぎに影響します。
例えば、全日制高校では定期試験が行われ、その成績や出席状況などに基づいて単位が認定されますが、通信制高校では自己学習や課題提出が主な評価基準となります。
こうした評価方法の違いにより、単位が引き継げない場合があります。
評価基準による単位の引き継ぎの可否については学校によって取り扱いが異なるため、事前にしっかりと確認することが大切です。
通信制高校への編入における注意点
全日制高校から通信制高校への編入を考えている場合には、いくつかの注意点があります。
通信制高校では、通学日数や学習方法が全日制高校と異なるため、その違いを十分理解しておくことが大切です。
特に、全日制高校では毎日通学し、決められた時間に授業を受けるのが一般的ですが、通信制高校では自宅学習が中心で、通学日数も限られています。
この違いは、学びのペースや勉強方法に大きな影響を与えます。
したがって、全日制高校から通信制高校に編入する際には、「自分で学習を進める必要がある」ということを十分理解し、勉強の計画についてしっかりと考えておく必要があります。
また、これまで述べてきたように、単位の引き継ぎについては学校によってかなり対応が異なります。
ですので、編入を検討する際には編入先の学校の制度や方針をよく確認し、これまでに取得した単位をできるだけ無駄にしないようにすることが大切です。
編入の制度や方針については分かりづらいことも多いため、不明な点があれば学校に直接問い合わせるようにしましょう。
通信制高校への編入|学校ごとの対応の違い
通信制高校への編入を考える際には、「どの学校に編入するか」も非常に重要です。
学校によって教育方針や制度が異なるため、編入後にどれだけ自分のニーズに合った環境で学べるかを十分検討する必要があります。
特に、単位の引き継ぎに関する対応は、編入後の学習計画に大きく影響を与えるため、しっかりと把握しておくようにしましょう。
この章では、通信制高校ごとの制度の違いや、学校選びの際に確認しておくべきポイントについて解説します。
通信制高校の編入制度の違い
通信制高校によって、単位の引き継ぎに関する方針や手続きは異なります。
これを理解せずに編入の手続きを進めてしまうと、思ったように単位が引き継げず、再履修が必要になったり、卒業までに余計に時間がかかってしまったりすることがあります。
編入手続きに関する学校ごとの具体的な違いについて、以下で詳しく解説していきます。
-
単位の引き継ぎ範囲
通信制高校では、他校で修得した単位がそのまま認められる場合と、科目ごとに再確認や再審査が行われる場合があります。
例えば、ある学校では過去に取得した全ての単位を引き継ぐことができる一方で、別の学校では「同等の科目」であることが重視され、履修内容や授業内容に差異がある場合は単位が引き継げないことがあります。 -
単位引き継ぎの手続き
一部の通信制高校では、単位の引き継ぎに関して特別な手続きが必要になる場合があります。中には、学習内容の詳細を確認するために過去の成績証明書の提出を求めたり、面談を行ったりする学校もあります。
また、科目ごとの詳細な審査を経て、引き継げる単位が決定される場合も多いです。
なお、編入前に成績証明書やカリキュラムの内容を送付し、事前に引き継ぎ可能かどうかを確認してもらえる場合があります。 -
単位取得の条件
学校によっては、単位を引き継ぐために特定の条件が付される場合があります。
例えば、「過去○年以内に修得した単位でなければならない」や「一定以上の成績を収めていなければならない」などが条件となる場合があります。
このような条件については学校ごとに異なるため、編入前にしっかり確認しておくことが大切です。
通信制高校を選ぶ際のポイント
通信制高校を選ぶ際には、編入後にどれだけ自分にとって学びやすい環境を整えられるかがポイントになります。
ですので、学校を選ぶにあたっては、単に学費の安さや卒業のしやすさだけでなく、単位の引き継ぎの制度や学習支援の充実度についてもしっかりと確認することが大切です。
編入前に直接学校に確認すべき質問リスト
編入を決めた学校に対して、必ず確認しておくべき質問をリストにしました。これらの質問を直接学校に投げかけて、対応状況を把握すると良いでしょう。
通信制高校への編入を検討する際は、以下の点を事前に整理しておくことが大切です。
- 過去に取得した単位は引き継げるか
編入前に確認すべき最も重要な点は、過去に取得した単位が引き継げるかどうかです。過去に履修した科目がそのまま引き継げる場合もありますが、学校によっては一部の単位が引き継げないこともあるため、必ず確認しておきましょう。 - 単位引き継ぎに必要な書類は何か
単位の引き継ぎに必要な書類は、学校ごとに異なる場合があります。多くの場合、成績証明書や履修科目一覧、単位修得証明書などの提出が求められます。
これらの書類の準備には時間が掛かることもあるため、どの書類が必要なのか、そしてその提出方法についてあらかじめ確認しておくことが大切です。 - 単位引き継ぎ後に履修し直す科目はあるか
もし過去に取得した単位が引き継げない場合は、どの科目を再度履修する必要があるのかを確認しましょう。これにより、何年での卒業を目指すかも含めた編入後の計画を立てることができます。 - 単位引き継ぎの手続きにかかる時間はどれくらいか
単位の引き継ぎの手続きにどれくらい時間を要するのかを確認することで、編入手続き全体のスケジュールを把握できます。特に、急いで編入したい場合には手続きのスピードや締切についてしっかりと確認しましょう。 - 編入後にどのようなサポートがあるか
編入後の勉強の進め方に不安がある場合は、学校が提供している学習サポートやフォローアップの体制についても確認しておきましょう。個別指導やオンライン学習支援、進捗確認のための面談など、学校によって様々な支援があるため、どのようなサポートが受けられるかを把握しておくと良いでしょう。 - 卒業までの必要な単位数や在籍期間はどうなっているか
単位の引き継ぎの結果、卒業に必要な残りの単位数がどれくらい減るか、また、卒業までどれくらいかかるかを確認しておきましょう。これにより、何年で卒業するのかを想定しながら学習のペースを決めていくことができます。 - 編入試験や面接は必要か
通信制高校によっては、編入試験や面接が必要な場合もあります。試験の内容や面接のポイントを確認し、準備しておくことも大切です。 - 学費についての詳細はどうか
通信制高校の学費は学校によって異なるため、学費の詳細についても確認しておきましょう。入学金や授業料だけでなく、その他の必要な費用(教材費、施設費、行事費など)についても事前に把握し、計画的に資金を準備しましょう。
通信制高校を選ぶ際には、学校ごとの単位の引き継ぎの制度や教育方針、学費、進路のサポート体制など、多くの要素を慎重に検討する必要があります。
編入前にしっかりと学校について調べ、自分の学習スタイルや将来の進路に合った学校を選ぶようにしましょう。
複数の選択肢を比較しながら準備を進め、安心して新しい環境での学びをスタートしていただければと思います。
通信制高校に保健室ってあるの?実態と利用方法を徹底解説

通信制高校への編入|単位引き継ぎの注意点
この章では、全日制高校から通信制高校へ編入する際に特に注意すべきポイントについて解説していきます。
「学年制」と「単位制」の違いや編入するのにおすすめの時期などについて解説しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
通信制高校への編入|学年制と単位制の違い
通信制高校への転入や編入を検討する際のポイントの一つとして、「学年制」と「単位制」の違いが挙げられます。(参考:学校教育法施行規則 | e-Gov 法令検索)
-
学年制
学年制とは、一般的な全日制高校で採用されている制度で、1年目・2年目・3年目と学年ごとに決まったカリキュラムを履修していきます。
次の学年に進級するためには定められた数の単位を取得する必要があり、出席日数や学業成績の条件をクリアしなければなりません。 -
単位制
単位制とは、卒業までに各科目で必要な単位数を取得すればよく、学年ごとに定められたカリキュラムを設けない制度です。
そのため、「進級するためにはこの単位を取らなければならない」という決まりがありません。
主に通信制や定時制の高校で取り入れられている制度ですが、一部の全日制高校でも採用されています。
単位制には、学年に関係なく自分のペースで勉強を進められるというメリットがあります。
通信制高校は基本的に単位制なので、卒業に必要な単位を自分のペースで取得していくことができます。
一方で、多くの全日制高校では学年制が採用されていることから、単位認定の基準や方法が通信制高校と異なります。
単位の引き継ぎの可否や方法が学校によって異なるのは、こうした制度の違いも関係しています。
少しマニアックな内容ではありますが、こうした制度の違いについて理解することは、自分に合った学び方を選ぶ際にも役立ちますので、ぜひ知っておいていただければと思います。
通信制高校への編入|編入時期の選び方
編入を考える際には、「編入時期」も非常に重要です。
通信制高校に編入する場合、いつ編入するかによって引き継げる単位やその後の学習の進行具合が大きく変わることがあります。
特に、学年ごとに進級する制度(=学年制)の全日制高校から編入する場合、年度の途中のタイミングで編入することは、かなり慎重に検討する必要があります。
というのも、年度の途中で編入する場合、例えば夏休み明けの9月から編入する場合は、1学期に履修した単位は通信制高校に引き継げないことがあります。
引き継げなかった科目は、その年度もしくは次の年度で再履修する必要が生じるため、結果として卒業時期が遅れてしまう可能性があります。
一方、学年の切り替わりのタイミング(4月)に編入すれば、1年分の単位の履修を完了しているため、単位がそのまま引き継げる可能性が高くなります。
とはいえ、4月まで待ってから通信制高校に編入するよりも、2学期や3学期などの年度途中から編入したいという方もいらっしゃると思います。
その場合は、それまでに履修した内容を引き継げるのか、あるいは再履修が必要になるのかを編入先の学校に問い合わせ、どのようにすれば効率的に単位を引き継げるかを確認しましょう。
また、編入後に履修が必要となる単位数なども併せて確認し、何年かけて卒業を目指すのかについて計画を立てていきましょう。
通信制高校への編入|具体的なケース
ここでは、具体的な例を挙げながら編入時期と単位の引き継ぎについて確認していきます。
<例1>1年生終了後に編入する場合
全日制高校で1年生を終えた生徒が4月から通信制高校に編入する場合は、1年生で取得した単位のうち、どれだけ引き継ぎできるかがポイントになります。
全日制高校で1年生分の単位が全て取得できていたとしても、そのすべてが引き継げるとは限りません。
通信制高校のカリキュラムと照らし合わせ、共通性の高いものは引き継ぐことができますが、選択科目や一部の必修科目は引き継げないことがあります。
引き継げなかった単位は、通信制高校で改めて履修することになります。
なお、学年の切り替え時期に編入する場合は、全日制高校と通信制高校で併せて3年間の在籍で卒業できる場合が多いです。
- 2年生から通信制へ編入…全日制1年+通信制2年=合計3年
- 3年生から通信制へ編入…全日制2年+通信制1年=合計3年
ただし、全日制高校で取得した単位があまり引き継げず、卒業に必要な単位が多数残っている場合は、通信制高校の在籍期間が延びることもあります。
通信制高校には多様な背景を持つ生徒さんが在籍しており、4年以上かけて卒業する方も多くいらっしゃいます。
大切なのは3年で卒業することではなく、一人ひとりに合ったペースでしっかりと学力を身に付けることです。ですので、無理に3年で卒業することを目指さず、じっくりと自分のペースで学ぶことを大切にしていただければと思います。
<例2>年度の途中(1年生の3学期)から編入する場合
1年生の3学期から通信制高校に編入する場合、全日制高校で履修した1・2学期分の単位は引き継げないことがあります。
というのも、通信制高校では長期間の自己学習が基本となるため、通常は1年分の単位のみ引き継ぎが認められる場合が多いです。
ですので、前の学校での在籍期間が少なく、1年分の単位が取得できていない場合は、単位認定の対象とならないことがあります。
この場合、通信制高校では再度1年生の単位を履修することになります。
1年生の分の単位がほぼ未履修の状態からスタートしますので、通信制高校の卒業には3年以上かかる見込みになります。
このように、1年生の途中から通信制高校に編入する場合は、全日制高校1年+通信制高校3年の計4年をかけて卒業することがあります。
通信制高校では柔軟なペースで学習を進めることができますが、一方で、このように再履修が必要になる場合は、卒業時期が遅くなる可能性があることを理解しておきましょう。
とはいえ、自分のペースでゆっくり学べることは通信制高校の大きな魅力でもありますので、「何年で卒業できるか」にはこだわり過ぎず、お子さま一人ひとりに合ったペースで学びを進めていただければと思います。
単位引き継ぎの確認方法
単位の引き継ぎについて、編入先の通信制高校に確認を取ることは非常に重要です。
引き継げると思っていた単位が引き継げないと、学習計画や卒業までの年数が変わってしまうことがあります。
ですので、もし不明な点があれば、学校に直接質問して引き継ぎ可能な単位や科目について教えてもらいましょう。
一部の通信制高校では、編入前に成績証明書やカリキュラムの内容を送付することで、単位の引き継ぎが可能かどうかを事前に確認してもらえる場合があります。このような制度がある場合は、積極的に活用すると良いでしょう。
適切な学習計画や卒業までのスケジュールを作成するためには、編入前の確認が非常に大切です。ぜひ意識し、スムーズに編入の手続きを進めていただきたいと思います。
通信制高校への編入に必要な手続きと書類
通信制高校への編入に当たっては、いくつかの手続きと書類の提出が求められます。
特に重要なのが、過去に在籍していた学校で修得した単位を証明する「単位修得証明書」です。
この章では、単位修得証明書の提出など、編入に必要な手続きと書類について解説します。
通信制高校への編入に必要な手続き|単位修得証明書とは?
単位修得証明書とは、これまでに通った学校で修得した単位を証明する公式書類です。
通信制高校に編入する場合は、これまでに学んだ内容を証明するために、過去に修得した単位数や取得科目を示す「単位修得証明書」が必要になります。
この書類が無いと、編入先の学校はどの科目を履修済みか、またどの単位を引き継げるかを判断することができません。
そのため、編入手続きの最初のステップとして、単位修得証明書の提出は非常に重要です。
単位修得証明書の発行方法と提出の流れ
単位修得証明書は、原則として以前通っていた学校から発行してもらいます。以下では、発行方法と提出の流れを具体的に解説します。
① 証明書の発行依頼
単位修得証明書を発行してもらうためには、まず自分が通っていた学校に証明書の発行を依頼する必要があります。
依頼方法は学校によって異なりますが、一般的には学校の事務室に申請書を提出し、手数料を支払って発行を依頼します。
依頼する際には、証明書に記載してほしい内容(例えば、特定の年度分の単位や履修科目など)を伝えましょう。
依頼後、証明書が発行されるまでには数日から1週間程度かかる場合が多いです。急いでいる場合は発行にかかる時間について事前に確認し、余裕をもって依頼するようにしましょう。
② 発行された証明書の受け取り
証明書が発行されると、通常は学校に直接受け取りにいくか、郵送で送られてきます。受け取った証明書は、編入先の学校に提出するために保管しておきましょう。
なお、原本(コピー不可)の提出が求められる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
③ 編入先への提出
単位修得証明書が手に入ったら、編入先の通信制高校に提出します。提出方法は学校の指示に従い、郵送または持参のいずれかで行います。
また、証明書に記載されている内容(履修科目や単位数)が不明確な場合や、追加の情報が必要な場合は学校から問い合わせが来ることもあるので、その際は迅速に対応するようにしましょう。
注意すべきポイント
提出前にここだけは確認
単位修得証明書の提出に関しては、いくつかの注意すべきポイントがあります。
これらを理解しておくことで、手続きをスムーズに進め、編入後の不安やトラブルを避けることができます。
① 書類の提出期限
書類の提出期限は、編入手続きを行う際に非常に重要です。多くの通信制高校では、編入の受け入れ時期にあわせて書類の提出期限を設定しています。この期限を過ぎると、編入ができなくなったり、次の入学時期に先延ばしになったりする可能性があります。
編入試験や面接が行われる前に書類を提出しなければならない場合が多いため、編入試験の日程を確認し、その日程に間に合うように書類を準備しましょう。
また、書類の発行までにかかる時間や書類の郵送にかかる時間も考慮して、余裕をもったスケジュールを立てるようにしましょう。
② 取得漏れが編入に与える影響
単位修得証明書に記載されている内容に誤りや漏れがあると、編入後に不都合が生じることがあります。
例えば、過去に履修した科目が記載されていなかったり、単位数が間違って記載されていたりすると、編入先の学校でどの科目を引き継げるかを確認できなくなります。このような場合は、再度証明書の発行を依頼する手間がかかり、編入の手続きが遅れる原因になります。
また、証明書の記載に誤りや漏れがあると、本来は引き継げる単位が引き継げず、編入後にもう一度同じ科目を履修しなければならなくなってしまう可能性があります。この場合、卒業までにかかる時間が延びてしまい、進路に大きな影響を与える可能性もあります。
そのため、証明書を受け取った後は必ず内容に間違いや漏れがないかをチェックし、必要に応じて学校に確認を取るようにしましょう。また、証明書の内容に不明点がある場合は、早めに学校に問い合わせ修正を依頼しましょう。
③ 書類の保管と再発行の手続き
単位修得証明書は編入手続きの中で重要な役割を果たすため、しっかりと保管しておく必要があります。万が一、提出前に紛失してしまった場合は再発行が必要になりますが、手数料がかかったり、発行に時間がかかったりする場合があるため、できるだけ紛失しないようにしましょう。
また、再発行を依頼する場合、発行元の学校で改めて手続きが必要となるため、その処理にかかる時間や手数料についても確認しておきましょう。
単位修得証明書は、通信制高校への編入に際して欠かせない重要な書類です。
この証明書を早めに準備し提出に備えることが、編入手続きをスムーズに進めるための第一歩です。書類の提出には期限があるため、余裕をもって準備を進めましょう。
また、書類に誤りや漏れが無いかを確認し、不足している科目や単位が無いかも必ず事前にチェックするようにしましょう。
通信制高校の単位引き継ぎ|編入と転入の違い
通信制高校への編入を考える際に、併せて「転入」という言葉を耳にすることも多いののではないでしょうか。
「編入」と「転入」、それぞれの意味や違いを理解していないと、単位の引き継ぎの面で誤解が生じてしまうこともあります。
二つの言葉は似ていますが、学籍の移動に関する手続きやその後の進学に及ぼす影響には大きな違いがあります。
ここでは、「編入」と「転入」の違いと、その違いが単位の引き継ぎに与える影響について詳しく解説します。
通信制高校の編入と転入の違い|用語解説
まず、「編入」と「転入」の定義について整理していきます。
編入
「編入」とは、前の学校を一度退学した後、別の学校に再度入学する場合を指します。
つまり、前の学校を退学したタイミングで一旦学籍が無くなってから再度入学手続きを行うため、学校の在籍期間が途切れることになります。
編入の場合、前の学校で取得した単位がそのまま引き継がれるかどうかは、編入先の学校のカリキュラムや方針によって異なります。
場合によっては編入後に必要な単位を取り直す必要が生じることもあるため、単位の引き継ぎの制度や方針を十分に理解しておくことが大切です。
転入
「転入」とは、現在通っている学校を辞めることなく、別の学校に移ることを指します。
小学校や中学校における「転校」のような形で、在籍している期間を途切れさせずに学校を移動することができます。
転入の場合は、前の学校に在籍していた期間がそのまま引き継がれることが一般的です。したがって、転入先の学校でも前の学校で取得した単位を引き継ぐことができます。
ただし、学校によっては転入に関して規定が設けてられており、全日制から通信制への転入はそもそもできない場合もあるため、事前に確認しておくことが大切です。
通信制高校の編入と転入の違い|単位引き継ぎへの影響
編入と転入では、単位の引き継ぎの扱いが異なります。具体的な違いは以下のとおりです。
編入の場合
編入の場合、前の学校で取得した単位が必ずしもそのまま引き継がれるわけではありません。
なぜなら、編入時には一度学籍が途切れ、その後新たに入学することになるからです。この学籍の途切れが、単位の引き継ぎに大きな影響を与えます。
例えば、全日制高校に1年生まで在籍していた場合、通信制高校に編入した際にそれまでに取得した単位をそのまま引き継げるかどうかは、通信制高校側の判断に委ねられます。
また、全日制と通信制では学校のカリキュラムが大きく異なるため、必修科目であっても一部は再履修が必要になる場合があります。
編入を考える際は、この点をしっかりと確認しておくことが重要です。
転入の場合
転入の場合は在籍期間を途切れさせずに学校を移動するため、基本的に前の学校で取得した単位がそのまま引き継げることが多いです。
例えば、全日制高校から通信制高校に転入する場合、前の学校で履修した科目は通信制高校での履修科目として認定されることが一般的です。
ただし、必修科目や選択科目のカリキュラムが学校間で異なる場合は、一部の科目について再履修が求められることもあります。
通信制高校では、例えば「現代文」や「数学Ⅰ」などの必修科目に関しては引き継げる場合が多いですが、選択科目など学校の独自性が強い科目については、再履修が必要になることがあります。
通信制高校の編入と転入の違い|在籍期間が途切れることのリスク
これまで述べてきたとおり、転入では学校の在籍期間が途切れない一方で、編入の場合は在籍期間が途切れてしまいます。
ここでは、学校の在籍期間(学籍)が途切れることによるリスクについて、いくつか具体例を挙げながら解説します。
単位の引き継ぎに関するリスク
編入の場合は学籍が途切れるため、前の学校で取得した単位が全て引き継がれる保証がありません。
特に、選択科目など、学校ごとに異なるカリキュラムに基づいて取得された単位については、再履修が必要になる場合があります。
例えば、全日制高校で取得した英語や数学の単位が、実は選択科目であったため編入先の通信制高校で認められず、新たに同じ科目を履修し直さなければならないケースなどがあります。
学年のずれによる進行の遅れ
編入するタイミングや前の学校で取得した単位の有無によっては、卒業のタイミングが遅れることもあります。
例えば、通信制高校に3年生から編入した場合で、卒業のために必要な単位がたくさん残っている場合、あと1年で卒業するのが難しくなることがあります。
また、全日制高校から通信制高校に編入する場合は通学回数が減るため、自分で学習のペースを作っていく必要があります。
学習のペース管理がうまくいかないと、結果的に単位取得が遅れて、卒業までにかかる時間が延びてしまう可能性があります。そのため、学習計画をしっかりと立てることが大切です。
総じて、「転入」の方が学籍が途切れず単位をそのまま引き継げるというメリットがありますが、そもそも制度上転入ができない場合が多いというハードルの高さがあります。
一方、「編入」は転入に比べるとハードルは低いですが、学籍が一旦途切れてしまったり、一部の単位が引き継げず再履修が必要になったりするリスクがあります。
ですので、編入を検討する際には学籍が途切れることによるリスクを最小限に留めるためにも、事前にしっかりと情報収集し、編入先の学校の制度や方針について十分に確認することが大切です。

通信制高校への編入における単位引き継ぎのまとめ
この記事では、通信制高校に編入する際の単位の引き継ぎについて詳しく解説してきました。改めてポイントをまとめると、以下のとおりです。
<POINT>
- 通信制高校への編入における単位の引き継ぎ方法は学校によって異なるため、事前の確認が必須
- 単位の引き継ぎの可否は、前の学校の在籍期間や取得科目、評価基準によって異なる
- 編入のタイミングによっても単位の引き継ぎの可否が変わる場合がある
- 全日制高校と通信制高校では、学習方法や通学日数に違いがあることに注意
- 編入と転入では、単位の引き継ぎや学籍の取り扱いに大きな違いがある
通信制高校への編入における単位の引き継ぎについては、制度が学校によって異なるため、一つずつ調べて検討するのは大変かもしれません。
ですが、できるだけ前の学校で取得した単位を無駄にせず活かすことで、卒業までの年数を短縮し、余裕を持って学習に取り組むことができます。
また、通信制高校の強みは、自分のペースでじっくりと学べることにあります。
編入のタイミングによっては、合計で4年以上高校に在籍することになる可能性もありますが、焦らずじっくりと学びに向き合っていただければと思います。
プロ家庭教師メガジュンでは、通信制高校の生徒さまに向けて、学習計画の作成や日々のメンタルフォローを含めたサポートを行っています。
「学習の計画の立て方が分からない」
こうしたお悩みに答えるサービスとなっていますので、ご関心のある方はぜひお気軽にご相談ください。
また、授業や面談はオンラインでも承っています。全国各地からご利用いただけるほか、海外にお住まいの方や帰国子女の方にもこれまでご利用いただき、多数のご好評の声をいただいてきました。
通信制高校への編入ってどうなの?と不安を感じている方へ
通信制高校への編入を考え始めたとき、不安や疑問が次々と浮かんでくることがあると思います。
状況を整理しながら、お子さまにとって無理のない進路を
一緒に考えてみませんか。
些細なことでも構いませんので、まずはお気軽にご相談ください。
一人でも多くのお子さまが、自分らしく人生を歩んでいけるよう、一同全力でサポートしてまいります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
