通信制高校は2年で卒業できる?3年で卒業との違いとその条件を徹底解説
「通信制高校を2年で卒業することはできる?」
このような疑問をお持ちの保護者さまは多いのではないでしょうか。
例えば、現在お子さまが高校に通えていない状況で、高卒資格をこれからどのように取得すれば良いか悩んでいらっしゃるようなケースについては、私たちの元にもよくご相談をいただきます。
「通信制高校の卒業には4~5年かかる」というイメージがある方も多いと思います。
できる限り同学年のお子さまたちと年齢差が生じないように進学や就職に臨ませたいという思いから、通信制高校を選ぶべきか悩んでしまうのは非常によくあるケースです。
一方で、皆と同じペースで学ぶことに関して、お子さまの気力や体力がどこまで続くのか不安に感じる面もあるかと思います。
そこで今回は、通信制高校を2~3年で卒業するための具体的な条件や制度について詳しく解説し、しんどい状況にあるお子さまでも高校を卒業できる現実的な方法についてお伝えしていきます。
お子さまにとって最適な選択肢を検討する際の参考にしていただけますと幸いです。
▼目次
通信制高校を2年で卒業する方法
まずは、通信制高校を2年で卒業する方法について解説していきます。
通信制高校を2年で卒業するための具体的な条件
通信制高校では、通常は3年以上の在籍が求められます。
これは、学校教育法によって修業年数が定められているためであり、例えば2年間で単位をたくさん修得できたからといって、早めに卒業できるということはありません。
第56条 高等学校の修業年限は、全日制の課程については、3年とし、定時制の課程及び通信制の課程については、3年以上とする。(引用元:学校教育法|条文|法令リード (hourei.net))
ですが、以下の条件を満たせば、例外的に2年で卒業することが可能です。
② 高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)を活用
すなわち、あらかじめ単位を取得しているか、高卒認定試験に合格するかのいずれかのパターンに該当する必要があります。
それぞれについて、以下で詳しく解説していきます。
編入学による単位移行
全日制高校や他の通信制高校などで既に単位を取得している場合、これらの単位を編入することで、卒業に必要な残りの単位数が減少します。
例えば、全日制高校に1年間在籍した後、通信制高校に編入した場合、全日制高校で取得した単位が認められることがあります。
この場合、既に1年分の単位が取得できているので、通信制高校に通うのは2年のみで良い(=卒業できる)ということになります。
ただし、過去に取得した単位がすべて移行できるわけではなく、学校によって認められる単位数や科目が異なる場合があります。
ですので、事前に学校側としっかり相談し、単位移行の詳細を確認することが大切です。
また、そもそも編入学を受け入れていない高校もありますので、こちらについても事前に十分確認するようにしましょう。
- 編入学が認められる学校を選ぶ必要がある
- 過去に取得した単位がすべて移行できるわけではなく、学校によって認められる単位数や科目が異なる場合がある
- 事前に学校側としっかり相談し、単位移行の詳細を確認することが大切
高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)を活用
高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験、通称「大検」)は、高校を卒業していない方が「高校卒業と同等の学力」を有していることを証明するための試験です。
この試験に合格することで、大学や専門学校への進学資格を得ることができます。
ただし、高卒認定試験に合格したとしても、「高卒資格」そのものが得られるわけではありません。
通信制高校に通うお子さまの中には、「通信制高校に通いながら、高卒認定試験の合格を目指す」という方もいらっしゃいます。
このような方の場合、高卒認定試験に合格したら高校を中退し、すぐに大学や専門学校への進学、又は就職に進むというケースと、引き続き高校に通い、高卒資格の取得を目指すケースがあります。
① 高卒認定合格後は、すぐに高校を中退し、大学や専門学校への進学、又は就職に進む(→通信制高校に通う年数が、2年以下になる場合がある)
② 高卒認定試験合格後も通信制高校に在籍し、高校卒業資格の取得も目指す(→3年以上の在籍が必要)
高卒認定試験に合格すると、大学や専門学校の入学資格を得ることができ、高校を卒業していなくても進学が可能です。
そのため、「3年以上高校に通い続けることが難しいかもしれない」という方にとっては、早めに次の進路への道を確保することになり、安心材料とすることができます。
また、高卒認定試験の科目合格が、高校の単位として認められるケースもあります。(例:N高・S高、ヒューマンキャンパス高等学校、クラーク記念国際高等学校など)
これにより、高校でのレポート提出やスクーリング、定期試験の負担が軽減できるというメリットがあります。
ただし、高卒認定試験の科目合格によって単位が早めに取得できたとしても、在籍年数が3年以上必要であることには変わりありません。
早めに単位が取得できたからと言って、2年以下で卒業(=高卒資格を取得)できるわけではない点には注意しましょう。
なお、高卒認定試験に合格した後に大学や専門学校に進学しなかったり、それらを途中で退学したりした場合、最終学歴は中卒となります。
「高卒認定試験の合格」を高卒資格と同等に扱ってもらえるかどうかは就職先の企業などによって異なるため、「高卒認定試験の合格」だけでなく高卒資格も取得しておきたいという人は、引き続き通信制高校に在籍する必要があります。
通信制高校を2年で卒業できるのは限られたケース
通信制高校を2年で卒業できるケースは、いくつかの特別な条件を満たした場合に限られます。
というのも、学校教育法においては、高等学校の卒業資格を得るためには「3年以上の在籍」が原則とされています。
そのため、単に通信制高校に2年間在籍し、すべての単位を取得するだけでは法的に卒業資格が得られず、何らかの特例措置や単位の移行が必要となります。
とはいえ、通信制高校は多様な状況や性質の生徒たちが通学することを想定しているため、全日制高校に比べると単位や在籍期間のカウントが柔軟であるという面もあります。
例えば、単位については、通信制高校は単位制を採用していることが多いため、学年に縛られずに必要な単位を取得することが可能です。
これにより、編入学や高卒認定試験によって必要な単位数を減らし、集中的に学習することで卒業までのスピードを早めることができます。
また、通信制高校の在籍期間は、前の学校での在籍期間と合算することができる場合が多いです。
そのため、例えば全日制高校で1年間在籍した後、通信制で2年間学ぶというケースでは、トータルで3年の在籍期間を満たすことができます。
このような仕組みを利用すれば、実質的には通信制高校を2年で卒業することが可能になります。
通信制高校を2年で卒業するメリット・デメリット
通信制高校を2年で卒業するメリットとしては、「進学や就職を早められる」「集中して学習を進められる」といったことが挙げられます。
通信制高校を2年で卒業できれば、同年代の学生と同じタイミングで進学や就職に臨むことができ、年齢差による負担を感じにくくなります。
また、早く社会に出たい場合には、時間を無駄にせず次のステップに進むことができるほか、学費を抑えられるというメリットもあります。
加えて、短期間での卒業を目指すことにより、明確な目標を設定しやすくなります。
進学や就職、資格取得などの具体的な目標があると、学習にも集中しやすく、主体的に学習を進められる場合が多いです。
一方、通信制高校を2年で卒業するデメリットとしては、「学習スケジュールが過密になる」「高校生活を楽しむ時間が少なくなる」などが挙げられます。
通常では3年以上かけて取得する単位を2年間で取得するため、学習スケジュールは非常にタイトになります。
体力的、精神的な負担が大きく、モチベーションを維持するのが大変だと感じるかもしれません。
また、友達との交流や課外活動など、3年間の高校生活で得られる経験を十分に楽しむ余裕が無くなってしまう可能性があります。
特に、友人関係を深めたり、じっくり自分の進路を考えたりする時間が制限されることは大きなデメリットの一つと言えます。
加えて、通信制高校を2年で卒業するためには、単位移行や高卒認定試験などの特例を活用する必要があります。
2年での卒業を目指す場合は、その負担や条件をしっかりと理解した上で、無理のない計画を立てていただければと思います。
通信制高校を3年で卒業する場合
続いて、通信制高校を3年で卒業する場合について解説していきます。
通信制高校も3年で卒業するのが一般的
通信制高校においても、全日制高校と同じく3年で卒業するケースが一般的です。
ただし、全日制高校よりは自由度が高いため、毎年の学習スケジュールを計画的に進めながら、無理のないペースで単位を取得することができます。
通信制高校の1年目
最初の1年目は、通信制高校の学習スタイルに慣れることが大切です。
通信制高校では自宅学習が中心であり、レポートの提出やスクーリング(対面授業)も求められます。
スクーリングの頻度は学校によって異なり、年に数回の場合もあれば、ほぼ毎日通学できる通信制高校もあります。
いずれにしても、1年目は生活のリズムを作ることが重要です。
少しずつ課題やレポートを進めながら、無理のないペースで学習を進め、必要な単位を取得していきましょう。
また、卒業までのスケジュール感について、学校の先生や塾・プロ家庭教師の講師と一緒に考えておくことも大切です。
通信制高校の2年目
2年目になると、学校生活にも慣れてきます。
引き続きレポートやスクーリングをこなしながら、自分の興味がある分野や進路についても具体的に考え始め、進学や就職に向けた準備を少しずつ進めていきましょう。
学校によっては選択科目などもあるので、希望の進路に合わせて科目を選ぶと良いでしょう。
また、学校や塾の先生、プロ家庭教師などに進路について相談し、進学や就職に向けた計画をより具体的に立てていくことが大切です。
通信制高校の3年目
通信制高校の3年目は、多くの生徒が最終学年を迎えます(学校のカリキュラムや単位の取得状況によっては、4年以上在籍することもあります)。
進学を考えている方の場合は、受験勉強を本格的に進めることになります。必要に応じて塾やプロ家庭教師、オンライン教材を活用するようにしましょう。
また、単位の履修が進んでいて、空き時間が増えてきた場合は、課外活動やボランティアなどに積極的に参加するのもおすすめです。
アルバイトなどで社会経験を積むことが、今後の人生の糧になることも多いです。時間的な余裕ができた場合は、ぜひいろいろなことにチャレンジしていただきたいと思います。
通信制高校を3年で卒業するメリット・デメリット
通信制高校を3年で卒業するメリットとしては、
- 自分のペースで学習を進められる
- 課外活動やアルバイトとの両立がしやすい
- 個別サポートを受けられる
といったことが挙げられます。
まず、「自分のペースで学習を進められる」という点に関しては、3年間という標準的なスケジュールでは、急ぎすぎることなく、無理のないペースで学習を進められることが多いです。
通信制高校では、学年ごとに取得すべき単位数が厳しく定められていないため、柔軟な形で学習を進めることができます。
これにより、一人ひとりのペースに合わせてレポート提出やスクーリングを調整できるため、精神的な負担が少なくなります。
また、家庭の事情や体調などに合わせて学習スピードを調整できるのも、通信制高校ならではの利点と言えます。
通信制高校は通学の頻度が少なく、自宅での学習が基本となるため、課外活動やアルバイトといった他の活動と両立しやすいというのもメリットです。
高校生の間にさまざまな経験を積むことで、自分に適した進学先や職業を見つけやすくなるというメリットもありますので、ぜひ時間を有効に活用していただきたいと思います。
また、通信制高校では、担任やカウンセラーによる個別サポートが充実している場合も多いです。
学習の進捗に応じたアドバイスや進路相談を受けることができ、進学や就職に向けた準備をしっかりと進めることができます。
加えて、通信制高校では孤独感や不安感を感じる方が多いため、メンタル面でのケアやサポートが充実している学校もあります。
こうしたサポート体制は、通常の全日制高校にはない柔軟さがあり、お子さま一人ひとりの状況に合わせた対応が可能であることが大きなメリットとなっています。
逆に、通信制高校を3年で卒業することのデメリットとしては、
- 早く社会に出たい人にとっては時間がかかる
- モチベーションの維持が難しい
ということが挙げられます。
進学や就職を急いでいる方にとって、3年間という期間は長く感じられるかもしれません。
特に、すでに学びたいことが明確であったり、早く社会で実践経験を積みたいという意欲が強かったりするお子さまにとっては、もっと早く卒業して次のステップに進みたいと感じることがあるかもしれません。
この場合、3年以上かけて卒業するのは少しペースが遅く感じることがあります。
また、通信制高校は自宅学習が多いため、自己管理が求められます。
そのため、3年間という長期にわたりモチベーションを維持し続けることが難しいというお子さまもいらっしゃいます。
特に、途中で進路に迷いが生じたり、学習に集中できない時期があったりすると、学習ペースが崩れる可能性があります。
学習ペースやモチベーションの維持が難しいと感じる場合は、必要に応じて学校の先生や塾、プロ家庭教師などに相談し、学習の計画作成やペース配分のサポートを受けることをおすすめします。
通信制高校の卒業年数|2年と3年による違い
通信制高校での卒業には、2年で卒業するパターンと3年で卒業するパターンがあり、それぞれに特徴や条件があります。
この章では、どちらがお子さまにより適しているかを見極めるための参考としていただけるよう、それぞれの違いを詳しく解説していきます。
項目 | 2年で卒業 | 3年で卒業 |
---|---|---|
必要な条件 | 編入学による単位免除を利用して、既に取得している単位を引き継ぐことが前提。これにより、卒業に必要な単位数を短縮し、2年間での卒業が可能になります。または、高卒認定試験の合格をもって2年未満で中退するケースも稀にあります。 | 一般的な通信制高校のカリキュラムに従い、3年間かけて規定の単位を計画的に取得します。特に特別な条件や免除がない場合は、3年在籍して卒業するのが通常の流れです。 |
学習スケジュール | 2年間で多くの単位を取得する必要があるため、非常にタイトなスケジュールになります。レポートの提出やスクーリング(対面授業)も多く、短期間で集中して学習しなければならないため、日々の計画的な学習が必要です。 | 3年間という期間をかけてゆっくりと単位を取得していくため、余裕を持った学習スケジュールを組むことができます。学習の進度を自分のペースに合わせやすく、課外活動やアルバイトなどとの両立がしやすいです。 |
メリット | 2年で卒業することで、早く社会に出たり、進学を目指したりすることができます。特に進学希望の場合、他の学生と同じタイミングで大学受験に臨むことができるため、年齢差を感じることなく次のステップに進めます。 | 自分のペースで無理なく学習を進められるため、体力や精神的な負担が少なく、モチベーションを維持しやすいです。また、バイトや趣味、家族との時間を大切にしながら学習できる柔軟さがあります。 |
デメリット | 短期間で多くの単位を取得する必要があるため、学習量が多く精神的な負担が大きくなります。また、スクーリングやレポート提出の頻度が高いため、計画通りに学習を進められないと単位を落とすリスクも高まります。 | 早く社会に出たい、進学したいと考えている場合には、卒業までに3年かかることがネックになるかもしれません。また、途中で学習に飽きてしまったり、目標を見失ってしまったりしてしまうと、モチベーションが低下する可能性があります。 |
【通信制高校の2年卒業と3年卒業】具体的な条件の違い
通信制高校を2年で卒業するためには、すでに全日制高校や他の通信制高校で取得した単位が編入時に認められるか、高卒認定試験に合格した時点で中退する必要があります。
編入学により2年での卒業を目指す場合は、編入時に取得単位がどの程度認められるかについて、必ず事前に確認するようにしましょう。
また、高卒認定試験については、厳密には高卒資格とは異なりますので、自分の進路や性質に合わせて慎重に検討を進めましょう。(→1-1.通信制高校を2年で卒業するための具体的な条件)
3年での卒業を目指す場合は、それほど大きな負担はありません。
ですが、学校によっては4年以上在籍することを想定したカリキュラムが適用されている場合もあるので、「何年で卒業できるのか」については必ず各学校に問い合わせるようにしましょう。
【通信制高校の2年卒業と3年卒業】学習スケジュールの違い
2年での卒業を目指す場合、スケジュールが非常にタイトになることが多いです。
1年目から多くの単位を取得する必要があり、場合によっては高卒認定試験の科目合格を単位認定してもらうなどが必要になるケースもあります。
また、単位を漏れなく取得しなければならないため、レポートの提出やスクーリングもハードなスケジュールになりがちです。
「2年で絶対に卒業する」ということを目的にする場合は、ある程度のプレッシャーがかかりますので、お子さまの性質を踏まえながら学習の計画を立てるようにしましょう。
3年での卒業を目指す場合、それほど負担は大きくなく、精神的にも余裕を持つことができます。
また、時間的な余裕がある場合は、課題活動をしたり、アルバイトをしたりすることも可能です。
加えて、もし心身の不調が生じてしまった場合も、休んでも卒業までには単位の取得が十分間に合うことも多いです。
ですので、過密なスケジュールが苦手な方の場合は3~4年かけてゆっくりと学ぶことがおすすめと言えます。
【通信制高校の2年卒業と3年卒業】それぞれのメリット
2年での卒業を目指す場合、同世代と同じタイミングで進学や就職に進むことが可能です。
また、経済的に早く自立したい人にとっては、早期に社会に出られることが大きなメリットになります。
3年以上での卒業を目指す場合は、自分のペースで学習を進めることができます。
そのため、学習の負担が分散され、精神的なストレスを軽減することができます。
また、途中で進路を変更したり、趣味に時間を割いたりすることも可能です。
ゆっくりと学びながら、自分の興味関心を深めることができるため、将来の進路に向き合う時間をしっかりと確保することができます。
【通信制高校の2年卒業と3年卒業】それぞれのデメリット
2年での卒業を目指す場合、短期間で多くの学習をこなす必要があるため、プレッシャーやストレスを感じることがあります。
特に、学習に対するモチベーションが低下したり、体調不良が重なったりした場合には、スケジュールを守るのが難しくなります。
また、時間的な余裕が無いため、課外活動や趣味に費やす時間が少なくなってしまうこともあります。
3年で卒業する場合、早く社会に出たい、進学したいという人にとっては、卒業までの期間が長く感じられ、時間を無駄にしていると感じることがあります。
特に、目標が明確である場合には、「早く次のステップに進みたいのに…」ともどかしく感じることがあるかもしれません。
また、漫然と日々を過ごしてしまい、学習に対するモチベーションの維持が難しくなるケースもあります。
このように2年卒業と3年卒業では、必要な条件や学習スケジュール、メリット・デメリットが大きく異なります。
お子さまや保護者さまのニーズや性質に応じてどちらが適しているかをよく検討し、最適な方法を選択していただければと思います。
【通信制高校の2年卒業と3年卒業】選択のポイント
通信制高校を「2年で卒業するべきか、それとも3年で卒業するべきか」については、各ご家庭の状況やお子さまの学習スタイル、将来の目標によって最適な選択肢が異なります。
この章では、それぞれの特徴を理解し、最適な選択をするためのポイントを解説していきます。
選択のポイント①早めの進学や就職を目指す場合
もしお子さまが「できるだけ早く進学したい」「早く社会に出て働きたい」という明確な目標を持っている場合は、2年での卒業を検討してみましょう。
2年で卒業するためには、集中力と計画性が求められますが、短期間で学業を終えることで、同世代と同じタイミングで大学に進学したり、就職活動を行ったりすることができます。
大学進学を希望する場合で、特に高卒認定試験に合格している場合には、卒業に必要な単位を減らすことができるケースも多いです。
そのため、大学受験の対策のための時間を十分確保することができます。
通信制高校から大学受験を目指す場合は、塾やプロ家庭教師を併用することで、さらに効率的に対策を進めることができます。
また、就職を目指す方の場合は、2年間で卒業することで、より早く実社会に出て経験を積むことができます。
ただし、2年間での卒業は勉強の負担が大きくなるため、お子さまの体力や精神面を十分考慮する必要があります。
2年間での卒業を目指す場合は、家族や学校のサポート体制も含め、無理の無い計画を立てることを心掛けましょう。
選択のポイント②無理のないペースでじっくり学びたい場合
学習を急がず、自分のペースで進めながらじっくりと高校生活を送りたい場合は、3年以上での卒業が適しています。
3年間以上かけて卒業を目指す場合は、学習のペースを自分で調整し、余裕を持って日々を過ごすことができます。
特に、通信制高校では通学頻度が少ないため、アルバイトや趣味に時間を費やすことができ、さまざまな経験を積みながら学ぶことができます。
勉強以外にも、課外活動や地域でのボランティア活動、スポーツや創作活動など、自分の興味に応じた活動を並行して行うことで、学業以外の部分でも成長することができます。
また、進学や就職に向けた具体的な目標がまだ定まっていない場合は、じっくりと学びながら進路を考えることができるため、3年以上かけて卒業する方が適していると言えます。
特に選択科目や課外活動が充実している学校であれば、専門的な科目や興味のある分野を選択しながら、自分に合った進路を模索する時間が確保できます。
さらに、お子さまが学業だけでなく、家族と過ごす時間や生活面でのサポートが必要な場合も、焦らず3~4年掛けてゆっくり学ぶ方が適していると言えます。
無理なく学習を進めることで、心身の健康を保ちながら卒業までの期間を過ごすことができますので、お子さまの性質や状況に合わせて選択していただければと思います。
通信制高校の卒業年数は2年?3年?のまとめ
この記事では、通信制高校の卒業年数について詳しく解説してきました。
改めてポイントをまとめると、以下のとおりです。
- 通信制高校を2年で卒業するには特定の条件がある
編入学や高卒認定試験の合格による単位移行が求められ、通常の卒業とは異なる。 - 2年で卒業するには集中力と計画性が必須
短期間で多くの単位を取得するため、学習スケジュールは非常にタイトになる。 - 3年で卒業するのが一般的で負担が少ない
3年以上かけての卒業が一般的であり、体力的・精神的な負担が少ない。 - 進路に応じて卒業のスケジュールを決めることが大切
進学や就職の目標に合わせて、2年卒業と3年卒業のどちらが適しているか慎重に選択する。
通信制高校を2年で卒業することは可能ですが、特定の条件をクリアする必要があります。
例えば、全日制高校や他の通信制高校で取得した単位を編入学によって引き継ぐ場合や、高卒認定試験に合格して中退するなど、特別なケースでのみ実現できます。
2年での卒業を選ぶことで、早めに進学や就職に進む道が開ける一方で、学習の負担が大きくなる点には注意が必要です。
一方、3年で卒業する場合であれば、無理のないペースで学習を進められることがほとんどです。
3年間かけて計画的に単位を取得しながら、アルバイトや趣味、課外活動を両立させることができ、進路に迷いがある場合にも時間をかけてじっくりと考える余裕を持つことができます。
最終的には、お子さまの学習スタイルや将来の目標に合わせて選択することが大切です。
通信制高校の柔軟な制度を活用し、無理なく充実した学びを進められる道を選んでいただければと思います。
プロ家庭教師メガジュンでは、長年にわたり通信制高校に通う方の学習指導や学習計画の作成・進捗管理のサポートを行ってきました。
また、学習指導だけでなく、孤立感の解消やモチベーション維持のための面談やカウンセリングも承っています。
通信制高校の卒業までの計画やその後の進路に関する相談も承っていますので、通信制高校に関してお悩みのある方は、ぜひプロ家庭教師メガジュンにご相談ください。
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初回の授業・面談は無料ですので、オンラインで授業が受けられるか不安な方もお気軽にお問合せください。
一人でも多くのお子さまが、自分らしく人生を歩んでいけるよう、一同全力でサポートしてまいります。
最後までお読みいただきありがとうございました。