不登校になりやすい、発達障害のお子様の特徴
2021.07.19

不登校になるお子様の多くに、発達障害が原因の場合があります。
この記事では、不登校に関する基本知識と、不登校と発達障害の結びつきとその対策について記載してます。特に発達障害との結びつきは、ADHD・ASD・LD(学習障害)とケースごとにご紹介してます。
この記事に必要な情報を全て入れたために長文となっておりますので、目次を参照に必要なところに絞って読んで頂けますと幸いです。

1人でも多くの発達障害をお持ちの不登校のお子様の、力になれば幸いです。

不登校に関する基本知識について

不登校の児童生徒数は年々増加傾向にあり、2018年の文部科学省の発表では14万人を超えています。そのため、不登校は特殊でもなんでもありません。
これだけのお子様が何らかの理由で学校に行くことができておらず(もしくは自主的に行っておらず)、悩みを抱えています。

不登校の原因について

不登校の原因は様々ですが、最も多いものが人間関係です。
また、不登校は中学生に多いです。
これは、いわゆる思春期で精神状態が不安定になりやすいことと、高校生のような同じ偏差値帯のお子様で集団が形成されていないことが原因としてあります。

人間関係が原因である場合、その原因はクラスの友達であることが多いですが、学校の先生にあることもまた多いです。
特に公立学校はこちらの記事公立学校は大丈夫? 疲弊する現場、教員試験の倍率も低下にもあるように、質の低下が進んでいます。
さらに後述する発達障害に関して適切な知見をお持ちの公立学校の先生は少なく、きちんとした対応がなされないまま不登校に至るケースも多いです。

人間関係が理由で不登校になってしまうと。。

人間関係が理由での不登校に至ったお子様は、「信じていた人に裏切られた」「何かしらの攻撃を受けた」という経験から、新しく接する人にとても慎重で繊細な状態になります。

そのため、接し方や声かけを1つ間違うと、心のシャッターを閉めてしまうこともよくあります。
さらに怖いことに、心のシャッターを閉めてしまえば、次にそのシャッターを開けるまでのハードルは高くなりがちです。
そのため、お子様の様子を丁寧に見てあげて、人間関係のトラブルを事前に察知することが重要です。

不登校と発達障害のつながり

発達障害の性質が理由で、お子様が不登校に至る場合の大きなものは2つです。
1つは、「発達障害の特徴ゆえに、人間関係や環境に適応できなかった」ことが原因の不登校です。
もう1つは「発達障害の特徴ゆえに、勉強がしんどくなった」ことが原因の不登校です。
こちらはADHD・ASD・学習障害(LD)のお子様それぞれによって状況が異なりますので、後に詳しく記載させて頂いております。

一般的には、人間関係が原因でも勉強が原因でも、中学生で不登校になるケースが最も多いです。
その理由は以下の5つにまとめられます。

①公立小学校では、定期テストがない学校が多いこと。そのために成績不振であると感じにくいこと。
②小学校の問題は中学や高校の内容と比べると、それほど難しくないこと。
③中学生になると、思春期等が理由で精神的に不安定になり、何かしらに当たりたくなりがちなこと。
④高校生になると偏差値帯が同じお子様で固まるため、偏差値帯が高い学校ほど、誰か特定を攻撃するということが少なくなること。
⑤④の延長で高校生では、人間の個性に一定以上の理解が進むこと。

発達障害別(ADHD・ASD・LD)、不登校に至ってしまうケースについて

ここでは、発達障害特有のどのような個性から不登校に至ってしまうかをご紹介します。

発達障害特有の性質から生じやすい、人間関係からの不登校

ADHDのケース

ADHDの性質としての①過集中、②衝動性、③多動性があります。
それぞれの特徴が、人間関係で摩擦を起こすことが多く、その延長で集団から孤立、そのしんどさから不登校になることがあります。
特に日本の学校は「皆に合わせること」「皆が同じであること」を無意識に強制しがちで、その枠からはみ出たお子様を攻撃する傾向があります。
そのため、凸凹した個性をお持ちの発達障害のお子様は攻撃の対象になりやすいです。

①過集中
周りに合わせた方が良い場面で、何かに集中しすぎてしまう。
そして、空気が読めないと思われ、集団からの攻撃対象になる。

②衝動性
何かがきっかけで衝動的に行動してしまった時に、お友達を傷つけてしまう。
傷つけられた友達やその集団から、攻撃対象になる。

③多動性
多動的な様子が面白いとからかわれ、いじりの対象として集団からの攻撃対象になる。

ASDのケース

ASDの性質として、他人の感情の理解が難しいことがあります。
学年が上がってクラスの友人の精神的な成熟度が上がると、「空気を読むこと」「集団に合わせること」がより求められます。
その際に、ASDのお子様は合理的で本質的な意見を言うことが多く、その際に攻撃の対象になってしまうことがあります。

発達障害の学習障害で勉強に自信がなくなり不登校

ADHDのケース

公立高校受験がその典型ですが、受験制度からも「何か1教科が突出してできるお子様」よりも「満遍なくできるお子様」が評価されがちです。
そのため、得意・不得意が大きく分かれがちなADHDのお子様は、「できていることを褒められるよりも、できていないことを否定される」ことが多く、自信をなくしてしまいがちです。
自信を無くした結果、学校に行くとできない勉強をさせ続けられる。
周りからあれこれ言われてしまうことがしんどくなり、不登校になってしまいます。

学習障害のケース

読字障害や書字障害、算数障害などの特定のものごとの習得に著しい困難があるために、学力不振に陥ることがあります。
その結果、勉強に対して自信を失い、周囲からの勉強への強制感から勉強や学校がしんどくなり、不登校になることがあります。

発達障害のお子様が不登校にならないための解決策は?

発達障害は障害ではなく個性ですので、その個性を修正することは難しいと思います。
そのため、決定的な解決策は状況によってかなり異なりますが、事前に仲の良いお友達をつくっておくこと。学校の先生と事前相談を行い、様子を見てもらうようにすること、が重要です。

また、地域の中学校が荒れている際には、リベラルで偏差値が一定高い私立中学に入ることもオススメです。
私の記事東大・京大合格者は発達障害の性質を持つ人が多い!? 個性を活かした勉強法で難関を突破にもありますが、進学校になるほど発達障害のお子様の割合は高くなる傾向があります。
そのため、偏差値が高めの進学校に入学することで、発達障害特有の個性が目立ちにくくなり、また個性として認めてもらいやすくなります。

不登校のお子様に保護者様ができること

不登校からの脱却には、保護者様の存在は大きいです。
不登校のお子様は精神的にかなりしんどい状態であることが多く、保護者様がその精神的な支えになることで、登校が早まったケースは数多くあります。

保護者様からのご相談で多いものに、「我が子とどのように接すれば良いか」というものがあります。不登校になれば、ほぼご自宅におられ、保護者様は同じ家の中で長い時間過ごすことになるため、このご相談は当然だと思います。

「どのように接すれば良いか」につきましては、「魔法のような最高で唯一の接し方」があるのではなく、「お子様の状態、性格、保護者様との関係性」などにより「最高の接し方」は異なってきます

そのため、その接し方は状況によりいくつかの場合に分けられるため、こちらの記事保護者様にご協力頂きたいこと(不登校からの復帰のために)にまとめさせて頂いております。

ただ、全てのケースに言えることは、お子様が「お母さん・お父さんは、私が不登校であろうとなかろうと絶対的に味方なんだ」「家は唯一、心が落ち着く場所だ」と実感することが、何より大切なことです。

発達障害の性質が理由の不登校は、お子様もしんどさを抱え、保護者様も何とかしたいと思いながらも、解決策が見えずに不安になられることが多いです。

この記事で1人でも多くのお子様・保護者様の解決のヒントになれば幸いです。