通信制高校で物理は履修できる?科目選択や大学進学に向けた対策を解説

通信制高校での科目選択を考える際、物理の履修について悩む方は多いのではないでしょうか?

特に「物理は難しい」というイメージが強く、独学での学習に不安を感じる方もいらっしゃると思います。

一方で、既に将来就きたい職業が決まっていて、大学進学や資格取得のためには物理の選択が必須となる方もいらっしゃいます。

また、具体的な進路が決まっていなくても、高校で物理を学んでおくことで将来の選択肢の幅が広がり、進学や就職に活かせることもあります。

この記事では、通信制高校で物理を履修する際のポイントや、大学進学を見据えた対策について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしていただけますと幸いです。

不登校・発達障害専門のプロ家庭教師
妻鹿潤
・16年以上1500名以上の指導実績あり
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中

▼目次

通信制高校で物理を履修する際のポイント8選

通信制高校で物理を履修することは十分可能です。

ただし、各学校のカリキュラムには違いがあり、一部の学校では理系科目の選択肢が限られている場合もあります。

ですので、物理を絶対に履修したいと考えている方は、入学前にその学校のカリキュラムをよく確認するようにしましょう。

また、物理は理系科目の中でも抽象的な概念が多く、難易度が高いです。

そのため、自学自習でもしっかりと知識を身に付けられるよう、質の良い教材やサポート体制が整っている学校を選ぶようにしましょう。

通信制高校での学習方法は、自学自習のほか、映像授業やスクーリングなど多岐にわたります。自分に合った学び方を見つけることが、物理の知識をしっかりと身に付けるためのカギとなります。

以下では、通信制高校で物理を学ぶ際のポイントについて詳しく解説していきます。

通信制高校で物理を履修する際のポイント8選①物理が選択可能か

通信制高校で物理を履修する際のポイント8選①物理が選択可能か

大前提として、物理が選択できるかどうかを十分に確認しましょう。通信制高校の中には物理選択が無く、化学・生物・地学しか選べない場合もあります。

また、理系進学を目指す場合、物理だけでなく数III・Cまで履修できるかどうかなども重要なポイントです。

将来行きたい大学や取りたい資格に直結する科目が履修できるかは非常に重要ですので、事前にしっかりと調べておくようにしましょう。

通信制高校で物理を履修する際のポイント8選②学習ペースの柔軟性

通信制高校の大きな特徴は、自分のペースで柔軟に学習を進められる点です。

特に、物理のように難易度が高く理解に時間がかかる科目では、焦らずに学習を進められる点が大きなメリットとなります。

全日制高校では授業の進行に合わせて学ばなければならないため、理解が十分でなくてもどんどん先に進んでしまうなど、学びづらいと感じることがあります。

一方、通信制高校では自分が苦手と感じる単元には時間をかけ、逆に得意な単元はスピーディに進めるなど、自分の理解度に合わせて学ぶことができます。

ただし、自分で学習の進捗管理をしなければならないため、きちんと計画を立てないと学習が遅れがちになるというデメリットもあります。

また、物理は一つの単元が次に学ぶ内容と深く結びついている「積み上げ型」の科目です。そのため、わからないことをそのままにしておくと、つまずきの原因になってしまいます。

ですので、わからないことはそのままにせず、問題を間違えたら必ず復習するなどして、自分に合ったペースでしっかりと基礎を固めることを意識しましょう。

通信制高校で物理を履修する際のポイント8選③映像教材の活用

通信制高校で物理を履修する際のポイント8選③映像教材の活用

物理の学習はただ概念を暗記するだけでは不十分で、実際に問題を解いたり、実験をとおして物理法則を体感したりすることが大切です。

また、物理現象を目で見て理解することは、物理の学習の理解を大きく助けてくれるため、映像教材は非常に大切です。

通信制高校では、教科書や問題集のほかにも、映像教材などが充実している学校が多いです。さまざまな教材をしっかりと活用しながら、自宅学習でも理解を深めていただきたいと思います。

例えば、ニュートンの運動の法則を実際に実験として見ることで、物体がどのように加速・減速するのか、力の働きを直感的に理解できるようになります。

映像授業は、教科書だけの学習では得られない深い理解と実感を得られる貴重な教材であると言えます。

通信制高校で物理を選択する場合は、どんな教材が使えるのかについても事前に確認しておくと良いでしょう。

通信制高校で物理を履修する際のポイント8選④教科書と問題集の活用

通信制高校での学習は、基本的には自宅での自学自習となるため、教科書や問題集の質や内容も非常に重要です。

物理は公式をただ暗記するだけではなく、その公式をどのように使うかが問われる科目です。したがって、公式を学んだ後は、その公式を使って実際に問題を解く「演習」にたくさん取り組まなければいけません。

通信制高校で使用する教科書は、物理の基礎概念をしっかりと押さえた内容で構成されており、知識を体系的に理解するために非常に役立ちます。

まずはこの教科書の内容を理解し、基礎的な知識の定着を図りましょう。

高校によって使用する教科書は異なりますが、いずれも教科書検定をクリアしているものですので、それほど強くこだわる必要はありません。

問題集についても、まずは学校で指定されている副教材をきちんと解き切るようにしましょう。

インターネットで検索すると様々なおすすめの問題集が出てくると思いますが、あまり惑わされずに「一冊を完璧にする」という気持ちで取り組む方が、あれもこれもと気が散らないためおすすめです。

まずは学校で使っている教科書や問題集の内容を完璧に身に付けてから、志望校のレベルに合わせた問題集や参考書を追加で購入して取り組むようにしましょう。

志望校のレベルがどんなものであったとしても、焦らず自分のペースでコツコツ取り組むことが大切です。(→4-3.【通信制高校の物理】大学受験の対策のポイント3選③問題演習をたくさんこなす)

通信制高校で物理を履修する際のポイント8選⑤参考書や追加の教材の選び方

通信制高校で物理を履修する際のポイント8選⑤参考書や追加の教材の選び方

通信制高校によっては、授業中に扱う内容の難易度が低く、大学受験に挑むには不十分であることがあります。

その場合は自分で問題集や参考書を購入し、志望校のレベルまで学力を伸ばしていく必要があります。

市販の問題集の難易度にはかなり幅がありますので、自分が行きたい大学の難易度がどれくらいかを調べ、そのレベルに合った問題集を選ぶようにしましょう。

また、いきなりハイレベルな問題集に手を出すのではなく、基礎→標準→応用→発展とステップを踏んで難易度を上げていくことも非常に大切です。

このように現在の自分の実力を把握しながら、大学受験レベルまで学力を上げることは独学ではなかなか大変です。

特に、物理のように科目自体の難易度が高い場合、ハイレベルな問題を自分で解いて振り返るのは非常に困難です。

ですので、大学進学を目指す場合は、できれば通信制高校の先生に個別指導を依頼するか、塾やプロ家庭教師などを活用することをおすすめします。(→3-2.【通信制高校の物理】塾やプロ家庭教師の併用)

通信制高校で物理を履修する際のポイント8選⑥サポート体制

通信制高校の強みの一つは、サポート体制が充実している点です。

物理のような難易度の高い科目では、独学だけでは理解が追いつかないこともありますが、多くの通信制高校では先生に個別に質問することができます。

メールや電話で質問して疑問点を解消することができるため、わからない部分をそのままにせず、一つ一つ確認しながら学習を進めることができます。

実験の解釈や公式の成り立ちなど、教科書や映像授業だけでは理解が難しい部分については、先生にその都度質問して、きちんと理解してから次に進むようにしましょう。

物理は積み上げ型の科目であり、一つの単元が次に学ぶ単元にも深く結びついています。

疑問を抱えたまま学習を続けてしまうと、次の単元でのつまずきの原因になることがあるため、「わからない箇所をそのままにしない」ということはぜひ心掛けていただきたいと思います。

通信制高校で物理を履修する際のポイント8選⑦スクーリングの活用

通信制高校で物理を履修する際のポイント8選⑦スクーリングの活用

通信制高校では、定期的にスクーリング(登校して授業を受ける日)が設けられており、物理の授業や実験に参加できる機会があります。

特に、物理は実験をとおして学ぶことが効果的な科目であり、スクーリングで行う実験では、教科書や映像授業だけでは得られない体験的な学びが得られます。

例えば、電気回路や力学の実験など、物理現象を実際に目にすることで、抽象的な理論が具体的な現象として理解しやすくなります。

ですので、物理を選択する場合は、スクーリングの中でも特に実験の授業を大切にしていただきたいと思います。

通信制高校で物理を履修する際のポイント8選⑧オンライン相談や進路相談

通信制高校では、物理の学習だけでなく進路に関して相談することもできます。

大学進学や将来のキャリアの実現に向けて学習計画を立てる際に、物理をどのように活かすべきか、どの分野に進むべきかといった相談ができるため、安心して学習を進められます。

特に、理系学部への進学を目指しているお子さまにとって、物理の履修は大学受験で非常に重要なポイントとなります。

担任の先生や進路指導の先生と相談し、進学に向けた具体的な学習計画を立てることで、モチベーションを維持しながら意欲的に学習を進めることができます。

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通信制高校で物理を学ぶことの4つのメリット

通信制高校で物理を履修するのは、他の科目に比べるとハードルが高いと言えます。

自学自習を中心に学ばなければならないため、理系科目に苦手意識がある場合はつい履修を避けてしまうかもしれません。

ですが、将来の進学や職業選択を踏まえると、物理を学ぶメリットは非常に大きいです。

特に、理系の道に進む場合や、設計士やエンジニアなどの職業を目指す場合、物理は避けて通れない科目です。

ですので、こうした理系分野の道を志望する場合は、通信制高校ならではの学習の自由さを活かして、自分のペースで物理を学び、未来の可能性を広げていただければと思います。

以下では、通信制高校で物理を選択するメリットについて詳しく解説していきます。

通信制高校で物理を学ぶことの4つのメリット①将来の進路に役立つ

物理は抽象的な概念や複雑な計算が多く、理解するまでに時間がかかる科目です。

特に、通信制高校ではテキストや映像授業を使いながら独学で学習を進める必要があるため、物理を学ぶのはより一層大変だと感じるかもしれません。

一方で、理系学部に進学する場合、多くの学部で物理が必須となります。

通信制高校だからといって物理を避けてしまうと、大学受験で不利になったり、そもそも受験できなかったりする可能性があります。

また、大学進学後も、特に工学部や理学部、医療系学部などでは物理の知識が求められます。

こうした学部に進む場合は、将来的に使う知識でもあるため、高校で早めに基礎知識を身に付けておくことは大きなメリットとなります。

通信制高校で物理を学ぶことの4つのメリット②自分のペースでじっくり学べる

通信制高校で物理を学ぶことの4つのメリット②自分のペースでじっくり学べる

通信制高校で物理を履修する大きなメリットの一つは、自分のペースで学習できることです。

物理は一度に全てを理解しようとすると難しく感じますが、一つ一つの単元の関連性が深いため、少しずつ学びを積み重ねていくとその面白さに気付くことができます。

力学や電磁気学といった基本的な物理の概念は、しっかりと基礎から学ぶことでいろいろな分野に応用が効きます。

自分でじっくり学ぶことにより理系科目ならではの面白さが感じられることは、大きなメリットと言えます。

また、通信制高校では学習スケジュールを自分で管理できます。

そのため、苦手な分野はじっくりと時間を掛けて学習し、得意な分野はスピーディに学ぶというように調整することができます。

加えて、対面授業だとわからないままどんどん授業が進んでいってしまうことがありますが、映像授業であれば分かりづらいところを何度も繰り返して見られるというメリットもあります。

さらに、学校によってはわからないときに質問できるオンラインサポートが充実しているため、その都度先生に質問できるのもメリットと言えます。

通信制高校で物理を学ぶことの4つのメリット③将来の可能性が広がる

物理を選択することは、進学だけでなく将来のキャリアにも大きく関わります。

なぜならば、物理は理系分野での学びや職業に欠かせない基礎科目であり、設計士やエンジニア、放射線技師など、さまざまな職業で物理の知識が求められるためです。

特に、建物の構造を設計する建築設計士や、機械の動作を設計するエンジニアにとって、物理は実務に直結する重要な科目となります。

通信制高校で物理を学ぶことの4つのメリット④論理的思考力や問題解決力が鍛えられる

通信制高校で物理を学ぶことの4つのメリット④論理的思考力や問題解決力が鍛えられる

物理は確かに難しい科目ですが、だからこそ挑戦する価値があります。難しいからと避けてしまうと、将来の選択肢を狭めてしまう可能性があります。

また、物理の学習は、抽象概念を理解し論理的に問題を解くというトレーニングにほかなりません。そのため、物理を学ぶことで、論理的思考力や問題解決能力を鍛えることができます。

論理的思考力や問題解決力といったスキルは、大学受験だけでなく、将来どんな職業に就いたとしても役立つものです。

このように、物理は難しいからこそチャレンジするだけの価値があります。

「難しそう」というイメージだけで避けるのではなく、通信制高校の柔軟な学習スタイルを活かしながら、ぜひ挑戦していただきたいと思います。

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【通信制高校の物理】独学か、塾やプロ家庭教師を併用するか

物理は抽象的な概念や複雑な計算を多く含むため、特に通信制高校のように自分で学習を進めるスタイルでは、理解が難しいと感じることがあるかもしれません。

しかし、適切な学習方法やサポートを取り入れることで、物理の理解を深めることは十分可能です。

ここでは、「独学」と「塾やプロ家庭教師の併用」について、それぞれのメリットと注意点を解説していきます。

【通信制高校の物理】独学を中心に進める場合

【通信制高校の物理】独学を中心に進める場合

独学で物理を学習する場合、通信制高校のカリキュラムを活用しつつ、自分のペースで学習を進められる点が最大のメリットとなります。

特に、通信制高校では映像授業やオンラインサポート体制が整っている場合が多く、自学自習の環境が充実しています。

独学で物理を学ぶポイントとしては、

  • 公式や概念をしっかり理解する
  • 自分で問題を解いて理解を深める
  • わからない点は早めに解消する

などが挙げられます。

まず、「公式や概念をしっかり理解する」ですが、物理は基本的な公式や概念を理解することが最初のステップとなります。

例えば、ニュートンの運動の法則やエネルギー保存の法則といった基本的な理論は、物理全体を理解するための土台になります。

まずは、これらの公式がどのように成り立つのかを納得できるまで学び、次にその応用を考えましょう。

通信制高校の映像授業では、視覚的に解説してくれることが多いので、公式がどのように使われるのかを具体的な例で学ぶことができます。

次に「自分で問題を解いて理解を深める」ことが大切です。

実際に問題を解いてみることが、最も効果的な理解方法といっても過言ではありません。

問題を解くことで、自分が公式をしっかり使いこなせているかどうかを確認することができます。

例えば、力学の問題では「力のベクトルの分解」を理解し、それを使って物体の運動を予測することが求められます。

まずは通信制高校の教科書や問題集の問題をしっかりと解き切り、余力があれば市販の参考書や問題集を併用して、さらなる実力アップを目指すと良いでしょう。

また、「わからない点は早めに解消する」ことも非常に大切です。

通信制高校では、メールや電話、オンラインでのサポートが用意されている場合が多いため、わからないところは積極的に質問しましょう。

特に、物理の計算問題や抽象的な概念に関しては、その都度しっかりと先生に確認し、丁寧に理解を進めることが大切です。

【通信制高校の物理】塾やプロ家庭教師の併用

【通信制高校の物理】塾やプロ家庭教師の併用

独学ではどうしても難しいと感じたり、受験に向けて短期間で効率的に学習を進めたかったりする場合は、塾やプロ家庭教師を利用すると良いでしょう。

特に、大学受験を控えている場合は、プロのサポートを受けることで理解が深まり、効率的に学習を進めることができます。

塾やプロ家庭教師を併用するメリットとしては、

  • 個別指導により丁寧にサポートしてもらえる
  • 効率的に受験対策ができる
  • モチベーションを維持し計画的に学習できる

などが挙げられます。

まず、個別指導に関しては、一人ひとりの理解度に合わせて指導が受けられるため、独学でつまずいてしまった部分をすぐに解決できます。

特に、物理のような積み上げ型の科目では、なかなか理解が進まない場合に「どこでつまずいたのか」を分析する必要があります。

独学の場合はこの「どこでつまずいたのか」を分析するのが難しく、そのまま挫折してしまうケースが多いです。

ですが、塾やプロ家庭教師を利用して1対1の指導を受けることができれば、つまずきの原因を明らかにし、苦手を解消することができます。

また、大学受験を目指す場合は、塾やプロ家庭教師を利用することで出題傾向や試験対策を踏まえた指導を受けられるという大きなメリットがあります。

特に、大学入学共通テストでは過去問を利用した対策が非常に重要です。

塾では、過去問を繰り返し解きながら時間内に効率良く問題を解くスキルを磨くことができますし、プロ家庭教師の場合も、それぞれの進捗に合わせて試験対策をしてもらえるため、自分に合ったペースで学習を進めることができます。

加えて、独学ではモチベーションが下がってしまうことがありますが、塾やプロ家庭教師を併用することで学習スケジュールが明確になり、モチベーションを保ちながら勉強に取り組めるようになります。

特に、大学受験の対策は長期間にわたるため、モチベーションの維持が大切です。

塾やプロ家庭教師は、定期的に学習の進捗を確認し、適切なフィードバックを行ってくれるため、安心して学習に取り組むことができます。

独学でも受験対策は可能ですが、さらに勉強の効率を上げたい場合は塾やプロ家庭教師を併用することがおすすめとなります。

通信制高校から大学進学を目指されている場合は、ぜひ塾やプロ家庭教師の併用も検討していただければと思います。

通信制高校サポートコース
通信制高校サポートコース

【通信制高校の物理】大学受験のための具体的な対策のポイント3選

通信制高校から理系学部への進学を目指す場合、物理の履修は非常に重要なポイントとなります。特に、工学部や理学部、医療系学部への進学を希望する場合、物理の知識は必須です。

通信制高校ならではの柔軟な学習環境を活かしながら、大学進学に向けて物理の対策を進めるための具体的な方法について、この章では詳しく解説していきます。

【通信制高校の物理】大学受験の対策のポイント3選①スケジュールを立てる

【通信制高校の物理】大学受験の対策のポイント3選①スケジュールを立てる

通信制高校の大きな特徴は、自分のペースで学習を進められることです。

物理の内容は理解するのに時間がかかる部分も多いため、この柔軟な学習スケジュールを有効に活用することがポイントです。

ただし、自由度が高い反面、自己管理ができないと計画倒れになることが多いので、大学進学を目指す場合は適切にスケジュールを立てることが大切です。

スケジュールを立てる際には、まず全体のスケジュールを把握するようにしましょう。

通信制高校のカリキュラムを確認し、自分が学習にどれだけの時間を費やせるかを具体的に考えます。

次に、物理の履修期間中にどの分野をどの程度学ぶか、全体像を明確にしましょう。物理の範囲は広いので、大学入試までにどの分野を何回復習するか、細かく計画を立てることが大切です。

また、通信制高校では定期的なテストが実施されないことが多いため、どれだけ学力が身に付いたかを確認する機会が限られます。

ですので、「この週は力学をしっかりと学ぶ」「次の週は電磁気学の基本問題に取り組む」など週単位で明確に目標を立て、小テストを行うなどして進捗をこまめに確認するようにしましょう。

受験までの残り時間から逆算し、いつまでに何を終わらせるかを明確にしておくと、学習をスムーズに進めることができます。

また、集中できる時間帯を見つけることも大切です。

通信制高校に通われている方の中には、アルバイトなど他の活動と両立されている方もいらっしゃるかと思います。

アルバイトと両立されている方の場合は、自分が集中して勉強に取り組める時間帯を見つけ、毎日の学習習慣を確立することを意識しましょう。

集中しやすい時間帯は人によって違いますが、「毎朝必ず1時間は物理の勉強をする」「寝る前30分は復習の時間にする」など、学習を習慣化することがとても大切です。

【通信制高校の物理】大学受験の対策のポイント3選②公式を理解し応用力を身につける

物理の学習において最も基本となるのは、公式や概念を正しく理解することです。

特に、通信制高校の場合は教室で教員のサポートがすぐに受けられるわけではないため、公式や概念を自力で確実に理解し、応用できる力を身につける必要があります。

大学入試で問われる物理の問題は、単なる公式の暗記では対応できません。

公式の成り立ちや、どのような状況でその公式が使えるのかを理解する必要があります。

通信制高校の教材や映像授業を活用しながら、公式がどのように導き出されるのかをきちんと理解するとともに、具体的な応用例を確認していきましょう。

また、通信制高校では繰り返し問題を解く機会が少ないため、自分で計画的に問題集や過去問を使って復習することが重要です。

例えば、力学や電磁気学の基礎的な公式を覚えたら、すぐに演習問題を解いて応用力を高めましょう。問題を解くことで、理解が不十分な部分を明らかにすることができます。

そして、理解が不十分な部分はすぐに復習し、確実に身に付けてから次の内容に進むようにしましょう。

また、どうしても理解が難しいときは早めに通信制高校の先生に質問し、疑問を解決するようにしましょう。

物理は抽象的な概念が多く、独学で理解が進まないこともよくあります。ですが、わからない点をそのままにしておくと、応用問題に進んだ際につまずく原因となってしまいます。

通信制高校ではオンラインで質問できるサポート体制が整っている場合も多いため、疑問があれば積極的に質問し、わからないところを早めに解消することが大切です。

【通信制高校の物理】大学受験の対策のポイント3選③問題演習をたくさんこなす

【通信制高校の物理】大学受験の対策のポイント3選③問題演習をたくさんこなす

物理は、公式を暗記して終わりではなく、実際の問題に応用できるかどうかが重要なポイントとなります。そのため、問題をたくさん解いて理解を深めることが大切です。

通信制高校の場合は問題を解く機会が少なくなるため、自分で積極的に演習問題や過去問に取り組み、問題を解く量を増やすことを意識しましょう。

問題演習のポイントは、

  • 過去問を活用する
  • 問題集や参考書を有効的に活用する
  • 自分の解き方を振り返る

の3点です。

過去問を活用する

大学進学を目指す場合、入試の傾向をつかむために過去問を繰り返し解くことが非常に重要です。

また、共通テストや志望校の過去問を解く場合は、できるだけ時間を計って解くようにしましょう。本番の試験と同じ条件で取り組むことで、実践力を養うことができます。

加えて、志望校以外の過去問も積極的に解き、あらゆるパターンの問題に対応できるように準備しておくことが大切です。

問題集や参考書を有効的に活用する

市販の問題集や参考書を有効的に活用し、解ける問題の幅をより広げることも大切です。

物理の問題集は基本から応用まで幅広く存在するので、学習の進捗に応じて適切なレベルの問題集を選びましょう。

基礎的な問題をクリアしたら応用問題にステップアップし、最終的には入試レベルの問題に取り組むのが理想です。

どの問題集を選べばよいかわからない場合は、学校の先生や塾・プロ家庭教師の先生に相談しましょう。

あれもこれもとやみくもに手を出すと逆に時間をロスしてしまうこともあるため、今の自分のレベルに合った教材を選び、あくまで効率的に活用することが大切です。

自分の解き方を振り返る

問題を解いた後は、どの部分でつまずいたかを振り返ることが大切です。

間違えた問題をそのままにせず、なぜ間違えたのか、どうすれば正解にたどり着けたのかをしっかり分析しましょう。これにより、似たような問題が出された際に同じミスを繰り返すことを防げます。

たくさん問題を解いても、間違えたところをそのままにしていては学力は上がりません。解きっぱなしにせず、必ず復習することを習慣づけましょう。

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通信制高校での物理の学び方のまとめ

通信制高校での物理の学び方のまとめ

この記事では、通信制高校で物理を履修する際のポイントや、大学進学に向けた具体的な対策について詳しく解説してきました。

改めてポイントをまとめると、以下のとおりです。

<POINT>

  • 物理の履修が可能か事前に確認が必要
    通信制高校のカリキュラムによっては物理の選択ができない場合もあるため、事前に必ず確認しましょう。
  • 自分のペースで学習できる点が大きなメリット
    物理は難しい科目ですが、通信制高校では自分の理解度に合わせて学習を進められるため、時間をかけてじっくり学ぶことができます。
  • 映像授業や実験を活用することで理解を深める
    物理は抽象的な概念が多いため、視覚的に理解することが不可欠です。映像授業や実験をうまく活用して視覚的に学ぶことで、難しい物理の問題も理解しやすくなります。
  • 独学と塾・プロ家庭教師の併用をバランスよく検討する
    独学だけでなく塾やプロ家庭教師を併用することで、効率的に学習を進めることができます。特に、大学受験を目指す場合は個別指導を受けることをおすすめします。
  • 大学進学を見据えた計画的な学習が成功のカギ
    物理は積み上げ型の科目のため、適切に学習計画を立て理解を定着させることが大切です。問題演習や過去問を活用しながら、効率よく学習を進めましょう。

通信制高校で物理を履修する際には、自学自習の習慣や計画性が求められます。

学習ペースを自由に調整できる一方で、自己管理が重要になるため、スケジュールの立て方や教材選びには十分注意しましょう。

また、物理は抽象的な概念が多く、理解するのに時間がかかることがあります。

ですが、しっかりと基礎を固めることで応用力が身につき、進学や将来のキャリアに役立つ知識を身に付けることができます。

将来、理系の大学や職業を目指す場合は、物理を学んでおくことが進路の選択肢を広げる一助となりますので、ぜひチャレンジしていただきたいと思います。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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