【不登校×勉強法】学校復帰や志望校合格に向けてやるべきことを4つのポイントから解説

「勉強や登校に気持ちが上向いてきたタイミングで、どこから・どのような学習がお子さまにとって最適か」
不登校専門の学習・受験のプロが重要な4つのポイントをご紹介します。

【執筆・監修】
不登校専門の受験プロ家庭教師 
妻鹿潤
・16年以上1500名以上の指導実績あり
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中

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別の記事にあります休息期になれば、お子さまが勉強に向かおうとすることが多いです。
これは大きなチャンスです。

ただ、ここでこちらが喜びすぎると、逆にプレッシャーを与えてしまうことになります。
また、適切でない勉強を提示してしまうと勉強への不安から余計に登校への気持ちが潰されてしまいます。

そのため、チャンスであると同時に、繊細で確実な接し方・勉強方法が求められます。
ここでは、勉強や登校に気持ちが向き始めたお子様にどのような勉強を勧めるのが良いか、実例を交えてご紹介します。

その①:明確で具体的な勉強であることが重要

明確で具体的な勉強であることが重要
やる気が出てきたお子様ですが「何をすれば良いか」、分からないことが多いです。

「学校に登校できていない期間が長ければ長いほど、今、どこまで学校が進んでいるのか?」
「復習するならどこからやれば良いのか?」

せっかくやる気が起きても、何をすれば良いか分からない状態が続くと「分からない、やっぱり学校に戻ることは大変なんだ。もうしんどい。。」と、登校の気持ちが塞がれてしまうお子様は多いです。
そのため、「この科目は、どの教材の、どの問題を、どのように解けば良いか」「お子様が納得感を伴うまで」指定することが大切です。

私自身は「英語なら今日はwinpassという教材のP42-46まで解こう。解かなくてよい問題は×をつけておくね」と明確に指示してきました。
こうすることで、やる気になった時に「すぐに、これをやれば良いと分かっている状態」になり、これこそがお子様が勉強を始めるファーストステップに大切だと感じてます。

その②:できるようになった先に期待が持てる

できるようになった先に期待が持てる

勉強ができるようになればどんな自分になるのか?
その先に期待が持てる状態にすることが重要です。
さらに、その期待は「お子様が叶えたいもの」であるとさらに良いでしょう。

具体的には「英語ならwinpassという教材のP42-46の内容が全部分かるだけで、次の中間テストで平均点は取れる」や「いつもこの問題集から20点出ているから、ここを完璧にすればそれだけで20点点数が上がる」などを伝えます。

ここで重要なことは、「言っていることが本当であること」です。ここで実際にお子様が頑張ってやり切ったのに、言われた通りの点数が上がらなければ、先生を信用しなくなります。最悪、「ここまでやっても上がらないのは、結局自分ができないからなんだ」と自分のせいにしてしまいます。

そうなると、余計に勉強・学校に向かう気力がなくなります。
指導する側の責任として「言っていることが本当である」くらいテストや教材・学習方法について熟知している必要があるのです。

その③:確実にできそうと思える問題・解ける問題を選ぶ

確実にできそうと思える問題・解ける問題を選ぶ

特に久しぶりに勉強に向かうお子様が、勉強を頑張った結果、「解けそうと思えない」と感じれば、「やっぱり勉強しても無理だ」「しんどい」と登校への気持ちが弱まってしまいます。
そのため、出す問題は「お子様が確実にできそうと思える問題・解ける問題」にして、「わかる・できる」と実感してもらうことが重要です。

特に、私が心掛けていることは、宿題に「お子様が無理だと思っていた問題が解けるようになった実感」が感じてもらえるような宿題を出し、そう感じてもらえるような授業内容にすることです。
そうすることで「こんな難しい問題なのに解けるようになっている」「これなら学校に行っても大丈夫かもしれない」と実感してもらうことができます。

不登校のお子様に限らず、不登校ではないお子様でも1科目でも良いので、「特定の科目ができる」と思えることは非常に大切です。
特に勉強や特定の科目が苦手と強く思っているお子様が「意外と解ける」と思えることができれば、それだけで問題を解く時に「難しい・無理だ」と思わずに問題に向き合い続ける力になります。そうすると、「勉強ができるかもしれない」と感じて、自分で勉強をするときでも向き合う気持ちがわいてきて、一人でも勉強ができるようになることが多いです。

その④:勉強に集中できる環境を作る

勉強に集中できる環境を作る
勉強していたのにスマホや近くにある漫画や何かに逃げる時は、「問題が解けなかった時の逃避行動」であることが多いです。
そのため、勉強に向かいやすいような部屋の状態、勉強から逃げてしまいそうな誘惑や、気になってしまうものを遠ざけることが重要です。

ただ、上記はお子様の許可や納得がないまま遠ざけることをしてしまうと「そんなことするからやる気がなくなった」と思われてしまうことが多いため、お子様の許可の元に実行することが重要です。

上記が、これまで多くの不登校のお子様と接してきて、登校に向けて重要と感じた学習ポイントでした。
少しでも、これを読まれている不登校の保護者様の参考になれば幸いです。

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