発達障害はルーティンワークに向いている?ASD・ADHDの特徴から解説

「発達障害の方はルーティンワークに向いている」という言説を耳にすることがありますが、発達障害の方がルーティンを取り入れることにはメリット・デメリットの両面があります

また、発達障害のうちASDの方はルーティンに強くこだわる性質がある一方で、ADHDの方の場合は注意散漫な特性を持っていることから、日々のルーティンをこなすことが苦手な傾向にあります。

<発達障害とルーティン>
・ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)
– こだわりが強く、日々のルーティンが崩れると混乱する

・ADHD(注意欠如・多動症)
– 朝の支度や家事などのルーティンが苦手

ルーティンを取り入れることは、日常生活をスムーズに送れるというメリットがある一方で、こだわりすぎると融通が利かなくなったり、イレギュラーな出来事に対応できなくなったりというデメリットが生じることもあります。

私は、発達障害専門のプロ家庭教師や塾経営者としてこれまで1500人以上のお子さまをサポートしてきました。

お子さまの場合は、学校行事や感染症による学級閉鎖などのイレギュラーな出来事に対応するのが難しく、パニックや癇癪を起こしてしまうなどでお困りの方も多くいらっしゃいます。
また、災害時などは柔軟な対応が必須であり、生命にかかわる問題も生じかねません。

そこでこの記事では、発達障害とルーティンの関係について解説し、日常生活におけるルーティンの上手な活用方法や、イレギュラーな出来事への対応方法についても詳しく説明していきます。

ルーティンが比較的得意でこだわり過ぎる場合もあるASDの方、ルーティンをこなすのが苦手なADHDの方、それぞれの方に参考としていただける内容となっていますので、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。

<この記事でわかること>

  • 発達障害のルーティンのメリット・デメリット
  • 発達障害のルーティン活用法
  • 発達障害のルーティンのデメリットの解消法
発達障害・ギフテッド専門のプロ家庭教師
妻鹿潤
・16年以上1500名以上の指導実績あり
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中

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▼目次

発達障害がルーティンにこだわる理由

発達障害がルーティンにこだわる理由

発達障害とは、生まれつき脳の発達に凸凹があり、社会生活に困難がある状態のことを指します。

発達障害は「ASD」「ADHD」「LD」の3つに分類され、それぞれの特徴は以下のとおりとなります。

・ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)
– 特定の物事やルールに強くこだわる
– コミュニケーションの苦手さがあり、周りに合わせず自分のペースや興味関心を優先する
– 優先順位を客観的に判断しながら段取りを考えることが苦手

・ADHD(注意欠如・多動症)
– 注意散漫の特性から、やるべきことを忘れたり、やり遂げられなかったりする
– 衝動性が強く、目についたものに夢中になって計画通りに進められないことがある

・LD(学習障害、限局性学習症)
– 知的な発達や視覚・聴覚には問題が無いものの、読み・書き・計算のいずれか一つ以上に困難がある
– ASDやADHDと併発することが多い

このうちルーティンに強くこだわる性質を持つのはASDで、急な予定の変更にストレスを感じたり、パニックになってしまったりすることがあります。

ASDでこだわりの強いお子さまの場合、幼少期から以下のような行動が見られることがあります。

<ASDのこだわり行動の例>

  • おもちゃを一列に並べ続けるなど、作業的な遊びを好む
  • 目的があって並べているのではなく、「並べることそのもの」が遊びになっている
  • 周りに邪魔されたり、手伝おうとすると怒る

発達障害やASDと一口に言っても、持っている特性や現れ方は人それぞれです。

コミュニケーションの困難の特性が強く、困りごとも人間関係に関連するものが中心の場合もあれば、こだわりが強く融通が利かないことから勉強や仕事が上手くいかない方や、いろいろな特性が複合的に影響している方など、状況は人によって異なります。

さらに、発達障害の方は感覚統合に問題があることも多いとされています。
感覚統合とは、五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)と固有感覚(自分の身体に対する感覚)、前庭感覚(身体の傾きやスピード、回転に対する感覚)の7つの感覚を受け取り、調整する能力のことです。

これらの感覚は成長とともに統合され、環境に合わせて必要な情報を取り入れ、それに応じて身体を動かすことができるようになります。
感覚の統合が上手くいかないと、一部の感覚が過敏になったり、状況に応じて身体を動かせないことから極端に不器用になったり、運動が苦手になったりする場合があります(不器用さや運動の苦手さは、「発達性協調運動障害」と呼ばれることがあります)。

感覚過敏はASDの方が併せ持つことが多く、にぎやかな場所が苦手であったり、食べ物の好き嫌いが激しかったりすることがあります。
逆に感覚が鈍い(感覚鈍麻)であるケースもあり、心身の不調やケガに気付きにくい場合があります。

ASDの方のルーティンへのこだわりの背景には、感覚過敏が関係していることも少なくありません。
ASDの方のこだわりに伴う困りごとを解消するためには、「なぜこだわるのか」を理解することがとても大切です。

<感覚過敏によるこだわり例>
・同じ味付けの料理しか食べない
→ 味覚の過敏さ

・いつも同じ服を着ている
→ 触覚の過敏さ
※感覚鈍麻により、気温による服装の調整ができていないケースもあります。

・徒歩での通勤・通学にこだわる
→ 電車や駅のざわざわした環境が苦手(視覚・聴覚の過敏さ)
→ 乗り物酔いがひどい(平衡感覚の問題)

発達障害のルーティンの3つのメリット

発達障害のルーティンの3つのメリット

ルーティンとは、「決まった手順・所作」「日課」「習慣化」などを指します。

ルーティンワークという言葉は「定型的な業務」という意味であり、作業手順がはっきりと決まっているマニュアル的な作業を指す場合が多くなっています。

ルーティンには、「①業務の効率化」「②作業に集中しやすい」というメリットがあります。

<ルーティンのメリット>

①業務の効率化
– 手順が決まっているため、誰でも同じように作業ができ、成果物にムラが生じにくい。
– 「次に何をするか」を都度考える必要が無く、スムーズに次の作業に入れる。
– 作業にかかる時間が予想しやすく、スケジュール管理がしやすい。

②作業に集中しやすい
– 定型化された手順を実行するだけなので、作業に集中しやすい。考えることが少なくて済む。

日常生活の身近な場面でも、私たちはルーティンを活用しています。

例えば、「金曜日はカレー」と夕食のメニューを固定するのもルーティンの一つですし、「トイレットペーパーはこの店で買う」と買う店を決めておくのもルーティンと言えます。

ルーティンを決めておくと、毎日献立を考えたり、毎回どの店で買うかを悩んだりする必要が無く、家事や日常生活の様々な用事を効率化することができます。

ルーティンのメリットは定型発達・発達障害に関わらず感じることができますが、特に発達障害の方は段取りを考えることが苦手な場合が多いため、考える手間を省くことができるルーティンは日常の困りごとを軽減するためにとても役立ちます。

以下では、発達障害の方がルーティンを取り入れるメリットについて、詳しく説明していきます。

発達障害のルーティンの3つのメリット①見通しを持つことができる

発達障害のルーティンの3つのメリット①見通しを持つことができる

発達障害の方は段取りを組むことが苦手な場合が多いのですが、その背景には「見通しを立てられない」ことが大きく影響しています。

例えば、ASDの方は未来のことを想像するのが苦手なため、見通しの立たない状況になると強い不安を感じます。
ですが、ルーティンを作ることで見通しが立てられると、安心して作業に取り組むことができます。

ADHDの方は注意散漫の特性を持っているため、色々なことが気になってしまい、作業量や所要時間を考えながらタスクに取り組むのが難しいことがあります。
そういった場合も、ルーティンを作っておくことで余計なことを考えずにすみ、目の前のことに集中しやすくなるというメリットがあります。

発達障害のルーティンの3つのメリット②生活リズムが安定する

発達障害のルーティンの3つのメリット②生活リズムが安定する

朝の準備や食事の時間などをルーティン化することは、そのまま生活リズムの安定にもつながります。

発達障害の方は、困りごとが原因でストレスを抱えることも多く、それによって心身に不調をきたしてしまう場合があります。

<発達障害による二次障害の例>
・心の症状
・うつ病、不安障害、適応障害、双極性障害
・身体の症状
・頭痛、腹痛、食欲不振、睡眠障害

生活習慣を整えると、基礎的な体力が向上することで身体的な症状の予防につながるほか、精神的にも安定すると考えられています。

発達障害のルーティンの3つのメリット③療育・訓練としてのルーティン

発達障害のルーティンの3つのメリット③療育・訓練としてのルーティン

発達障害の方が社会に上手く適応するための訓練や療育として、ルーティンを活用することがあります。

状況を見てその都度判断するのではなく、「パターンAのときは○○する」「パターンBのときは○○する」というように、あらかじめルールを作っておくことで、イレギュラーな出来事にも対応することができます。

また、発達障害本人の方だけでなく、周りでサポートする方にとってもルーティンは重要です。
ASDの方で「あれを取って」と言うだけでは通じない(=指示語の理解に苦手さがある)場合、「指差し+具体的な名称」で伝えることをルーティン化しましょう。

療育の手法としてもルーティンは注目されています。

授業の展開や遊びの流れを定型化し繰り返すことで、適切な振る舞いが身に付きやすくなると考えられており、その手法について研究が進められています。(参考:自閉症児に対する会話の修復機能としての明確化要求の発達支援 ―明確化要求の表出タイプの出現順序、共同行為ルーティンの役割、明確化要求の表出と欲求意図理解との機能連関に焦点を当てて― (jst.go.jp)

発達障害のルーティンの3つのメリット④継続性という強み

発達障害のルーティンの3つのメリット④継続性という強み

ASDの方は、ルーティンが得意です。
淡々とした作業が必要な場面でも、飽きずに取り組むことができるのは大きな強みと言えるでしょう。

また、お子さまの場合、ひとたび学習習慣が確立できれば毎日コツコツと勉強することができるため、受験においても非常に有利となります。

ASDの方が持っているルーティンへのこだわりは、「継続性」や「粘り強さ」と捉えることもできます。
受験や就職・転職においてもとても大きな強みとなりますので、積極的にアピールすると良いでしょう。

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発達障害のルーティンのデメリット

「2.発達障害にとってのルーティンの3つのメリット」で紹介したように、発達障害の方のルーティンにはメリットがあるものの、以下のようなデメリットが生じる可能性もあります。

ですので、発達障害の方がルーティンに取り組む際には、メリット・デメリットをよく理解しながら活用していくことが大切です。

発達障害のルーティンのデメリット①ルーティンにこだわり過ぎる

発達障害のルーティンのデメリット①ルーティンにこだわり過ぎる

「金曜日はカレー」と決めていたとしても、同僚から食事に誘われたら予定を変更して外食するように、ルーティンはあくまでガイドラインであり、絶対に守らなければならないルールではありません。

状況次第でルーティンを変えることも必要ですが、発達障害(特にASD)の方の場合は臨機応変な対応が苦手で、ルーティンを守ることに固執してしまうケースがあります。

生活を効率化するためのルーティンでも、それに振り回されて逆に不便になってしまっては本末転倒ですので、程よくルーティンを守る感覚を身に付けていく必要があります。

発達障害のルーティンのデメリット②新しいことに挑戦できなくなる

発達障害のルーティンのデメリット②新しいことに挑戦できなくなる

ルーティンさえ守っていれば日々を平穏に過ごせるため、発達障害の方は「ルーティン頼み」になってしまいがちです。
そのため、新しいことに挑戦したり、失敗したりといった経験が極端に不足してしまうことがあります。

人間は、失敗を繰り返して成長していきます。
なぜ失敗したのかを振り返り、次に向けて改善していくことで徐々に臨機応変さを身に付けることができるのですが、ルーティンを守ることで失敗しない状態が続くと、失敗がより怖くなり、変化を恐れてしまうようになります。

こうした傾向が非常に強く、本人にとって望ましくない状態にある場合は、失敗しても周りがしっかり支えることを伝え、新しいことにチャレンジできるようサポートしていく必要があります。

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発達障害のルーティンの活用の具体例

発達障害のルーティンの活用の具体例①自分で手順を見直す

発達障害のルーティンの活用の具体例①自分で手順を見直す

発達障害の方は、ルーティンを取り入れることで作業を効率化し、特性による困りごとを小さくすることができます。
また、同じルーティンを繰り返すだけでなく、ときどき手順を見直すようにしましょう。

周りの人の指示ではなく、自分で考え工夫していくことが大切です。
最初のうちは難しいかもしれませんが、「もっとこうしたら良いんじゃない?」と周りがサポートしながら徐々に自分で見直せるようにすると良いでしょう。

「これはダメ」「ああしなさい」と押し付けるのはNGです。
発達障害の方は、ただでさえ苦手なことが多く、周りから注意を受けることが多い状況にあります。ルーティンを取り入れることでせっかく自信を持てているのであれば、自己肯定感がさらに伸ばせるよう、提案型のサポートを心掛けましょう。

発達障害のルーティンの活用の具体例②タイマーアプリの活用

発達障害のルーティンの活用の具体例①タイマーアプリの活用

ADHDの方は、作業の途中で注意が逸れて別のことに夢中になってしまったり、一つのことに熱中しすぎて計画が崩れてしまったりすることがあります。
こういった困りごとに対しては、時間ごとにタイマーをセットしたり、周りの人に声掛けしてもらったりすることが効果的です。

ADHD当事者の方が作った「ルーチンタイマー」というアプリは、こうしたADHDのルーティンをサポートするために非常に役立つアプリとなっています。作業の手順と所要時間を入力すると、音声でアナウンスしてもらうことができます。

ただアラームが鳴るだけでなく、「あと5分です」などの声掛けもしてくれるため、見通しが持てるだけでなく、注意が逸れたり作業を脱線したりすることも防ぐことができます。(参考:「ルーチンタイマー」をApp Storeで (apple.com)

発達障害のルーティンの活用の具体例③スケジュールボード

発達障害のルーティンの活用の具体例③スケジュールボード

メモや手帳だと失くしてしまうという方には、据え置き型のスケジュールボードがオススメです。

いつも目に付く場所に設置することで、こまめに予定を確認することができ、ルーティンの定着にも役立ちます。

作業をリスト化するとともに、完了したものについては磁石やシールで印をつけていくと良いでしょう。
どこまでやったか視覚的に把握できると、進捗が把握できるだけでなく、達成感も得ることができます。

発達障害のルーティンの活用の具体例④タスクカード

発達障害のルーティンの活用の具体例④タスクカード

スケジュールボードだと、一度にたくさんの情報が目に入ってしまい気が散るという方は、日めくりカレンダーのようにカード形式でタスクを管理すると良いでしょう。

一つの作業が終わったらカードをめくり次に進むことで、一つ一つの作業を丁寧に確認しながら取り組むことができます。

発達障害のルーティンの活用の具体例⑤急な予定変更への対応

発達障害のルーティンの活用の具体例⑤急な予定変更への対応

遠足や運動会などの学校行事や家族でのお出かけなど、いつもと同じルーティンができない日もあります。
大人の方でも、イレギュラーな出張の日などに落ち着かなかったり、何となくストレスを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

対処法としては、事前にしっかり見通しを立てることがポイントになります。
何時に家を出て、どこに行き、何をするのか、できるだけ詳しく確認しておきましょう。予定が具体的に把握できると、安心につながります。

お子さまの場合は、予定変更についてできるだけ早めに伝え、遠足のしおりなどを使って視覚的にスケジュールを説明してあげると良いでしょう。

発達障害のルーティンの活用の具体例⑥同じ遊び・行動を繰り返すとき

発達障害のルーティンの活用の具体例⑥同じ遊び・行動を繰り返すとき

発達障害のお子さまが同じ遊びを繰り返したり、同じテレビ番組を見続けていたりしても、それだけで叱る必要はありません。
特にASDのお子さまは未来を予想するのが苦手なため、「いつもと同じ」であることで安心している場合があります。

無理に禁止すると、不安になってパニックや癇癪を起こしてしまうこともありますので、やるべきことができていないなどの問題が無い場合は見守るだけで大丈夫です。

一方で、他の遊び方がわからず、仕方なくその遊びを続けているケースもあります。
色々なものに興味を持つことはお子さまの成長にとって重要ですので、それとなく別の遊びを提案してみるのも良いでしょう。ただし、別の遊びに興味が無いときに無理強いするのは禁物です。

大人の方で同じ行動を繰り返してしまうときも同様に、特段の問題が無く、それで安心を得られているならば無理にやめる必要はありません。

ただし、「やめたいのにやめられない」という場合は、強迫性障害の可能性があるため注意が必要です。
強迫性障害の傾向がある場合は、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。

<強迫性障害とは>
自分でもつまらないことだとわかっているのに、そのことが頭から離れず、わかっていても同じ確認を何度も繰り返すなどで日常生活にも支障がある状態のこと。戸締りを何度も確認したり、不潔に感じて何度も手を洗ったりする等の症状がある。(参考:強迫性障害|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

発達障害のルーティンの活用の具体例⑦災害時・緊急時の対応

発達障害のルーティンの活用の具体例⑦災害時・緊急時の対応

大人の方の場合ですと、ある程度社会経験も経ているため、緊急事態において激しいパニックや癇癪を起こす人は少ないでしょう。

ですが、知らず知らずのうちにストレスを溜めてしまう場合もあるため、上手くガス抜きをすることが大切です。

お子さまの場合は、普段と違う出来事が急に起こることで、パニックになってしまうことがあるかもしれません。
一般的な防災教育に加えて、心を落ち着かせる方法についても身に付けることを意識しましょう。

緊急時に心を落ち着かせる方法としては、

  • 安心できるものを用意しておく
  • 安心できる人との連絡手段を確保する
  • 好きなことに取り組む
  • できる限りいつもと同じ生活をする

などが挙げられますので、以下で順に解説していきます。

安心できるものを用意しておく

お子さまが普段使っている毛布やタオルケット、ぬいぐるみなど、「いつもと同じ」であることを感じられるようなアイテムを用意しておきましょう。
また、物だけでなく、お子さまが好む音楽や感覚(手をつなぐ、背中をトントンする)なども把握しておきましょう。

物を用意するのが難しい場合でも、音楽であればスマホから流すことができますし、手をつなぐ際にも道具は要りません。
緊急時以外でもお子さまの心を落ち着けることができますので、お子さまの好む感覚はしっかり把握しておきましょう。

安心できる人との連絡手段を確保する

例えば、避難所で過ごさなければならなかったり、親戚の家に預けられたりするときは、安心できる人(保護者さまなど)といつでも連絡できる手段を用意しておきましょう。

慣れない環境で一人ぼっちになるのは大人でも心細いものです。
「いつでもつながれる」「電話をしたらお母さん/お父さんとお話しできる」と思えることでかなり安心できますので、連絡手段についてはきちんと確保しておきましょう。

もし通話が難しい場合は、メッセージでも良いので連絡できるようにしておきましょう。

体を動かす

何もやることが無いと、気持ちが不安な方へと傾いてしまいます

特に、狭い場所でじっとしていると気分も落ち込んでしまいますので、できるだけ身体を動かす遊びを取り入れ、不安な気持ちを発散するようにしましょう。

熱中できるものがあると不安も忘れてしまいますので、身体を動かすこと以外にも、本やゲーム、お絵描きなどお子さまが好きなものに熱中できる環境を整えてあげることも大切です。

できる限りいつもと同じ生活をする

災害時などの緊急事態でも、できるだけ普段の生活リズムを崩さないように心掛けましょう。
朝起きる時間や寝る時間など、周りの大人もお子さまに合わせて、できる限りいつも通りを心掛けることが大切です。

災害時でもいつかは日常の生活に戻りますので、スムーズに日常に戻るためにも、生活リズムを崩さないことはとても重要です。

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発達障害とルーティンのまとめ

発達障害とルーティンのまとめ

この記事では、発達障害とルーティンの関係について詳しく解説してきました。

改めてポイントをまとめると、以下のとおりです。

<POINT>

  • 発達障害のうち、ASDはルーティンが得意で、こだわり過ぎてしまう傾向にある
  • 発達障害のうち、ADHDはルーティンを活用することによって、日常の困りごとを軽減することができる
  • 発達障害のこだわりの背景には、特性のほかに感覚過敏などが関係している場合がある
  • ルーティンを取り入れることで、家事や仕事を効率化することができる
  • ルーティン化することで作業に集中しやすくなる
  • ADHDがルーティンを取り入れる際には、タイマーアプリやスケジュールボードなどが役立つ
  • ASDはルーティンを強みとする一方で、柔軟性を身に付ける工夫も必要

ルーティンには家事や仕事の効率化といったメリットがある一方、頼りすぎると逆にルーティンに振り回されてしまったり、臨機応変さが無くなってしまったりといったデメリットもあります。

発達障害の方は日常で困りごとを抱えることも多いため、ルーティンを上手く活用しながら困りごとを軽減していきつつ、同時にルーティンを見直したり、イレギュラーな出来事への対応方法も身に付けていくことが大切です。

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