発達障害の学校選びはどうする?校種ごとの対応やトラブルの避け方を解説

通常学級に行くべきか、それとも特別支援学級に行くべきか…発達障害のお子さまの学校選びで悩んでいる方は多いのではないでしょうか?

公立学校で特別な支援を希望する場合は、学校や教育委員会と相談・交渉していく必要があります(就学相談)。しっかりと知識を身に付けておくことが大切ですので、まずは基本的な情報から押さえていきましょう。

義務教育の間(中学校卒業まで)の選択肢は、大きく分けて4つです。

<発達障害のお子さまの学校の選択肢>

1. 通常学級
2. 通級指導
3. 特別支援学級
4. 特別支援学校

支援の手厚さで言えば、通常学級<通級指導<特別支援学級<特別支援学校という順番になりますが、それぞれメリットとデメリットがあり、手厚い支援が受けたいからと言って必ずしも特別支援学級や特別支援学校を選ぶのが良いわけではありません。

また、教育委員会によっては、発達障害のお子さまへの支援や配慮を受けるために医師の診断書が必要な場合もあります。診断が下りていないグレーゾーンのお子さまは支援を受けられない場合もありますので、早めに教育委員会に相談し、必要に応じて医療機関を受診するようにしましょう。

この記事では、長年にわたり発達障害のお子さまをサポートしてきたプロ家庭教師の視点から、学校選びに必要な知識やポイントを解説していきます。

発達障害のお子さまのことでお悩みの方に役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。

発達障害専門のプロ家庭教師
妻鹿潤
・16年以上1500名以上の指導実績あり
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中

発達障害のお子さまの学校選びの選択肢

発達障害のお子さまの学校を検討する際には、まずはどんな選択肢があるのかを知り、それぞれのメリット・デメリットを正しく理解する必要があります。

また、学校選びについては、義務教育である小・中学校と、希望者だけが進学する高校では選択肢が大きく異なります。

この章では、小中学校と高校のそれぞれにおいて、学校選びの選択肢にどんなものがあるのか解説していきます。

小学校・中学校(義務教育期間)

小学校・中学校(義務教育期間)

小学校~中学校の間、発達障害のお子さまが選べる教育形態の選択肢は「①通常学級」「②通級指導」「③特別支援学級」「④特別支援学校」の4つです。以下では、順に詳しく説明していきます。

①通常学級

通常学級とは、いわゆる普通の教室のことです。
法律によって、1学級当たりの上限(標準編成)は40人と定められています(※)が、支援が必要な児童生徒に対しては、必要に応じて支援員が配置されたり、拡大教科書や補助ツールを使用したりといった配慮が行われます。

※公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(義務教育標準法)…2021年3月に法改正され、小学校の1学級当たりの人数を5年間かけて計画的に40人(小学校第1学年は35人)から35人に引き下げられることになりました。

これにより少人数教育が推進され、通常学級においてもよりきめ細やかな指導を行うことが期待されます。
なお、現在の1学級当たりの平均人数は全国で28人となっています。(参考:小学校における35人学級の実現/約40年ぶりの学級編制の標準の一律引下げ (mext.go.jp)

通常学級では、必要に応じて支援員の配置や補助ツールの使用などが認められるものの、基本的には周りの子どもたちと同じ授業を、同じスピードで受けることになります。

隣に支援員の先生が付いていてれば落ち着いて授業が受けられるお子さまや、自分の席で自学自習ができるお子さま(2E型ギフテッドで、好きな勉強をどんどん進めたいお子さまなど)に適した形態と言えます。

通常学級での授業を希望する場合の注意点は2つあります。

1つ目は、「支援員が配置されるかどうか」です。
先生の数には限りがありますので、希望したからと言って必ずしも支援員が配置されるとは限りません。

支援員の数は自治体の全体予算の中で采配されますので、より支援の必要な子どもがいる場合は、そちらを優先して配置されるケースがあり、保護者さまや学校の希望通りに配置されないケースがあります。

また、支援が必要であることの裏付けとするために、医師の診断書が求められる場合もあります。支援員の配置を求める場合は、早めに学校や教育委員会に相談し、必要であれば医療機関を受診することも検討しましょう。

配置される支援員も、特別支援教育に精通したベテランの先生が配置される場合もあれば、実習助手など補助的な業務を中心に行う職員が配置される場合もあります。どんな先生が支援員になってくれるのかは重要ですので、在校生の保護者から話を聞いておくなど、口コミ情報も参考にその学校の特別支援の状況を調べておきましょう。

2つ目は、通常学級の子どもたちへの影響や関係性です。発達障害の特性が非常に強く、頻繁に癇癪を起こしてしまったり、教室を飛び出してしまったりするお子さまの場合、全体の授業の進行を妨げることから、学校側から「通級指導や特別支援学級を検討してはどうか?」と打診されることがあります。

また、授業についていけなかったり、目立つ行動を取ったりすることで、からかいやいじめの対象になってしまう場合もあります。
もちろん、一義的には担任の先生が発達障害の特性についてクラス全体に説明し、子どもたちがお互いの違いを受け入れられるよう指導すべきですが、担任の先生の力量によるところが大きく、望ましいクラス運営ができるかどうかは不安要素の一つとなります。

通常学級では、皆と同じ教室で過ごすことができるという大きなメリットがありますが、デメリットがあることも踏まえて、通級指導や特別支援学級についても検討すると良いでしょう。

なお、学年が上がるタイミングや、場合によっては学年の途中でも通級指導を開始することはできます。
通常学級にいることによる困難やストレスが大きい場合は、早めに学校に相談すると良いでしょう。

<通常学級のメリット・デメリット>

○ メリット
– 皆と同じ教室で、同じ授業を受けることができる
– 支援員の配置や補助ツールの使用など、合理的配慮が受けられる

○ デメリット
– 全体の授業の進行を妨げてしまう場合、通級指導や特別支援学級を勧められることがある
– 希望通りに支援員が配置されるとは限らない
– からかいやいじめの対象となる可能性がある

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②通級指導

通級指導とは、通常学級に在籍しながら一部の授業を別の教室で受けることを指します。
例えば、言語理解の力が弱いお子さまが国語の授業を、算数障害(ディスカリキュア)で計算が苦手なお子さまが、算数の授業を別の教室で丁寧に教えてもらうケースなどがあります。

また、コミュニケーション能力や集団行動に困難があるお子さまの場合、一部の授業を通級教室でのソーシャルスキルトレーニングに割り当てるケースもあります。

例えば、自閉スペクトラム症で他者の感情が読み取りにくいお子さまに対して、

  •  学校や家庭での出来事について、「いつ、どこで、誰が、何をした」「どんな気持ちだった」を先生の問い掛けに答えながら、話したり、書いたりする。
  •  気持ちや表情に合った言葉やイラストを、選択肢から選ぶ。

といった指導を行う例などがあります。(参考:初めて通級による指導を担当する教師のためのガイド:文部科学省 (mext.go.jp)

通級指導については、在籍学級の子どもたちと交流を持ちながらも、特性に応じたきめ細やかな指導が受けられるという点で、非常にメリットの大きい指導形態となっています。

一部の授業で教室を離れることにはなりますが、基本的には自分のクラスで授業を受けるため、クラスへの所属意識も芽生えやすく、「自分にはハンデがあるのだ」と本人がマイナスに受け取ってしまうことも少ないでしょう。

デメリットには、「通級指導を担当する先生の質に大きく左右される」という点があります。多くの学校では、特別支援教育に精通した先生が通級指導を担当していますが、中には人材不足により、担任としてクラス運営をする能力の無い先生が、消去法的に通級指導を担当しているケースもあります。

また、一般的なADHDやASDの指導はできるものの、2E型ギフテッドやLDの指導は経験が浅いため、効果的な指導が期待できないケースもあります。

ギフテッドやADHD/ASD併発型ではないLDのお子さまは絶対数が少ないため、どうしても先生の経験も浅くなりがちです。お子さまにどのような特性があるのか、ご家庭からも丁寧な情報提供を心掛け、場合によっては専門機関も巻き込みながら、家庭と学校が一緒になってより良い指導方法を探っていくことが大切です。

<通級指導のメリット・デメリット>

○ メリット
– 苦手な部分をピックアップし、重点的にフォローが受けられる
– 在籍学級への所属意識を持つことができ、本人のプライドも傷つきにくい

○ デメリット
– 通級担当の先生の質に大きく左右される。

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③特別支援学級

特別支援学級とは、一人一人に応じた教育を受けることができるよう設置された少人数のクラスのことで、法律による学級編成基準(上限人数)は8人となっています。全国平均は3人となっており、個々に応じた丁寧な教育を受けられます。

特別支援学級は、発達障害以外の障害を持ったお子さまも対象となります。
特別支援学級における障害の区分は以下の7つで、発達障害のお子さまの多くは「①自閉症・情緒障害」に該当するものとして特別支援学級に通うことになります。

<特別支援学級における障害の区分>

① 自閉症・情緒障害
② 知的障害
③ 肢体不自由
④ 弱視
⑤ 難聴
⑥ 言語障害
⑦ 病弱者及び身体虚弱

多くの学校では「①自閉症・情緒障害」の特別支援学級が設置されていますが、「②知的障害」のみしか設置されていない学校も存在しますので、特別支援学級での就学を希望する場合は事前に問い合わせておくと良いでしょう。

特別支援学級では、小・中学校の教育課程と特別支援学校の教育課程を組み合わせた形で授業を受けることができます。
得意科目と不得意科目の差が大きいお子さまの場合でも、得意な科目は小・中学校の教育課程に沿って進め、不得意科目は特別支援学校の教育課程によって1学年下の内容からじっくり進めるといったことが可能です。

また、特別支援学級に在籍する場合は、多くの学校で「交流級」という通常学級のクラスを持ちます。学活や総合的な学習の時間は交流級で過ごしたり、週に何回かは給食を一緒に食べたりするなど、大人数の環境に慣れるよう工夫が行われるケースもありますので、お子さまの特性を見極めながら、学校と相談して調整していくと良いでしょう。

デメリットとしては、成績表(内申点)の問題が挙げられます。特別支援学級に在籍している子の成績表は、通常学級と異なり、数値ではなく文章で学習の進み具合を記されるケースが多くなっています。

公立高校を受験する場合は必ず内申点が参照されますので、特別支援学級に通う場合は内申点の扱いがどうなるのか、中学入学時点で学校または教育委員会に問い合わせるようにしましょう。

公立高校入試の内申点のウェイトは、どの自治体でも非常に大きくなっています。もし特別支援学級に在籍することで内申点が伸びづらくなってしまう場合は、希望進路を変更せざるを得ないこともあり得ますので、必ず事前に確認しておきましょう。

<特別支援学級のメリット・デメリット>

○ メリット
– 少人数で丁寧かつ個別的な指導が受けられる

○ デメリット
– 高校進学時の内申点の扱いに注意する必要がある

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④特別支援学校

特別支援学級には「自閉症・情緒障害」の区分がありますが、特別支援学校には「自閉症・情緒障害」の区分はありません。したがって、発達障害のみを持つ場合は、原則として特別支援学校に就学することはできません。

ですが、発達障害と知的障害の両方がある場合は特別支援学校も選択肢の一つとなります。また、発達障害の特性が強く、集団生活における大きな困難が予想される場合は、就学相談(※)によって例外的に特別支援学校での就学が認められることもあります。

※就学相談…障害のあるお子さまがどんな形で就学するのが良いか、保護者と教育委員会が話し合いながら決定する場のこと。「2-2.発達障害のお子さまの学校選びのポイント②就学相談」で詳しく解説します。

特別支援学校のデメリットとしては、このように「そもそも入学のハードルが高い」ということが挙げられます。
また、特別支援学級と同様に、その後の進路に与える影響も非常に大きくなります。

特別支援学級では、小・中学校の教育課程と特別支援学校の教育課程の組み合わせとなりますが、特別支援学校では特別支援学校の教育課程のみとなります。そのため、基本的には公立高校への進学は難しく、特別支援学校の高等部へ進学することになります。

特別支援学校においては、卒業後の就職のあっせんなどが非常に手厚く安心できる面もありますが、就職先は非正規雇用や時短勤務による低賃金であるケースが多いため注意が必要です。

知的障害を併発している場合などは、特別支援学校で手厚いフォローを受けるメリットも大きいですが、発達障害だけを持つ場合に特別支援学校に入学するのはデメリットも大きいため、慎重に検討した方が良いでしょう。

<特別支援学校のメリット・デメリット>

○ メリット
– 少人数で、個々に応じた教育が受けられる

○ デメリット
– 入学のハードルが高い
– 卒業後の進路がかなり限定される

高校

高校

高校は義務教育ではありませんので、小中学校ほど丁寧なサポートを受けることは難しくなります。

ですが、2018年度からは高校でも通級指導が始まるなど、発達障害の生徒へのサポートは少しずつ拡充されています。(参考:高等学校における通級による 指導の導入について (mext.go.jp)

全国の自治体でも、発達障害や不登校など、集団生活や一律的な授業に馴染みにくい子どもたちのための公立高校が設置されつつあり、発達障害であっても公立高校に進学することは現実的な選択肢になり始めています。

また、通信制高校や広域通信制高校も、発達障害のお子さまにおすすめの進学先と言えます。通信制高校では自分のペースで勉強を進めることができますし、広域通信制高校では、留学やキャンプなど、特色あるスクーリングを行っている学校もあります。

「高卒資格を取ってほしい」「大学に進学してほしい」と考えておられる保護者さまは多く、また、小中高では学校に通うのがしんどいと感じていたお子さまも、大学では伸び伸びと過ごせる場合が多いです。

ですので、中学校で学校に馴染めなかったから、成績が良くなかったからと諦めず、ぜひ前向きに高校進学を検討していただければと思います。

<発達障害のお子さまにオススメの高校進学>

① 公立高校
東京都の「エンカレッジスクール」、大阪府の「クリエイティブスクール」、京都府の「フレックス学園」など、自由度の高いカリキュラムで伸び伸びと学べる公立高校。発達障害の生徒や不登校の生徒などを幅広く受け入れている。

② 通信制高校・広域通信制高校
自分のペースで自宅学習を進め、必要に応じて登校(スクーリング)を行う。広域通信制高校では、海外留学や自然体験・キャンプなど、特色のあるスクーリングを行っている学校が多い。

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発達障害のお子さまの学校選びのポイント

発達障害のお子さまの学校を選ぶ際には、「お子さまの特性はどのようなものか」「指導形態との相性はどうか」「学校の特色や先生の指導スキルはどうか」など、様々な点から総合的に判断する必要があります。

また、就学相談→教育委員会の判断→保護者の最終承認といった意思決定のプロセスを正しく認識しておくことも非常に重要です。

以下では、発達障害のお子さまが学校を選ぶ際のポイントについて、詳しく解説していきます。

発達障害のお子さまの学校選びのポイント①合理的配慮の考え方

発達障害のお子さまの学校選びのポイント①合理的配慮の考え方

「合理的配慮」という言葉を耳にしたことのある方は多いのではないでしょうか。合理的配慮とは、障害者権利条約において、“障害者の人権と基本的自由を確保するための「必要かつ適当な変更及び調整」で、「均衡を失した又は過度の負担を課さないもの」”と定義されています。(参考:資料3:合理的配慮について:文部科学省 (mext.go.jp)

発達障害のお子さまに対する合理的な配慮を考える際には、このうち「均衡を失した又は過度の負担を課さないもの」という点を踏まえておく必要があります。

例えば、お子さまが聴覚過敏であるからといって、クラスメイトに私語を一切禁止するように求めることは合理的配慮とは言えません。イヤーマフや耳栓の使用の許可を求めるなど、クラスメイトの負担にならない範囲で、当事者自身も困りごとを改善するために工夫を行うことが求められます。

また、お子さまとの相性が良いからと言って、「6年間この先生に担任してほしい」というのも無理があります。

保護者さまとして、できる限り手厚いフォローをしてもらいたいと思うのは当然のことですし、経験の豊富な先生に指導してもらいたいと思うのも当たり前です。ですが、教育現場のリソースは限られており、限られた予算・人材の中でやりくりしなければならない面があることも理解しておく必要があります。

合理的配慮に関する交渉は、「○○までは家庭で何とかするけれど、△△は学校でもサポートしてもらえないか?」という交渉の連続です。希望をしっかりと伝えることは必要ですが、学校や教育委員会と対立してしまうのは得策ではありません。

基本的には良好な関係を築きつつ、いざというときに話を通してもらえるよう、メリハリをつけて相談・交渉するようにしましょう。

発達障害のお子さまの学校選びのポイント②就学相談

発達障害のお子さまの学校選びのポイント②就学相談

発達障害のお子さまが就学先を検討するときには、「就学相談」を行うことになります。

就学相談は、通っている幼稚園・保育所・学校から勧められる場合のほか、ご家庭から教育委員会に直接申し込むことができる場合もあります。

通常学級以外への進学や、通常学級でも支援員の配置や補助ツールの使用を希望する場合は、必ずこの就学相談を受ける必要があります。

就学相談の流れは自治体によって異なりますが、大まかな流れは以下のとおりです。

<就学相談の流れ>

① 申込(4月~)
② 面接・知能検査、現在通っている園・学校への聞き取り
③ 就学支援委員会での検討
④ 保護者へ検討結果を報告
⑤ 希望が一致しない場合は相談継続
⑥ 就学先決定
⑦ 就学通知書(1月)

就学相談は、面接や知能検査、そして現在通っている園や学校への聞き取りなどから始まります。

およそ1年かけて検討することになりますので、進学する前年度の4月に自治体から案内などが無い場合は、教育委員会などに問い合わせるようにしましょう。

面接や知能検査の結果を踏まえ、お子さまに最適な就学先がどこか、医師や心理士から構成される「就学支援委員会」で検討されます。ただし、就学支援委員会での検討結果に絶対に従う必要はありません。

お子さまの就学先を最終的に決める権限は保護者にあるため、検討結果が希望どおりで無い場合は、引き続き相談を続けることになります。

また、就学相談を受けたからと言って、必ずしも特別支援教育を受けなければならないわけではありません。

幼稚園や保育所から就学相談の案内を受け取った保護者さまの中には、「この子はずっと特別支援学級で過ごすことになるのか」と不安に思われる方もいらっしゃいますが、就学相談は、お子さまにとってより良い学びの形態はどんなものか、保護者さまと教育委員会が一緒に検討を進める場であり、結果として通常学級に通うケースも多くあります。

就学相談は小学校入学前に実施することが多いものの、小学校入学後や中学校入学前に行われる場合もあります。

お子さまの成長のペースによって指導形態を変更することもよくありますので、就学相談を進められたからといって焦らず、「この子にとってより良い教育が受けられるんだ」と前向きに捉えていただければと思います。

発達障害のお子さまの学校選びのポイント③各学校の方針に注目

発達障害のお子さまの学校選びのポイント③各学校の方針に注目

通常学級・通級指導・特別支援学級と、小中学校で受けられる指導の形態には様々なものがありますが、授業の形態だけでなく、それぞれの学校の特色や方針にも注目する必要があります。

特別支援学級での指導が手厚い反面、交流級の子どもたちと触れ合う機会が少ない学校もあれば、インクルーシブ教育(※)を重視し、通常学級の中で障害のある子もない子も一緒に学ぶことを目指している学校もあります。

※インクルーシブ教育…人々の多様性を尊重し、障害のある人も能力を最大限に発揮しながら社会に参加できるよう、障害のある人と障害のない人が一緒に学ぶ仕組みのこと。

学級運営に優れた先生のクラスであれば、苦手が目立つ子には周りの子どもたちが自然に手助けし、お互いを受け入れながら成長していくこともできます。

ですが、お子さまの特性によっては通常学級で過ごすことがどうしても難しい場合もありますし、学校全体が落ち着いているかどうかといった要素も関係してきます。その学校が特別支援教育においてどんな方針を取っているか、また、学校の雰囲気はどうかなど、指導形態だけでなく学校の特色も踏まえて検討を進めましょう。

他にも、スクールカウンセラーの在籍状況はどうか(ほとんどの学校ではスクールカウンセラーは常駐ではなく、相談できるのは週に数回程度となります)、特別支援教育に関わる専任教員である「特別支援コーディネーター」は配置されているかなど、こまめに相談ができる体制が整っているかも重要なポイントです。

発達障害の子どもの学校選びのまとめ

発達障害の子どもの学校選びのまとめ

この記事では、発達障害のお子さまが就学先を検討する際のポイントについて詳しく解説してきました。

改めてポイントをまとめると、以下のとおりです。

<POINT>

  • 小中学校の学校選びの選択肢は「通常学級」「通級指導」「特別支援学級」「特別支援学校」の4つ
  • 発達障害のみの場合、特別支援学校に入学することは原則として不可
  • 特別な支援を希望する場合は、「就学相談」を受ける必要がある
  • 近年では、公立高校でも発達障害の生徒を受け入れる学校が増えつつある
  • 通信制高校や広域通信制高校は、発達障害のお子さまや不登校経験のあるお子さまにオススメ
  • 学校や教育委員会とは良好な関係を築きつつ、要望をしっかり伝えることが大切
  • 指導形態だけでなく、各学校の特色や方針にも注目すると良い

発達障害のお子さまにとって、学校でどんな形態の授業を受けるかはとても重要です。学力だけでなく、確かな自己肯定感を築いていくためにも、お子さまに合った学校を選んでいくようにしましょう。

一方で、教育委員会全体のリソースも限られていることから、全てのお子さまに対して希望通りの教育を施すことは難しい状況にあります。絶対に譲れない点と、譲歩できる点はどこかを整理しながら、上手く交渉を進めることも大切です。

学校や家庭だけでフォローするのが難しい場合は、民間のサポートを受けることも選択肢の一つとなります。最近では発達障害専門の塾や家庭教師も増えてきていますが、お子さまの特性を徹底的に分析し、一人一人に丁寧に寄り添ってくれるサービスを選ぶようにしましょう。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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