不登校でも公立高校に進学できる?内申点の上げ方は?合格への最短距離を紹介

中学校で不登校の状態にあるお子さまは、全国で約4%と言われています。
一方で、高校への進学率は97%を超えており、不登校のお子さまであっても高校進学を目指す方は数多くいらっしゃいます。

公立か私立か、全日制にするのか、それとも定時制や通信制も視野に入れるのか……
一口に高校受験といっても様々な選択肢がありますが、やはり全日制の公立高校に進学したいと考える方は多いでしょう。

そこでこの記事では、不登校のお子さまが公立高校に進学するための勉強法や受験対策についてご紹介します。

私は16年にわたるプロ家庭教師のキャリアの中で、1500人以上を指導してきました。多くの不登校のお子さまを指導してきましたが、第一志望合格率は90%を超えており、公立高校に合格した方もたくさんいらっしゃいます。

・不登校でも公立高校へ進学することは可能?
・欠席が多いと内申点で不利になるのでは?
・勉強の遅れを取り戻す方法を知りたい!

こういった疑問に答えていきますので、不登校で高校受験を不安に思われている方は、是非最後までお読みいただけますと幸いです。

【執筆・監修】
不登校専門の受験プロ家庭教師 
妻鹿潤
・16年以上1500名以上の指導実績あり
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中

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公立高校入試=内申点+当日試験の点数

公立高校入試=内申点+当日試験の点数
公立高校の入試合否は、内申点と当日試験の点数の合計点で決まります。

内申点だけが高くても合格しませんし、当日の試験の点数だけが高くても合格しません。不登校のお子さまは欠席日数が多くなってしまうため、内申点で不利になってしまう可能性はあります。
加えて、学力面でも遅れや不安を感じることも多いでしょう。

ですが、不登校だからといって公立高校への進学をあきらめる必要はありません。
現状をしっかり分析し、不安な点や一つ一つ解消していけば、公立高校へ進学することも十分に可能です。

欠席日数が多くても内申点を上げたり、学校に行かなくても学力を上げたりする方法はあります。希望の進路を実現するために、できることからコツコツと取り組んでいきましょう。

内申点とは

内申点とは、出席日数や定期テストの点数、提出物や授業態度といった中学校での過ごし方を点数化したものです。

都道府県によって扱いが異なり、出席日数については中学3年生分のみ記載される都道府県もあれば、1~3年生分全てが記載される場合もあります。

まずは、入試制度を確認しましょう。

各都道府県の入試制度の詳細は、「募集要項」や「実施要項」といった名称で公表されています。
中学の先生に相談しづらい場合は、都道府県の教育委員会に直接問い合わせることも可能です。その際、不登校の状態にあるが公立高校への進学を考えている旨を併せて伝えても良いでしょう。

不登校の子どもたちに関する問題には、多くの教育委員会が真剣に取り組んでいます。
不登校経験のある生徒を積極的に受け入れている高校などもありますので、情報収集に努めましょう。

欠席が多い理由を「自己申告書」に書き添えることで、内申点上の配慮をしてもらえる場合があります。

また、自己申告書の提出によって特別な枠(不登校の生徒に配慮した枠)で受験できることもありますので、情報収集は非常に重要です。

不登校経験など多様なニーズを受け入れている公立高校の例
エンパワメントスクール(大阪府教育委員会)
・京都フレックス学園構想——清明高校清新高校(京都府教育委員会)

3年分の出席日数が記載され、1~2年次は出席できていた場合であれば、出席日数への不安は比較的軽くなるでしょう。

そうでない場合であっても、出席日数以外で内申点を伸ばす方法はありますので、次でご紹介します。

内申点の上げ方

内申点の上げ方
内申点は「定期テストの点数」「提出物の状況」「授業態度」などの合計で計算されます。

これらのうち、比重がもっとも大きいのは「定期テストの点数」であり、出席日数が少なくても定期テストの点数を伸ばせば、ある程度カバーができます。

内申点の内訳(比重)のおよその目安
①定期テストの点数 約60%
②提出物の状況 約20%
③授業態度 約20%

出席日数の不安を定期テストの点数でカバーしたい場合は、副教科(保健体育・音楽・技術家庭・美術)から優先的に取り組みましょう
副教科は入試当日の試験で出題されないため、内申点での比重が必然的に高くなります。ですので、副教科の点数を上げることで、効率よく内申点を上げることができます。

また、主要5教科と違い、副教科は単元ごとに独立しています。
これまでの積み上げがなくてもテストの出題範囲だけを勉強すれば良いため、比較的取り組みやすいこともオススメの理由の一つです。
さらに副教科は、中間テストがなく期末テストのみであることが多いこと、副教科のテストに全力で取り組む生徒が少なく周りと差が付けやすいこともオススメの理由です。

不登校のお子さまが公立高校を受験する際に、副教科対策は必須とも言えるポイントです。
塾や一般的な家庭教師などでは副教科の指導を行うことはほぼありませんが、プロ家庭教師であればお子さまの状況に合わせた個別指導が可能です。

教科指導だけでなく、勉強計画のサポートやメンタルフォローを行う「学習フォローアップサービス」もご用意していますので、是非ご検討いただければと思います。

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公立高校当日試験の5教科それぞれの対策

公立高校当日試験の5教科それぞれの対策
内申点と当日試験の得点割合は、概ね50:50であることが多いです。

都道府県によって入試制度は異なりますが、どの都道府県においても、内申点と同程度に当日試験の結果が重要であることは変わりません。
科目によって勉強のコツがありますので、以下で詳しくご紹介します。

国語の対策

国語の対策
国語のうち、小説や説明文は最も点数が上がりにくい分野です。

小説・説明文の問題を解くためには、語彙力、文章構造や論理展開の把握、文章表現といった言語に関する総合的な力が必要になります。
いわゆる「国語力」は一朝一夕に身につくものではなく、小さい頃から文章を読むことに親しんできたかも大きく影響します。

読書が趣味のお子さまや毎日新聞を読む習慣のあるお子さまと、そうでないお子さまの国語力の差は歴然です。
生まれ持った素質もありますので、受験直前になって「国語力を身に付けたい!」と思っても対策は難しいケースがあります。

逆に、本を読むのが好きなお子さまであれば、小説や説明文の対策はそれほど必要ありません。過去問をある程度解いてコツを掴めば、それ以上の学習指導が必要無いレベルになることも多々あります。
得意だからといって国語ばかり解くのではなく、他の教科もバランス良く取り組むようにしましょう。

小説や説明文は本人の素質に拠るところが大きい一方で、漢字問題や古文・漢文は勉強すれば点を伸ばせる分野になります。

中学生が学習する漢字は約1500字で、さほど難しいものはありませんので、優先的に勉強するようにしましょう。
また、高校入試レベルの古文・漢文もそれほど難易度は高くありません。1冊の問題集を完璧に解ききれるようにすれば十分ですので、こちらも積極的に取り組んでみてください。

数学の対策

数学の対策
数学は社会や理科と違い、積み上げ型の教科になります。

数学の単元は、計算・方程式・関数・平面図形・空間図形・確率・統計に分かれますが、独立しているのは確率と統計だけで、その他の単元は全てつながっています。確率と統計は出題数も少なく、あまり得点にはなりません。

空間図形は、ほかの単元とのつながりが比較的少ないため、単独で勉強することができます。
ですが、立体把握のセンスが必要な単元でもあるため、苦手なお子さまが無理に取り組む必要はありません。

関数は計算・方程式の上に成り立つ単元ですので、いきなり手を付けるのはオススメできません。

数学を勉強する場合は、計算や方程式、図形など、他の単元の土台になる単元から取り組むようにしましょう。

英語の対策

英語の対策
英語は数学よりもさらに積み上げ型の教科になります。

単語や熟語が長文読解の土台になるのはもちろんのこと、文法においても前の学年で習ったことを理解していないと次の内容を理解できないものが多いです。

土台の無いまま勉強しても、その上に積み上がっていく内容を理解することは出来ません。理解できていないと感じたら、一つ前の内容に戻ってどこでつまずいているのかを確認しましょう。
完了形がわからない場合は過去形に戻り、「時制」という概念から捉え直しを図ります。

リスニングについては、コツを掴むことで点数を上げることができます。
練習回数が少ない分焦ってしまいそうですが、以下のポイントを意識して問題を解いてみるだけで、随分と点数が上がると思います。

リスニング問題のポイント
①音声が流れる前に問題文が読める場合は、先に問題文を読み込み、「何が聞かれそうか」と問題のポイントを押さえる
②問題文に図や絵があれば、その図や絵の英単語を想定し、その単語が流れてきた前後に特に集中して聞き取る
③5W1Hを意識し、whenやwhereの前後の内容をメモする

理科、社会の対策

理科、社会の対策
数学や英語と違い、理科や社会は単元の独立性が非常に高くなっています。

地理が理解不十分でも歴史はできますし、電流が苦手でも化学反応式や遺伝に関係はありません。
ついつい自分の好きな単元ばかりを勉強したくなりますが、特定の単元に偏って勉強することはオススメできません。高校入試のコツは「広く、浅く」です。

出題傾向は都道府県によって異なりますが、どの分野も満遍なく出題されます。
社会であれば「地理30点、歴史40点、公民30点」の配点が最も多いパターンですし、理科でも「生物、地学、物理、化学」の4分野から等分に出題・配点されるパターンがほとんどです。

得意な分野を勉強することはモチベーションにつながるかもしれませんが、偏りすぎないように意識しましょう。
また、社会の地理分野における「気候・雨温図」「時差」、理科の物理分野における「電気と電流」「力とエネルギー」は数学の知識も一部必要になるので注意しましょう。

■応用問題よりも基礎を重視
勉強の内容が難しくなるほど、得点の伸び率は低くなっていきます

3時間勉強するとして、数学の難しい問題を1問解けるようにするか、おざなりにしていた理科の基礎的な内容を完璧にするかでは、後者の方が圧倒的に点数につながります。

自分の好きな分野の勉強をどんどんしたい!という研究者気質のお子さまもいらっしゃいますし、その才能を伸ばすのは素晴らしいことです。

ですが、日本の教育はオールマイティを目指す傾向にありますので、一点に特化した勉強で公立高校の入試を突破するのは残念ながら難しいでしょう。その場合は公立高校にこだわらず、通信制高校や高卒認定試験での大学受験を目指すのも一つの選択肢になります。

難易度の高い問題が解けなくても、心配する必要はありません。
難易度の高い問題は周りも解けない問題ですので、応用問題にこだわりすぎず、しっかりと基礎を固めることを強みにしましょう。

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不登校×公立高校以外の選択肢

公立高校以外の選択肢
「1.公立高校入試=内申点+当日試験の点数」では、不登校でも公立高校に高得点を取得するためのコツをお伝えしてきました。
ですが、お子さまの希望や性質をも踏まえて、進路を考えることも重要です。

朝起きて、学校に行き、クラスメイトと一緒に勉強をする……普通のことだと思われる保護者さまもいるかもしれませんが、“普通”であること自体がしんどいと感じるお子さまもいらっしゃいます。
集団生活にどうしても馴染めない、起立性調節障害など身体的な理由で朝起きるのが辛いなど、不登校のお子さまの状況は様々です。

お子さまにとって何が一番大切なのかを考えると、公立高校以外の選択肢の方が良い可能性もあります。
私立高校のほか、定時制や通信制、高卒認定試験など多様な選択肢がありますので、以下ではそれぞれについて詳しく説明していきます。

不登校×私立高校

私立高校は、学校によって内申点の扱いが違います。
ほとんど当日の試験のみで合否が決定される場合もありますので、当日試験に自信があるお子さまであれば、内申点や出席日数を加味しない私立高校を選ぶことをオススメします。

私立高校の試験制度については、公立高校と違い全て公表されているとは限りません。

気になる高校があれば、直接問い合わせるようにしましょう。
公立高校と違い、私立高校はある面では営利を求めています。受験者が増えることは私立高校にとってメリットですので、問合せには快く対応してもらえます。

公立・私立のどちらに選ぶにしろ、オープンキャンパスや学校説明会には積極的に参加しましょう。
学校や生徒の雰囲気を知ることは重要ですし、「この学校で学びたい!」というお子さまのモチベーションも非常に大切です。

ただし、私立高校は公立高校に比べてとてもアピール熱心です。言葉を選ばずに言うと、「良い面しか見せない」こともありますので注意しましょう。
オープンキャンパスといった晴れの日の姿だけでなく、日頃の在校生たちの様子や評判なども気をつけて見てみましょう。

一見すると私立の方がフォローが手厚いように見えても、中退率は公立より高いということがよくあります。

不登校×定時制・通信制

定時制・通信制
朝から夕方まで通い3年間で卒業する全日制の高校が一般的ですが、定時制や通信制の高校もあります。

・通信制高校…学校から送られてくる教材で、自分のペースで勉強できる
・定時制高校…夕方から夜、あるいはその他の時間帯で通学できる

集団生活が苦手であったり、朝起きるのが苦手なお子さまであれば、こういった選択肢を考えるのも一つです。
高校に進学する最大の目的は、「最終学歴を高卒にする」「大学進学する」のいずれかです。この目的を果たすのみで良いのであれば、全日制にこだわる必要はありません。

定時制や通信制だと、大学進学の際の評点に影響するのでは?と心配する声を伺うことがありますが、そういったことは全くありません。
無理をして全日制高校に通い、心や体の調子を崩してしまったり、また不登校になってしまったりしてお子さまに負担が掛かるよりも、お子さまが伸び伸びと自分に合ったスタイルで学んでいくことの方が大切です。

定時制高校には、経済的な理由から働きながら夜に通うものといったイメージがあるかもしれませんが、午前~午後の間で勉強する昼間二部制や、朝・昼・夜の三部制の定時制高校もあります。
少人数かつ自分のペースでじっくり学びたい人にはオススメのスタイルですので、選択肢に入れると良いでしょう。

不登校×高卒認定試験

高卒認定試験
大学進学を考えているのであれば、高卒認定試験の受験もオススメです。

高卒認定試験のハードルはかなり低く、高校を卒業するよりもはるかに簡単に大学受験資格を得ることができます。

高卒認定試験のメリット
・100点中40点取れれば、その科目は合格
・全科目同時に合格しなくてもよい
・合格点を取れた科目は次から免除
・ほぼ全ての問題が4択
・全ての科目に合格するまで何回でも受験できる(試験は年2回)
・高校で単位を取得していれば、一部の科目が免除になるケースも

注意点として、高卒認定試験に受かったからといって必ずしも大学進学できるとは限らない、ということがあります。

大学受験に合格するためには、そのための勉強を別でする必要があります。また、大学を卒業しなければ最終学歴が中卒になってしまいますので、その点についても注意しておきましょう。

大学では中学や高校と違って、一つのクラスで一斉に勉強することはありません。
卒業に必要な単位を自分で計算したり、興味のある分野の講義を自分で選んだりと、各自の自主性に任せられます。

かなり自由度が高い環境になるため、不登校のお子さまでも大学に進学した途端に過ごしやすくなるケースは多くあります。

一方で、自分で決めるのが苦手なお子さまや、周囲のサポートがあった方が安心できるお子さまは、大学進学後も環境に馴染めなかったり通いづらいと感じたりして、卒業が難しくなるケースがあります。
お子さまの特性や性格に合わせた判断が必要ですので、学校の先生やプロ家庭教師など、専門的な知識のある人に相談してみましょう。

▼不登校専門のプロ家庭教師 妻鹿潤

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不登校のお子さまへの接し方

不登校のお子さまへの接し方
お子さまが不登校の状態にあると、保護者さまが不安や焦りを抱えるのは当然のことです。
ですが、不安だからといってお子さまに「学校に行きなさい」「勉強しなさい」と伝えるのはできる限り避けましょう。学校に行かなければ、勉強しなければ、ということはお子さま自身が一番わかっています。

不登校のお子さまは、心のエネルギーが枯れきっている状態にあります。
まずは心の状態を回復させることを最優先しましょう。「ご家庭が心から安らげる居場所になっていること」「お母さん・お父さんは何があっても自分の味方なのだと思えること」が重要です。

大人が思っている以上に、子どもは大人の心の動きに敏感です。
「学校に行かなくても大丈夫だよ」と口では言っていても、心の中では学校に行ってほしくてたまらないと思っていると、お子さまには本心の方が伝わります。
むしろ、親に気を遣わせて嘘をつかせている、とさらに自分を責めてしまうかもしれません。

「学校にはいつか行けるようになってほしいと思っている」のが保護者さまの本心なのであれば、隠さずに伝えましょう。
ただし、それだけを伝えるのではなく、「今は心が疲れてしまっているから、ゆっくり休もう」「いつだって味方だよ」ということも併せて伝えましょう。

お父さんやお母さんが本心で自分に向き合ってくれることが、お子さまにとっては何よりも心の栄養になります。

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勉強の遅れへの不安

勉強の遅れへの不安
勉強の遅れに関しては、正直なところ、それほど重要ではありません。
心のエネルギーが回復すれば、自然と気持ちも前向きになり、お子さまから自発的に勉強できるようになります。

子どもの吸収力には目を見張るものがあります。数年間不登校の状態にあったからといって、その後もずっと勉強が遅れ続けるわけではなく、いずれ周りに追いつきます。

進学の観点から見ても、勉強の遅れに関して過度に不安になる必要はありません。
小中学校であれば年齢に達すれば自動的に卒業になりますし、高校や大学への進学についても、志望校の見極めなど適切に対策をすれば、受験を乗り越えることができます。

お子さまの気持ちが前向きになり、自ら勉強に取り組めるようになってきたときは、まず自信を付けることを優先します。

得意な科目や1人でも解けそうな問題から取り組むようにしましょう「自分はできるんだ!」と思えることが大切です。

また、勉強の計画の立て方も重要です。
不登校のお子さまは、もともと真面目な性格である場合が多いため、「いつ」「どの科目を」「どんな風に」取り組むのか、詳細に決めた計画を立てると良いでしょう。

さらに、「信頼できる大人と約束する」ということもオススメの方法です。
個別指導の塾講師やプロ家庭教師など、頼れる大人のサポートを受けながら、お子さま・保護者さま・指導者の三人四脚で取り組むことで、お子さまは自信を持って挑戦することができるようになります。

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スマホやゲームばかりしているけど……?

スマホやゲームばかりしているけど……?
お子さまがスマホやゲームばかりしていると、保護者さまとしては「遊ぶ気力があるなら勉強してほしい」と感じてしまいますよね。
ですが、お子さまがスマホやゲームばかりしてしまうのは、多くの場合、心の防衛反応です。

ゲームに熱中していれば、その他のことを考えなくて済みます。
お子さまの心は「学校に行かなくては…」「勉強に遅れてしまう…」という不安でいっぱいです。何もしない、あるいは勉強のために机に向かうとそういった不安に苛まれてしまうため、逃避行動としてスマホやゲームを触ってしまうのです。

まずは、お子さまの不安やストレスを取り除きましょう。

「3.不登校のお子さまへの接し方」でお伝えしたように、お子さまが心から安心できる環境を作ってあげてください。
不安が無くなれば、そこから逃避する必要も無くなりますので、徐々にゲームやスマホを触る時間は減っていくはずです。

数ヶ月様子を見ても改善しなかったり、睡眠時間を削ってまでゲームをしてしまったりする場合は、スマホ依存・ゲーム依存の状態にあるかもしれません。

スマホやゲーム以外に興味を持てるものを見つけることが最も良い方法ではありますが、ご家庭だけで解決できそうに無い場合は、早めにスクールカウンセラーや市町村の教育相談窓口、あるいは心療内科などに相談するようにしましょう。
(学校の担任の先生でも構いませんが、依存症やメンタルケアについて詳しい知識を持った方に相談することをオススメします。)

不登校の公立高校受験、まとめ

不登校の公立高校受験、まとめ
この記事では、不登校のお子さまの公立高校への進学について、勉強方法など様々な対処法をご紹介してきました。

目の前の進路だけを短期的に捉えるのではなく、お子さまの人生全体を考えた際に最適な選択は何か、焦らずじっくりと向き合っていただければと思います。

POINT
・公立高校入試は「内申点+当日試験の点数」で合否が決まる
・欠席日数が多いときは、自己申告書で事情を申し添えたり、特別枠での受験を検討する
・副教科に絞った定期テスト対策で内申点アップを図る
・教科ごとに対策方法は違うため、「積み上げ型」か「独立型」かを見極める
・応用より基礎問題の方が点数につながりやすい
・定時制や通信制で伸び伸びと学ぶ選択肢もある
・不登校のお子さまは心のエネルギーが枯渇しているため、回復を最優先する

人生の正解はひとつではありません。

たとえ小中学校や高校で不登校の状態になってしまっても、大学進学後や社会人になってから活躍される方は多くいらっしゃいます。
お子さまの人生がよりよいものとなるよう全力でサポートして参りますので、お悩みの方は是非お気軽にお問い合わせください。

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