発達障害の学習塾のオススメは?個別指導・家庭教師などポイントを解説

・発達障害の子どもは学習塾に通った方がいい?
・発達障害でも塾で受け入れてもらえる?
・発達障害の子どもはどんな塾を選ぶと良い?

発達障害のお子さまの保護者さまで、「塾に通わせた方が良いのか?」「どんな塾を選べば良いのか?」といったお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

せっかく塾に通うのであれば、お子さまにとって有意義な選択をしたいですよね。

発達障害のお子さまが塾を選ぶ際にはいくつかポイントがありますが、最も大切なポイントは「なぜ塾に通うのか?」という目的を明らかにすることです。

発達障害の特性と上手く付き合っていくための療育的なサポートを受けたいのか、受験を目指すために学習指導を受けたいのか、それとも学校の授業の補習を受けたいのかによって、選ぶべき塾は変わってきます。

私は、発達障害専門のプロ家庭教師や塾経営者として長年にわたり活動し、これまで1500人以上のお子さまを支援してきました。
また、塾に通いながら私たちのサポートを受けるお子さまも多く、塾選びのご相談も数多く承ってきました。

塾に通うことで学力が伸び、自信を付けることができるお子さまもたくさんいらっしゃる一方で、塾との相性が悪く、学力に伸び悩んだり、自己肯定感が下がってしまったりする場合もあります。

そこでこの記事では、

・塾に通う目的を整理するときのポイント
・それぞれの塾の特徴と発達障害との相性
・発達障害のお子さまに合った学習方法

について、発達障害のお子さまをお持ちの保護者さまの参考となるよう、詳しくご紹介していきます。

塾を検討している方や塾選びでお悩みの方に是非お読みいただきたい内容となっていますので、最後までご覧いただけますと幸いです。

発達障害・ギフテッド専門のプロ家庭教師
妻鹿潤
・16年以上1500名以上の指導実績あり
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中

発達障害の子どもは学習塾に通った方が良い?

発達障害の子どもは学習塾に通った方が良い?

発達障害のお子さまが塾を検討する際には、まず「なぜ塾に通うのか?」という目的を明確にする必要があります。

これまで多くの方の学習サポートに携わってきましたが、発達障害のお子さまが塾に通う目的は、大まかには以下の3つに分けることができます。

<発達障害のお子さまが塾に通う目的>

①発達障害の特性に対応するためのスキルを身につけたい〔療育的なニーズ〕

②公立の学校に馴染めるか不安なので、私立校受験に向けて対策をしたい。中学受験・高校受験・大学受験の対策をしたい。〔受験指導〕

③学校の勉強に付いていけなかったり、不登校傾向があったりするため、塾で補習を受けたい〔補習や苦手科目の克服〕

お子さまによって状況は様々であり、①②③の目的が一つに絞れない状況も多いかと思います。
ですが、大抵の塾はいずれかの目的に特化していることが多く、「どれも叶えたい!」というニーズに応えられる塾は、残念ながら多くありません。

ですので、発達障害のお子さまが塾を選ぶ際には、お子さまにとって最も重要なことは何かを考えることが大切です。あれもこれもと欲張ってしまうと、相性の良い塾に出会えないばかりか、お子さまにとって負担となってしまうこともあります。

以下では①②③それぞれの目的と相性の良い塾をご紹介していきますので、具体例も参照していただきながら、お子さまに合った塾はどんなものか検討していただければと思います。

発達障害の子どもが塾に通う目的①療育的ニーズ

発達障害の子どもが塾に通う目的①療育的ニーズ

「発達障害専門塾」と呼ばれる塾の多くは、学習指導よりも「療育的サポート」に力を入れています。
療育とは、将来お子さまが自立して生きていけるよう、コミュニケーションのトレーニングや身体の使い方の練習を行うことです。

元々は“治療”と“教育”を合わせたアプローチのことを指していましたが、現在では発達障害やその他の障害を持つお子さまに対する様々な支援を総称して「療育」と呼ぶこともあります。

療育自体は、幼児の場合は児童発達支援センターや児童発達支援事業所で、小学生以上の場合は放課後デイサービスなどで受けることができます。自治体や運営機関により内容は異なり、集団支援の場合もあれば個別支援の場合もあります。

療育的なサポートを希望しており、これらの施設を利用したことが無い場合は、まずは市町村や教育委員会の窓口に相談してみると良いでしょう。

これらの支援機関のサポートでは不十分な場合や、発達障害の確定診断が出ず、通所資格が無い場合(グレーゾーンと診断された場合)などには、療育的な支援を受けられる塾を検討することになります。

療育的なサポートを中心とした発達障害専門塾には、以下のようなものがあります。

<療育中心の発達障害専門塾>
LITALICOジュニア|発達障害や学習障害の子供への教育・支援
さくらんぼ教室 | 発達に障害をもつ子、勉強が苦手な子、友達づきあいが苦手な子の学習塾 (sakuranbo-class.com)

これらの塾では、発達障害の専門家による質の高いプログラムが用意されており、お子さまの特性に応じて非常に細やかなサポートを受けることができます。

また、発達障害専門塾の中には、ソーシャルスキル・トレーニング(※)やペアレント・トレーニングが受けられる所もあります。
社会で自立して生きていくためには、コミュニケーション能力をはじめとしたソーシャルスキルは必須のものですし、ペアレント・トレーニングでは保護者さまも発達障害に対する理解を深め、お子さまとより良い関係を築くことができます。

また、保護者さま自身のストレスを軽くすることもできますので、お子さまのことで強い不安を感じていたり、すぐに怒ってしまう等のお悩みがある場合は、ペアレント・トレーニングが受けられる塾を探してみるのも良いかもしれません。

※ソーシャルスキル・トレーニング(SST)…療育のメニューの一つ。日常生活で必要なスキルや、社会生活を営むために必要なコミュニケーションについて、ゲームや遊び・ロールプレイ・ソーシャルストーリーなどをとおして学ぶことができる。

発達障害専門の塾では、普通の学習塾では受けることのできない専門的なサポートを受けられますが、その分、費用は全体的に高くなっています。
また、勉強や受験のためのサポートはそれほど厚くなく、学校の授業で習う程度の内容であれば教えてもらえますが、中学受験・高校受験に対応した指導を期待するのは難しいでしょう。

発達障害専門塾のメリット・デメリットをまとめると、以下のとおりになります。

<発達障害専門塾のメリット・デメリット>
🔸メリット
・療育的なサポートが期待できる
・専門性の高い指導が受けられる
・勉強の指導だけでなく、ソーシャルスキル・トレーニングなどをとおし、コミュニケーション能力など「社会を生きるための力」をつけることができる
・ペアレント・トレーニングなど、保護者に対するサポートも期待できる

🔸デメリット
・全体的に費用が高い
・勉強面は学校の補習程度であり、中学受験・高校受験には不向き

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発達障害の子どもが塾に通う目的②受験指導

発達障害の子どもが塾に通う目的②受験指導

発達障害のお子さまが、敢えてレベルの高い学校を目指すことも多くなっています。

というのも、一般的に学力が高いお子さまほど、他者への受容性や多様性に対する理解も深く、発達障害の特性も受け入れられやすい傾向にあるからです。

小学校くらいまでは周りの目が気にならなかったお子さまも、小学校高学年~中学生になると、思春期に差し掛かるとともに自意識が芽生え、周りと違うことへの負い目や劣等感を持ち始めるケースが多くなっています。

あからさまにクラスメイトからからかわれることは無くても、お子さまの内面では葛藤が生じており、「勉強にやる気が出ない」「学校に行きたがらない」という傾向が見え始めるのもこの時期である場合が多いです。

お子さまの心がしんどい状態にあるときは、まずはゆっくり休むことが大切ですが、その上で希望を持つことも大切です。「中学/高校に進学すれば、新しい友達も増え、自分を理解してくれる人にもきっと出会える」という希望を持つことが、お子さまの心を前向きにしてくれます。

志望校に合格することももちろん重要ですが、「前向きに取り組める目標を持つこと」「受験勉強を頑張り抜いたという自信を得ること」は、志望校合格以上に大きな人生の糧となります。
受験にチャレンジする場合は、お子さまの成長にとって何が一番大切なのかを意識していただければと思います。

<発達障害のお子さまが受験にチャレンジするメリット>

・発達障害の特性が受け入れられやすい学校に入ることができる
・目標ができ、気持ちが前向きになる
・受験を頑張り抜いたことが自信につながる

発達障害のお子さまが受験のための塾選びをする際には、このように「なぜ受験するのか」ということを明確にし、お子さま・保護者さまの思いをしっかり理解してくれる塾を選ぶようにしましょう。

近年では発達障害の認知度も高くなったためか、「発達障害専門コース」を掲げる進学塾も増えてきています。
経験を積んだ専門家が指導したり、各講師がきちんと研修を受けた上で指導したりしている塾もありますが、残念ながら塾や講師の質にはバラつきがあります。

チラシやホームページで「指導歴○年」「○人以上合格」等の実績が掲げられている場合も多いですが、単純に数字では比較せず、必ず体験授業を受け、お子さま・保護者さまが受けた印象を大切にしてください
体験授業では良い先生を充て、実際の授業ではアルバイトの学生が指導するなどのケースもありますので、体験授業と同じ先生が授業をしてくれるどうかも必ず確認するようにしましょう。

また、塾の専門性を確かめる方法として、申込の際に「今、一番困っていること」などを伝え、具体的な答えが返ってくるかどうかチェックするのもおすすめです。
しっかりとした指導経験があれば、必ず具体的で納得感のある答えが返ってきますし、一般論的な回答しか得られない場合は、専門性がそこまで高くない塾である可能性があります。

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発達障害の子どもが塾に通う目的③学校の授業の補習

発達障害の子どもが塾に通う目的③学校の授業の補習

発達障害のお子さまは、ADHDの注意散漫やASDのこだわりの強さから「勉強に集中しづらい」「授業中の先生の話が理解しづらい」といった特徴が現れ、学力に伸び悩むことがあります。

また、発達性協調運動障害(DCD)との併発により全体的に不器用で、板書をするのに苦労したり、ノートが取れなかったりといった困りごとを抱える場合があるほか、集団生活に馴染めず不登校の状態にあるため、学校以外の学びの場が必要なケースもあります。

こういったお子さまに対しては、療育的なサポートや受験指導ではなく、学校の授業を補い、勉強面での苦手を解消していくような塾が適していると言えます。

学校の補習的なニーズに応える塾は多く存在していますが、その中で発達障害に対応できる塾というのはあまり多くありません。
また、発達障害のお子さまは、基本的には集団指導よりも個別指導の塾が適していますが、たとえ個別指導の補習系の塾であっても、講師が発達障害について専門的な知識を持っている可能性は高いとは言い難いでしょう。

ですので、発達障害のお子さまが学校の補習としての学習指導を希望する場合は、「1-1.発達障害の子どもが塾に通う目的①療育的ニーズ」でご紹介したような療育メインの塾の中で、学習指導も受けられるところを探していくのが最も効率的と言えます。

とはいえ、療育メインの専門塾は費用も高いですし、「学習指導を中心にしてほしい」というオーダーにどこまで応じてもらえるかはわかりません。
そこで、やや地道な方法にはなりますが、「地域の個人塾」や「身近な人に学習指導を頼む」などが他の手段として考えられます

発達障害の特性を持つお子さまは、現代になって急に数が増えたわけではありません。
発達障害のお子さまは、発達障害という言葉が一般的になる前から一定の割合で存在しており、専門的な塾ができる前から学校や地域の個人塾などで受け入れられてきました。

こども食堂や放課後の学習支援を行っているとあるNPOの代表の方の話によると、発達障害の特性があると思われる子どもたちも、こども食堂や学習支援の場にやってきて、ご飯を食べたり宿題に取り組んだりしているそうです。

もちろん、特性上ほかの子と同じように過ごすことが難しい場合もありますが、特に発達障害に関する専門的な知識を持たない大学生のボランティアが勉強を見てあげるだけでも、成績が伸びたケースがあると仰っていました。

発達障害のお子さまの学習指導においては、専門性の高さも重要ですが、先生との相性や教室の雰囲気なども非常に重要です。

学校の教室は苦手だけれど、家やフリースクールなら落ち着いて勉強できるというお子さまも多いため、近所の個人経営の塾や学習支援を行っているNPO、知人の大学生による家庭教師など、あまり営利を目的としないタイプの指導形態の中から、お子さまと相性の良さそうな先生を探していくのも一つの方法と言えます。

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発達障害と指導形態ごとの学習塾の相性

発達障害と指導形態ごとの学習塾の相性

療育を中心とした発達障害専門塾でも、受験指導を中心とした進学塾でも、それぞれ「集団指導」と「個別指導」の2つの指導形態が存在します。

発達障害のお子さまは、基本的には個別指導で丁寧に見てもらえる方が適していますが、「お友達と会えるから楽しい」「競争があった方が燃える」というタイプのお子さまもいるため、一概にどちらが良いは言えません。

そこでこの章では、個別指導塾と集団指導塾に、それぞれどんな特徴があるかをお伝えしていきます。
最終的にはケースバイケースではありますが、塾経営者として、元大手教育企業の他塾分析の責任者として、かなり本質的で的確な分析を行ってる自負がありますので、ご関心のある方は是非ご一読いただければと思います。

発達障害と指導形態ごとの学習塾の相性①個別指導塾

発達障害と指導形態ごとの学習塾の相性①個別指導塾

個別指導塾は、一般的に「売上至上主義」です。
よく観察するとお判りいただけると思いますが、個別指導塾で合格実績を売りにしているところは少ないです。

というのも、個別指導塾が「東大に○人合格!」と謳ったところで、「もともと東大に入れるくらい賢い子が通っていたんでしょ?」と思われてしまい、あまり宣伝にはならないからです。
また、人数で競っても集団指導塾には劣りますので、個別指導塾の広告には合格実績は載っていないことがほとんどです。

個別指導塾は、何人合格したかよりも、

・生徒を何人増やしたか
・夏期・冬期講習で何講座受講したか
・退塾者をどれだけ抑えられたか
・問い合わせからの入塾率はどれくらいか
・受験を終えた生徒の継続通塾率はどれくらいか

といったことを重視しており、各社員もこれらの数値を上げることを目指しています。

全てがそうではありませんが、「このままでは合格できませんよ」と不安を煽るような言い方で、必要以上の講座数を提案したり、不要なオプションをつけようと勧めてくる塾も中には存在します。

もちろん、お子さまのことを本気で考え、必要な講座を勧めている可能性もありますが、保護者さまは教育のプロではありませんので、その講座が本当に必要かどうか判断するは難しいものです。

判断に困ったときは、「なぜその講座が必要なのか?」をしっかり確認するようにしましょう。
「この講座を受けることによって、どの科目のどの分野で、どんな効果が得られますか?」と具体的に聞いてみると、塾側がどれだけお子さまの状態を把握しているかがすぐにわかります。

一般論的な答えしか返ってこない場合は、全員に対して同じようにその講座を勧めている可能性が高く、“個別指導塾であるにもかかわらず、個別のニーズに合っていない”ということになります。
そういった場合、塾の方針そのものがあまり信用できませんので、別の塾を検討した方が良いかもしれません。

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発達障害と指導形態ごとの学習塾の相性②集団指導塾

発達障害と指導形態ごとの学習塾の相性②集団指導塾

集団指導塾については、実在するいくつかの大手塾を想定しながらお話を進めたいと思います。

集団指導塾の場合、それぞれの塾で得意とする分野が全く違ってきます。
どんな塾であっても大抵は「全教科フォローします!」と謳っていますが、A塾は国語、B塾は算数というように、塾によって得意とする教科やノウハウは異なります。

国語に強いA塾の場合、授業や模試では「記述問題」が非常に多く出題されます。
多く出題されるだけでなく、とても細かく採点されるため、子どもたちは自然と記述のコツを身につけることができます。

記述問題は採点に労力がかかるため、他の塾は出題を避けがちですが、A塾はそれを逆手に取り、「国語力」「記述力」の指導を強みにしているということになります。

B塾は、スパイラル方式と呼ばれるカリキュラムを採用しています。
スパイラル方式とは、同じ単元を翌週、2~3週後、1月後、2~3ヶ月後と繰り返し学習することで知識の定着を図る方法です。スパイラル方式は、積み上げ型の教科で非常に高い効果を発揮するため、主に算数・数学で取り入れられており、結果としてB塾は算数・数学に強い塾となっています。

また、とある学習塾は大量の宿題を出すことで有名です。
その宿題さえやっていればある程度学力が定着しますが、応用力が付きにくかったり、同じような問題を大量に解くのが苦手なタイプのお子さまとは相性が悪かったりといったデメリットがあります。

以上は一例となりますが、集団指導塾にはそれぞれの特色があります。

個別指導塾の場合はお子さまの特性に合わせた指導が受けられますが、集団指導塾は逆に、塾の特性に合わせてこちら側が選んでいくという意識が必要になります。

発達障害のお子さまで、特定の教科だけを伸ばしたかったり、ゲーム感覚で問題をどんどん解くのが好きなお子さまの場合は、集団指導塾を検討しても良いかもしれません。

【大手塾出身が本音で話す】目的から考える、塾選びのコツ5選
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発達障害と塾以外の学習サポート

塾以外の方法でも、発達障害のお子さまが学習のサポートを受けることは可能です。

以下では、「通信教育」「学校教育」「プロ家庭教師」といった選択肢について順にご紹介していきます。

発達障害と塾以外の学習サポート①通信教育

発達障害と塾以外の学習サポート①通信教育

通信教育は、「教室型」と「自学自習型」の2つに分けられます。

「教室型」は、映像教材や学習アプリ、問題集やプリントを使って自分で勉強を進め、わからないところをオンラインで講師に質問するという形式です。

もう一つは「自学自習型」で、教材のみが送られてくるので、自宅で保護者などのフォローを受けながら問題を解き、内容を理解していくことになります。

通信教育は、好きな時間に勉強できるというメリットがあるほか、メンタル的にお家から出るのがしんどいお子さまなどに適しています。
ただし、自学自習型の場合はある程度の基礎的な学力が必要ですし、基本的な内容は学校で習うことが前提とされています。

また、保護者さまのフォローが必須となる点でも、発達障害のお子さまにはあまり適していないかもしれません。

一方、教室型の場合は講師に質問できますし、巻き戻して見ることのできる映像教材の方が勉強しやすいというお子さまもいらっしゃいますので、発達障害のお子さまでも比較的受講しやすい形態となります。

「価格が安価な方が良い」「自分のペースで勉強したい」「塾や家庭教師のプラスαとして考えている」場合などは、通信教育を検討してみても良いでしょう。

発達障害と塾以外の学習サポート②学校教育

発達障害と塾以外の学習サポート②学校教育

本来的には、発達障害のお子さまも、定型発達のお子さまも、公教育の中でそのお子さまに合った教育を受けられることが望ましいはずです。

これまでの学校教育では、全員が教室で座って先生の話を聞き、同じ内容を学ぶという画一的で受動的な授業が行われてきました。
ですが、新しい学習指導要領では、一人一人に合った「個別最適な学び」や「対話的・主体的な学び」が謳われています。(参考:平成29・30・31年改訂 学習指導要領 周知・広報ツ-ル:文部科学省 (mext.go.jp)

この理想が速やかに実現されれば問題はありませんが、学校現場では同時に先生の働き方改革が進められているほか、教員の採用倍率の低下も大きな問題となっており、すぐに理想的な教育が実現できるとかと言えば、なかなか難しい面もあります。

しかしながら、一昔前とは違い、各学校にはスクールカウンセラーが配置され、発達障害も含めたお子さまの多様性についてもかなり理解が浸透してきました。

学校は、現代社会の縮図でもあります。

発達障害に理解のある先生もいれば、残念ながらそうでない先生もいるかもしれませんが、現代が過渡期であることは間違いありません。
お子さまの学習面・生活面で心配なことがあるときは、まずは担任の先生やスクールカウンセラーに相談してみましょう。教員の加配や通級指導など、学校の中でできる支援を検討してもらえるかもしれません。

学校に相談しづらいと感じるときは、市町村などが設置している教育相談窓口を活用するのも良いでしょう。
療育を受けられる専門機関の紹介のほか、保護者向けのメンタルフォローが受けられる場合もあります。

塾とは違い、これらの公的な支援は費用が発生しません。
どこに相談していいかわからない場合は、ご家庭で抱え込まず、これらの窓口などを積極的に活用していただければと思います。

発達障害と塾以外の学習サポート③プロ家庭教師

発達障害と塾以外の学習サポート③プロ家庭教師

発達障害のお子さまにおすすめの学習支援の一つに、プロ家庭教師が挙げられます。

プロ家庭教師は、一般的な家庭教師派遣と異なり、プロとして確かなノウハウを持った講師による指導を受けることができます

特に発達障害のお子さまの場合は、一人一人に合ったカリキュラムを作成することが必須とも言えます。また、気分にムラがある方も多いため、授業時間なども柔軟に調整できることが望ましいでしょう。

大学生アルバイトなどの家庭教師派遣ですと、発達障害のお子さまの特性を見極め、それに応じたカリキュラムを作成するといった質の高い指導は期待は難しいです。
もちろん、「1-3.発達障害の子どもが塾に通う目的③学校の授業の補習」で述べたように、年の近いお姉さん・お兄さんとコミュニケーションを取ること自体が効果的な場合もありますが、勉強の質そのものではやはり劣ります。

プロ家庭教師の中には、オンラインで受講できるものもあります。
都市圏以外においては、発達障害のお子さまが通える塾自体が無いというケースもありますが、オンラインで授業ができるプロ家庭教師であれば、全国どこでも指導を受けることができます

また、オンラインの場合は対面授業と比べて安価である場合も多くなっています。

専門性が高く、一人一人に合ったオリジナルのカリキュラムに沿った指導を受けたい場合は、プロ家庭教師が非常におすすめですので、是非検討していただければと思います。

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発達障害の学習塾の選び方のまとめ

発達障害の学習塾の選び方のまとめ

この記事では発達障害のお子さまが学習塾を選ぶ際のポイントなどについて、詳しく説明してきました。

改めてポイントをまとめると、以下のとおりです。

<POINT>

・発達障害のお子さまが塾を選ぶ際には、「目的」を明らかにすることが重要

・発達障害のお子さまが塾に通う目的は、「療育的サポート」「受験指導」「学校の補習」の3つが想定される

・発達障害専門塾では、専門性の高い療育的なサポートが受けられるが、受験指導には不向きで価格も高い傾向にある

・受験に特化した塾を選ぶ際には、「受験を通して何を得たいか」という点を明確にし、塾と共有することが大切

・学校の補習を受けたい場合には、学習塾のほか、地域団体が行う学習支援なども検討すると良い

・発達障害の場合は、基本的には個別指導が適しており、さらに塾や講師との相性も非常に重要

・学習塾のほかにも、通信教育やプロ家庭教師などの選択肢がある

文部科学省等の調査によると、日本の小学生の通塾率は約25%、中学生では約60%とされています。

周りが塾に通っていると、「自分の子どもも塾に入れた方が良いのかな?」と考えてしまうことが多いと思いますが、周りに流されることなく、塾に通う場合はしっかりと目的意識を持つようにしていただければと思います。

私たちプロ家庭教師メガジュンでは、長年にわたりたくさんの発達障害のお子さまをサポートしてきました。

塾とプロ家庭教師を併用しながらご利用される方も多くいらっしゃるほか、代表の妻鹿は塾経営者・大手教育企業で多塾分析の責任者としての経験もあることから、塾選びのご相談もこれまで多く承ってきました。

良い塾講師やプロ家庭教師に出会うことで、お子さまの学力は見違えるほど伸びていきます。
なかなか良い先生に出会えないとお悩みの方は、ぜひ一度プロ家庭教師メガジュンまでお問い合わせください。

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また、授業や面談はオンラインでも無料で承っています。

これまで全国各地の方からご利用をいただき、海外にお住まいの方や帰国子女の方のサポートも承ってきました。
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最後までお読みいただきありがとうございました。

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