中学生の発達障害 特徴とグレーゾーンについて
2021.11.25

はじめに

中学に進学すると、部活や習い事、文化祭や体育祭など、集団で活動しなければならない行事やシチュエーションが増えてきます。

また、二次成長期とも重なるため、お子さまの精神が不安定になりやすい時期とも言えます。

こちらの記事では中学生の発達障害の特徴やその捉え方、相談先などをご紹介いたします。
まずはじめに発達障害に関してご紹介いたします。

【執筆・監修】
発達障害専門の受験プロ家庭教師 
妻鹿潤
・16年以上1500名以上の指導実績あり
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中

発達障害とは

発達障害とは
発達障害はその対象によって特性が異なります。一般的にはADHD、自閉スペクトラム症、学習障害を総称して発達障害と言われることが多いといえるでしょう。

それぞれの特性に関しては下記の記事をご参照ください。

発達障害をお持ちのお子さんへのおすすめ勉強法/教え方と勉強環境とは?
発達障害をお持ちのお子さんへのおすすめ勉強法/教え方と勉強環境とは?
▼目次1 はじめに2 発達障害とは2.1 注意欠陥・多動性障害(ADHD:Attention Deficit Hyperactivity Disability).....

男女の違い

中学生の発達障害、男女の違い

男の子は特に「じっとしていられず、席を立つ」「急に大声を出す」といった行動的特性である多動性・衝動性が出やすい子が多いとためわかりやすいと言えます。

一方女の子の特性は「話がコロコロ変わる」「おしゃべりが大好き」「なにかひとつのことに没頭する」などと言ったわかりづらい場合もあり、相談機関での対応や医師の診察、その子への生き辛さの対処などが遅れてしまうこともあります。

もしかしたら…と感じた際には一度お子さまの話を聞いてみることも良いでしょう。

グレーゾーンについて

グレーゾーンについて
グレーゾーンとは「発達障害と同じような傾向・特性が認められるが、その特性が診断基準に達することではない」子の症状を総称して言われます。

また、発達障害に該当する特性に関しては多少なりとも大人子ども関わらず持っていたり感じていたりするものです。
その特性が原因で生き辛さを感じている場合や、特性が後でご紹介する二次障害への影響が認められるほど顕著である場合にはグレーゾーンと言えるでしょう。

とはいえ、安易な自己判断は決めつけや逆にそれがきっかけで生き辛さを感じてしまうこともありえます。

不安に思った際には信頼できる公的機関や専門機関・専門家に相談するようにしましょう。

思春期・反抗期について(身体面・精神面・行動面)

思春期・反抗期について(身体面・精神面・行動面)
中学生になると受験やテストに向けた勉強や学校行事、習い事など小学生の頃から大きく生活リズムや行動範囲、コミュニティの範囲が変化する時期でもあります。

また、一般的に思春期・反抗期と言われる二次成長期に差し掛かるとホルモンの影響などから精神や心の変化も始まります。その影響が発達障害の特性に大きく影響しないとも言い切れません。

成長期の心理的不安などが原因で評価されなかったり、認められないようなことが続くと二次障害が発生する場合もあります。

二次障害の予防

二次障害とは、身体面、精神面、行動面の3つの傾向に分けることができます。

下記に一例を記載いたしました。
ただし、該当すればすぐに発達障害であるというわけではないので注意が必要です。

・身体面:
 頭痛、吐き気、めまいなど
・精神面:
 躁鬱、摂食障害、パニック障害といった精神障害
・行動面:
 不登校、引きこもり、家庭内暴力、自傷行為など。関係性の変化、集団行動の増加

お子さんとの接し方

発達障害の中学生、お子さんとの接し方

基本的な接し方は発達障害の有無で変わることはありません。
しっかりとお子さまと対話をして話を聞く。その上でいつでも味方であることを伝える

特性上、1対多や音が聞こえる環境、ものや遊び道具がある環境では集中しにくい傾向があるかと思います。

また一例として、その際には文字や図、写真など視覚情報と絡めて説明してあげると理解しやすい特性の子もいます。

その子が1番理解しやすいコミュニケーション方法と環境で1対1でじっくり話をするようにしましょう。

特性の捉え方

人は長所・短所どちらも持ち合わせているものです。

それは発達障害でも同様で、捉え方によって長所となりえます。「落ち着きがない」は「エネルギッシュ・活動的」に、「こだわりが強い」は「ルールを守ることができる・信念を貫く」に、といった具合です。

「発達障害」という言葉だけ見るとマイナスに捉えてしまいがちですが、その子が1番輝いている瞬間を見つけるようにしましょう。

発達障害に関する相談先

発達障害に関する相談先

とはいえ不安になることも多いかと思います。
こちらでは発達障害に関して相談できる窓口をご紹介いたします。

学校

まずはお子さまが社会と密接に関わる学校への相談やお願いをしておきましょう。

具体的には学校でのお子さまの態度や様子、またその他の相談機関で教えてもらった関わり方を学校で実施してもらえるかの相談もしておくとよいでしょう。

スクールカウンセリング

それぞれの学校に経験豊富で臨床心理などの専門知識を持ったスクールカウンセラーが配置されています。

カウンセリングは予約をした上で学校で実施され、生徒だけでなく保護者様も受けることができます。
相談ができる内容は人間関係などだけではなく、不登校や発達障害の相談も可能です。

1対1だけでなく、親子の間をとりもちスムーズな関係修復の手助けや助言などを行います。
他にも教員への相談や助言なども行ってくれるでしょう。

児童発達支援センター

各市町村にある地域に根ざした、障害を持ったお子さまの訓練をサポートする施設です。

通所型で日常生活における必要な知識や集団生活への適応のための訓練などを受けることができます。
相談内容に応じて、専門スタッフが連携し、お子さまの成長を支援してくれます。

お問い合わせは各市区町村です。

児童相談所

お子さまに関する悩みや課題を職員に相談することができます。

各種医療機関

発達障害かどうかの診断や判断は医師からとなります。そのための知能テストやチェックリストでの検査などを受けることができます
下記のリンクから最寄りの医療機関を検索することができますのでよろしければご確認ください。

最寄りの医療機関はこちら

検査

主に検査では下記のような検査を実施します。

・新版K式発達検査(対象年齢:0歳~)
・WISC-Ⅳ(対象年齢:5歳~16歳)
wiscに関しては別記事にて詳しくご紹介しております
・田中ビネー知能検査Ⅴ(対象年齢:2歳~)

おわりに

特性は大人こども関わらず、多かれ少なかれ当てはまる点があるかと思います。

しかしそれが原因で生きづらさやコミュニティの形成、周囲との差に辛さを感じる状態がグレーゾーンと言ってもいいでしょう。
その特性があることを本人・周囲が認めて適切にサポートしていくことによって生きづらさを解消していくことが大切です。

少しずつ無理をせず、周りの意見に振り回されないようにしながら、お子さまと向き合っていきましょう。

参考文献/出典