発達障害は育て方のせい?子どもへの向き合い方や保護者のメンタルケア方法を解説
発達障害とは、生まれつき脳の機能に凸凹があるために、集中のしづらさやコミュニケーションの苦手さ、読み・書き・計算の苦手さといった特性が現われる障害のことです。一昔前は、親の育て方や愛情不足が原因と言われていましたが、現代では、発達障害は先天的なものであり、親の育て方によって後天的に発症するものではないことが明らかになっています。
お子さまが発達障害を持っている場合、多くの保護者さまは育てづらさを感じたり、周りと違う我が子の様子に戸惑いを感じたりしていらっしゃることと思います。また、育て方が原因ではないと頭ではわかっていても、「もっと良い育て方があったのではないか」とご自身を責めてしまう保護者さまもいらっしゃるのではないでしょうか。
また、発達障害と一口に言っても、それぞれのお子さまで持っている個性は全く異なります。
発達障害のお子さまの中には、毎日楽しく過ごしていらっしゃる方もいれば、自己肯定感が低く、うつや不登校といった二次障害に悩んでいらっしゃる方もいらっしゃいます。
両者を分けているのは、「適切なサポート」と「確かな自己肯定感」にほかなりません。そういった意味においては、ご家庭での育て方はとても重要であり、お子さまが幸せな人生を歩めるかどうかは保護者さま次第といっても過言ではないでしょう。
そこでこの記事では、発達障害のあるお子さまが幸せな人生を歩んでいくための育て方や、保護者さまに知っておいていただきたい接し方のポイントなどについて詳しく解説していきます。
1500人以上の発達障害のお子さまに携わってきたプロ家庭教師ならではの視点で解説していきますので、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
▼目次
発達障害の子どもの育て方の3つのポイント
皆さんは、「障害の社会モデル」という考え方をご存じでしょうか。
例えば、車いすを利用されている方の場合、「自分の足で移動することができない」「高いところにあるものが取れない」などの行動の制限(できないこと、障害)があります。
一方で、行動の制限(できないこと、障害)は、見方によっては、「車いすを使えば移動できる」「低いところにあるものは取れる」と捉えることもできます。
つまり、行動の制限(できないこと、障害)は車いす利用者自身の中に要因があるのではなく、シチュエーションと身体的な特性が合わさって生じるものと考えることができます。
車いすを使う、低いところに物を置く、スロープを設置する、周りの人が手伝う…このように周りの環境が整えば、車いす利用者の“障害”は限りなく小さくすることができますし、逆に言えば、“障害”は不適切な周りの環境が生み出していると考えることもできます。
この「障害は社会の仕組みや環境の在り方が生み出している」という考え方を【障害の社会モデル】と言います。(参考:バリアフリー:心のバリアフリー/障害の社会モデル – 国土交通省 (mlit.go.jp))
私は、発達障害についても、この【障害の社会モデル】の考え方が非常に重要であると感じています。生まれ持った特性は、身体的なものであれ、精神的なものであれ、そのものを変えることは非常に困難です。
車いす利用者の方に「頑張れば歩けるようになれる」「歩けないのは努力不足だ」と言う人はほとんどいません。それと同じで、発達障害の方に「もっと周りに合わせるようにしなさい」「ただのわがまま、努力不足でしょ?」と言うのは、見当違いなことだと言えます。
発達障害の方がより良く生きていくためには、生まれ持った苦手さを無理に矯正するのではなく、身体の不自由な人が車いすを利用するのと同じように、周りの環境を整え、その人自身が生きやすいように調整していけば良いのです。
ですので、発達障害のお子さまをサポートする際には、「できないことをできるようにさせる」のではなく、「できないことは何によって生じているのか、それはどうすれば取り除けるのか」という視点を持つことが大切です。
以下では、この【障害の社会モデル】の考え方を基本として、発達障害のお子さまに接する際に特に意識していただきたいポイントを3つ紹介していきます。
発達障害の子どもの育て方の3つのポイント①平均を気にしない
発達障害のお子さまは、定型発達のお子さまと比べて苦手なことが多く、育てづらいと感じている保護者さまもたくさんいらっしゃいます。そこで保護者さまとしては、「少しでもできるようになってほしい」と考え、その「できる」という基準を同年代の子どもの平均値から導き出してしまう場合も多いのではないでしょうか。
例えば、周りの子は、毎日2ページの計算ドリルの宿題ができている。うちの子は計算が苦手だけれど、せめて1ページはできるようになってほしい、などのパターンです。もちろん、お子さまが「2ページという分量が多い」という点で困っているのであれば、分量を1ページに減らして取り組むことは適切かもしれません。
ですが、算数障害(※)で数字の扱いが生まれつき苦手なお子さまにとって、毎日1ページの計算ドリルをこなすのは適切な目標と言えるでしょうか?それよりも、数の概念に親しめるような別のワーク(療育)を受けたり、1問だけじっくり解いたりする方が、長期的にはお子さまのためになるのではないでしょうか。
繰り上がり・繰り下がりの計算ができない、九九が覚えられない、学年が上がっても指を使って計算しているなどの特徴が見られます。
「皆と同じように出来てほしい」という思いを保護者さまが抱くのは当然です。ですが、「皆と同じように」という無意識の思いが、支援の選択肢を狭めてしまう可能性があります。
発達障害のお子さまの支援方法を考える際には、「皆と同じように」という考えを一旦取り払い、お子さまの将来にとって何が良いのか、フラットな視点で考えるようにしましょう。
発達障害の子どもの育て方の3つのポイント②無理に友達を作ろうとしない
お友達と仲良くしてほしい、たくさん友達を作ってほしい…お子さまに対してこのように願う保護者さまは多くいらっしゃいます。ですが、発達障害のお子さまにとって、やみくもに友達を増やすことは必ずしも良いこととは限りません。
発達障害のお子さまは、生まれつきの特性によってコミュニケーションの取り方にも特徴が現れます。ADHDでおしゃべりが止まらない子や、ASDで会話のキャッチボールが苦手な子などにとって、友達を作ることは非常に難しいものであり、それ自体が大きなプレッシャーやストレスにつながります。また、無理に友達付き合いをすることでトラブルが頻発して、学校から毎日のように電話が掛かってくるというケースもあります。
発達障害のお子さまの子育てにおいては、「友達を作ることは良いこと」という固定観念は一旦忘れましょう。「友達を作りなさい」と大人がわざわざ言う必要は無く、自然の流れに任せる形で構いません。気の合う子が見つかれば友達になれますし、見つからなければ一人で過ごせば良いのです。
「一人でいるのは寂しいこと(恥ずかしいこと、悪いこと)」と思っているのは大人の方で、小学校に上がる前くらいの子どもたちは、ほとんどの場合、何とも思っていません。ただ、小学校に上がってからは少しずつ周りの目を気にするようになり、「一人ぼっちが辛い」と感じるようになるかもしれません。
そんな時も、「あなたの振る舞いのせいじゃない?」のような言い方ではなく、「お話の仕方や聞き方の練習をしてみようか」と療育やソーシャルスキルトレーニングに誘ってあげると良いでしょう。同時に、一人でいることは恥ずかしいことや悪いことでは無いということも伝えてあげるようにしましょう。
発達障害のお子さまの中には、「友達を作りなさい」「友達に優しくしなさい」という大人の言葉を真に受けて、友達の言いなりになってしまう子がいます。自己主張ができないことでストレスが溜まり、ある日突然「人間関係がしんどい」と言って不登校になってしまうお子さまも少なくありません。
発達障害のお子さまのうち、真面目なタイプのお子さまであるほど人間関係について人知れず悩みを抱えやすく、特に思春期を迎えた中学生頃の女の子のお子さまによく見られる傾向です。保護者さまにおかれては、「友達信仰」を一旦忘れていただき、お子さまがお子さまらしくあることを優先していただければと思います。
発達障害の子どもの育て方の3つのポイント③特性が完全に消えることは無い
発達障害の特性は、成長とともに目立たなくなる場合があります。ADHDの多動性・衝動性はその代表で、小学生の頃に立ち歩きや飛び出しなどが見られた子(特に男の子に多いです)が、年齢が上がるにつれてこれらの特性が見られなくなるパターンです。
「小学生の頃は落ち着きのない子だったね」と言われるだけで、大人になってからは全く困りごとが目立たないタイプの方もいらっしゃる一方で、大人になってから別の困りごとを抱えるケースも多くなっています。
例えばADHDの場合、不注意の特性はむしろ大人になってからの方が目立ちやすい傾向にあります。遅刻が多い、整理整頓ができない、仕事の段取りが組めない、大事な書類を失くしてしまうなど、不注意の特性は仕事上のミスにつながりやすく、いわゆる「大人の発達障害」は不注意優勢型のADHDが最も多いとも言われています。
少し前に、とある芸能人の方による3年間にわたる所得税の申告漏れがニュースになりました。当時の記者会見でその芸能人の方は、申告漏れの理由として「非常にルーズだったため」と述べていましたが、インターネットの一部では「ADHDの特有の『後回し癖』によるものではないか」という声が上がっていました。
謹慎が明けた後、彼は出演したテレビ番組で「小学生の頃、プリントが整理できず、机の中にぐちゃぐちゃに詰まっているような子どもだった」というエピソードを話されていました。
つまり、元々ADHDの特性のある方が、芸能界に入ったことで特性が目立たなくなった(むしろ、独自の発想や興味・関心に関して突き進めるというADHDの特性は、芸能界においてはプラスに働くことも多いでしょう)ものの、納税という事務作業が伴う場面で足元を掬われたケースと言えます。
発達障害の方にとって、自分の個性を活かせる職業に就くことは非常に重要で、それにより特性が目立たなくなる可能性も十分ある一方、思わぬところで特性によるトラブルが起きてしまう可能性もあります。
「目立たなくなったからOK」「発達障害が治ったのだ」と考えるのではなく、自分の根本にはどんな特性があるのかをきちんと把握し、ミスやトラブルが起きやすい場面をあらかじめ把握しておくこと、そして苦手なことについては人を頼るといった習慣を身に付けておくことが必要です。
「自分は極端な後回し癖があるから、事務作業は人にサポートしてもらおう」という対策を立てられていれば、某芸能人の方はトラブルを起こさずに済んだのではないかと思います。
発達障害の子どもの育て方の具体例4選
この章では、発達障害のお子さまの育て方において最も重要なポイントを4つに絞ってお伝えしていきます。勉強でのサポートや発達障害別のサポート方法については別の記事で詳しく解説していますので、さらに詳しく知りたい方は、ぜひ併せてご覧ください。
発達障害の子どもの育て方の具体例4選①自己肯定感を育む
発達障害のお子さまは、苦手なことやできないことが多いため、周りから注意や叱責を受けることが多くなってしまいます。さらに、苦手の原因が生まれつきの特性であることがわかっていないと、「自分は何をやってもダメなんだ」「頑張っても頑張っても周りに追いつけない」という自責の念に駆られ、中には心を病んでしまう方もいらっしゃいます。
自分はそのままで価値のある存在なのだと思えることは、発達障害のお子さまにとっても、定型発達のお子さまにとっても非常に重要です。「勉強ができるから/スポーツができるから/周りに優しくできるから、自分には価値がある(褒めてもらえる、認めてもらえる)」という条件付きの承認しか受けてこなかった子どもは、大人になってから大きな生きづらさを抱えることになります。
何かが優れている人間だけが価値を持つのではありません。人間はそれぞれに異なった価値があり、それは周りと比べるまでもなく根源的に肯定されるべきものです。幼少期に自分の存在を丸ごと肯定してもらうことで健全な愛着(※)が形成され、子どもは自立した大人へと成長することができます。
代表的な研究にボウルビィの愛着理論があり、母性的な養育を受けられず良好な母子相互作用を欠いた乳幼児は、その発達において様々な障害を抱えるとされています。
お子さまが自立した個人へと成長していくためには、確かな自己肯定感を持つことが欠かせません。そのためには、乳幼児期から養育者の温もりを感じること、そして、お子さまの存在そのものを肯定する声掛けを行うことが大切です。
「テストで100点が取れたんだね、偉いね」という声掛けは、極端に言えばNGです。100点を取れた事実ではなく、例えば勉強を頑張ってきたプロセスを褒めたり、100点でないときも褒めたりなど、条件付きの褒め言葉にならないように気を付ける必要があります。
また、例えば「部屋の片付けをしなさい」といった注意をするときも、それができたら「片付けられたんだね、さすが!」と声を掛けるようにしてあげましょう。自分にもできるという成功体験は、「次も頑張ろう」という前向きな気持ちにつながり、自発的に片付けができるようになったり、他のことについても前向きに取り組むことができるようになったりします。
プロ家庭教師をしていると、「うちの子は褒めるところが見つからない」と言う保護者さまのお話も時々伺います。日々お子さまと向き合われている保護者さまにとって、お子さまの良いところ、できていることに注目するのは難しく、そのように仰ってしまうのも無理は無いと思います。
そういったご家庭におかれては、ぜひお子さまに簡単なお手伝いを頼んであげてください。「新聞を取ってきて」などごく簡単なもので構いません。そして「ありがとう」と伝えてあげてください。そうすることで、「自分には役割があるんだ」「人に感謝されるんだ」という経験を経ることができ、お子さまの自己有用感が高まります。
ご家庭でのちょっとした言葉遣いが、お子さまのその後の人生に大きな影響を与えます。過度に気を張る必要はありませんが、保護者さまの言葉がお子さまの人格形成に与える影響の大きさについては、常に頭の片隅で意識していただければと思います。
発達障害の子どもの育て方の具体例4選②簡潔な文章で伝える
発達障害のお子さまは、ワーキングメモリー(※)が低い場合が多く、複雑な文章で指示をすると脳内での処理が追い付かず、指示通り動けなかったり、指示を聞こうというモチベーションを失ってしまったりします。
詳しくはこちらの記事「発達障害でワーキングメモリーが低い場合の対処法は?改善のためのトレーニングを紹介(https://pro-megajun.com/archives/12330)」で解説しています。
そのため、発達障害のお子さまに何かを伝えたいときは、できるだけ簡単な文章で具体的に指示することを意識しましょう。
例えば、「お友達はもう片付けを始めているよ」と言っても、発達障害のお子さまは「そうなんだ」と思うだけで、「だからあなたも片付けてね」という言外に含まれている意図が理解できません。
また、「片付けが終わったらおやつの時間だから、手を洗ってね」など時系列を複雑にしたり、指示を複数含ませたりすることも避けましょう。分かりづらい指示だと、発達障害のお子さまは、「結局何を言われたかわからない」→「無視して遊び続けよう」という思考になってしまいます。
お子さまにおもちゃを片付けてほしい場合は、「片付けるよ」と簡潔に伝えましょう。また、「片付ける」ということが具体的にどのような行動なのか理解しづらいお子さまの場合は、「ミニカーを箱にしまおう」「絵本を本棚に戻そう」など、より具体的に伝えると良いでしょう。
発達障害の子どもの育て方の具体例4選③優位感覚に合わせる
目で見た情報を処理しやすい人(=視覚優位)や、耳で聞いた情報を処理しやすい人(=聴覚優位)など、人はそれぞれ得意な感覚を持っており、それぞれが得意な感覚のことを「優位感覚」と呼びます。
発達障害の方は、定型発達の人と比べて優位感覚の凸凹も大きい傾向にあります。耳で聞いた情報を処理するのが極端に苦手な一方、目で見た情報を処理するのはとても得意で、一度見た景色は細部まで忘れないという特殊な才能(カメラアイ)を持った人などもいらっしゃいます。
発達障害のお子さまを育てる際には、お子さまの優位感覚が何かということを意識し、早めに見つけてあげると良いでしょう。一般的に発達障害の方は視覚優位の方が多いと言われているため、育児書などでは「イラストを使いましょう」「指示を紙に書いて壁に貼りましょう」などのアドバイスが散見されますが、私の経験上、聴覚優位や言語感覚優位のお子さまも一定数いらっしゃいます。
「発達障害者=視覚優位」という先入観は捨て、どんなときに指示が通りやすいか(通りにくいか)を丁寧に見極めるようにしましょう。聴覚優位のお子さまは、小さな物音にも反応しやすかったり、テレビの音が気になって目の前の人の話に集中できなかったりといった特徴が見られますし、逆に視覚優位のお子さまは、特定の色に反応しやすく注意を持っていかれやすかったり、カードで示すと興味を持ってくれたりといった特徴が見られます。
〇聴覚優位
ーごく小さな物音にもすぐに反応する
ー教室や飲食店など、複数の話し声が同時に聞こえる環境だと、目の前の人の話に集中できない
ー静かな環境での指示であればすぐに対応できる
ー人の話を聞くのが好き
〇視覚優位
ー特定の色や形があると、そちらに気を取られて話を聞けない
ー道路標識や看板などに対する興味が強い
ー口頭ではなく、メモに書いて渡すと指示が通りやすい
発達障害の子どもの育て方の具体例4選④環境を整える
本人が過ごしやすい環境を整えてあげることも、発達障害のお子さまの子育てにおいては重要です。発達障害のお子さまは「発達性協調運動障害(DCD)」と呼ばれる運動機能の障害を併発することが多いと言われています。
発達性協調運動障害とは、手先の細かい作業(微細運動)や全身を使う運動(粗大運動)の両方が極端に苦手な状態を指し、五感と前庭覚・固有覚(※)の感覚統合の不全によって引き起こされると考えられています。
固有覚とは、身体の動きや位置に関する感覚のこと。
発達障害も発達性協調運動障害も、脳の機能のアンバランスさが要因となっており、その関連性が近年注目されています。
発達障害のお子さまが、運動神経が悪かったり、筆圧の調整が苦手だったりする場合は、発達性協調運動障害が背景にあるかもしれません。学生時代は「鈍くさい」「不器用」と揶揄われてしまうことも多く、勉強ができないこと以上に自尊心が傷付いてしまうケースもあります。
例えば筆圧の調整が苦手なお子さまの場合は、鉛筆の芯の硬さを調整してあげるなどの対応が考えられます。学校によっては、「低学年の間はB、高学年になったらHB」などのルールを設けている場合がありますが、科学的に根拠のあるものではありません。むしろ、それぞれに合った硬さの鉛筆を使う方がよほど子どもたちのためになりますので、使いやすい文具をそろえてあげると良いでしょう。
芯の硬さだけでなく、丸や六角形、持ちやすいように調整された三角形の鉛筆など、形もいろいろ試してみると良いでしょう。それだけで書きやすくなり、勉強に前向きに取り組めるようになるお子さまもたくさんいらっしゃいます。
筆圧の調整が苦手だからといって、大量に書き取りの練習をさせることはやめましょう。もしトレーニングをする場合は、作業療法士など専門家のサポートを受け、効果的な方法で取り組むことが大切です。また、「書く」ことだけに関して言えば、大人になってから手書きで文字を書く機会はそれほど多くありませんので、こだわり過ぎないという姿勢も大切です。
発達障害の子どもの育て方のまとめ
この記事では、発達障害のお子さまの育て方のポイントについて詳しく解説してきました。改めてポイントをまとめると、以下のとおりです。
- 発達障害に関しても、他の障害と同様、「障害の社会モデル」の考え方で捉えることができる
- 発達障害の方の困りごとについても、障害の社会モデルに基づき、社会側の要因を見極め取り除く視点が重要
- 発達障害のお子さまを育てる際には、平均を目指すのではなく、その子にとって何がより良いかという考え方でサポートすべき
- 発達障害のお子さまは、無理に友達を作るとストレスになる場合があるため、自然の流れに任せる方が良い
- 発達障害のお子さまが思春期に差し掛かると、人間関係のしんどさから不登校になってしまう場合がある
- 発達障害の特性が目立たない職業に就いたとしても、特性そのものが無くなるわけではないため、自分の得手不得手を把握し、いざというときに対処できるようにしておくことが必要
- どんなお子さまにとっても自己肯定感は重要であり、存在そのものを認めてあげる声掛けが重要
- 発達障害のお子さまに声掛けするときは、できるだけ簡潔な文章で伝える
- お子さまの優位感覚を見極め、お子さまが受け取りやすい形で情報伝達する
- 発達障害と発達性協調運動障害は併発しやすく、環境の調整によって対処すると良い
発達障害のお子さまの育て方については、それぞれのご家庭で様々な悩み事を抱えておられることと思います。お子さまによって特性の現れ方も異なるため、「これさえすればOK」という万能の方法はありません。
ですが、特性をきちんと見極め本人に合ったサポートを行うことと、自己肯定感を高めることは、どんなお子さまにとっても重要であり、このポイントさえ見失わなければお子さまは必ず前向きに成長することができます。
私たちプロ家庭教師メガジュンでは、長年にわたり発達障害のお子さまのサポートを行ってきました。経験豊富な講師たちがお子さまにしっかりと寄り添ってまいりますので、発達障害について確かな知見のあるプロ家庭教師をお探しの方は、ぜひ一度プロ家庭教師メガジュンまでお問い合わせください。
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さらにプロ家庭教師メガジュンでは、体験授業の講師がお申し込み後も継続して担当いたします。「体験授業の先生が良かったのに、申し込んだら別の先生になってしまった…」ということもありませんのでご安心ください。
1人でも多くのお子さまが自分らしく成長していけるよう、一同全力でサポートしてまいります。
最後までお読みいただきありがとうございました。