ギフテッドの子どもは中学受験すべき?メリット・デメリットと学校選びのポイントを解説
- ギフテッドのお子さまが中学受験を考える際のメリットとデメリット
- お子さまの才能や学習環境に合った学校選びのポイント
- ギフテッド専門のプロ家庭教師による実績に基づいた受験アドバイス
ギフテッドのお子さまに中学受験をさせるべきか悩んでいる保護者さまはたくさんいらっしゃいます。
公立の学校では「勉強が物足りない」「才能を活かしきれない」と感じることが多く、私立の中学校を選ぶご家庭も増えています。
また、「公立の小学校で辛い思いをしたので、中学校からは私立に通わせたい」というご相談も非常に多いです。
そこでこの記事では、ギフテッドのお子さまが中学受験を検討する際のポイントや学校選びについて、ギフテッド専門のプロ家庭教師の視点からお伝えします。
この記事はこんな方におすすめ
- ギフテッドのお子さまをお持ちの保護者さまで、中学受験を検討している方
- 中学受験のメリットやデメリットを具体的に知りたい方
- ギフテッドのお子さまの才能を最大限に伸ばす方法を模索している方
- ギフテッド教育に興味があり、専門的な視点を取り入れたい方

ギフテッド・発達障害専門のプロ家庭教師
妻鹿潤
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中
ギフテッドの子どもが中学受験するメリットとデメリット
ギフテッドとは、IQが130以上の非常に高い知能を持つ人のことを指します。
一般的に、ギフテッドのお子さまは知的好奇心がとても旺盛なため、公立学校の学習環境では物足りなさを感じることが多いです。
国私立中学校では、地元の公立中学校に比べて高度な内容を学べたり、伸び伸びと過ごせたり、あるいは同じように知的な才能を持ったクラスメイトと出会えたりできます。
そのため、中学受験をして国立や私立の中学校に進学することは、ギフテッドのお子さまにとっては一般的にはメリットが大きいと言えます。
ただし、ギフテッドのお子さまの中には強い個性を持つ方も多く、詰込み型の受験勉強とは相性が悪い場合があります。
また、国私立中学校の中には地元の公立中学校以上に校則が厳しかったり、課題の量が多く伸び伸びと過ごせない校風であったりする場合もあります。
ギフテッドのお子さまが中学受験を検討する際には、こうしたデメリットも踏まえた上で、お子さまが前向きに受験勉強に取り組むとともに、進学後も才能を伸ばしていけるような学校を選ぶことが大切です。
以下では、ギフテッドのお子さまが中学受験をする場合のメリットとデメリットについて、詳しく解説していきます。
ギフテッドの子どもが中学受験する3つのメリット
ギフテッドのお子さまが中学受験する主なメリットには、以下の3つが挙げられます。
高いレベルの学びを追求できる
公立小学校での授業が物足りず、興味関心のあることについて深めたいのに「皆と同じようにして」と言われてストレスを感じているギフテッドのお子さまはたくさんいらっしゃいます。
そのようなお子さまの様子を見て、「中学校は国立や私立に通わせてあげたい」と感じている保護者さまも多いのではないでしょうか。
国私立中学校では、公立中学校に比べてより高度かつ探究的に学ぶことができます。これは、授業の進め方やカリキュラムの違いによる影響が大きいと言えます。
まず、国私立中学校では、授業を進めるスピードが公立に比べてかなり速い傾向にあります。
公立中学校では教科書の内容を順番に進めていきますが、私立中学校では入学してくる生徒の学力レベルが高いため、より早い時期から高度な内容に取り組むケースが多くなっています。
具体的には、中高6年間の学習内容を4-5年で終えて、かつ難易度の高い問題まで授業で扱うことが多いです。
例えば、数学の場合、公立中学校では一つの単元について数回にわたって授業を行うことが一般的ですが、国私立中学校ではより少ない授業時数で学習が進められ、難しい応用問題にチャレンジしたり、あるいは高校レベルの内容に取り組んだりすることがあります。
また、国私立中学校のカリキュラムは公立中学校に比べると科目の幅や内容が豊富であり、学校独自の科目を設定していることも少なくありません。
国際交流やプログラミング、アントレプレナーシップ(起業家教育)など、公立中学校ではなかなか学べない内容も、私立中学校では本格的に学ぶことができます。
さらに、国私立中学校では高い専門性を持つ教員の指導が受けられるなど、教育環境も整っています。
教師の専門性については、その学校に入学してくる学力レベルの子どもたちの指導に長けている先生が集まっているため、ギフテッドのお子さまでも安心して指導を任せることができます。
さらに、大学附属の中学校の場合は、特別授業で大学教授の講義が聴けたり、中高大の連携によってより専門的な内容に触れたりすることもできます。
教育環境については、公立中学校に比べると様々な施設や設備が整っているだけでなく、校内のICT化も進んでおり、宿題の提出や家庭との連絡がデジタル上で完結できる学校も少なくありません。
以上の理由から、知的好奇心が強くどんどん新しい知識を身に着けたいお子さまや、探究的な学びを好むお子さまにとって、国私立中学校への進学は非常におすすめと言えます。
クラスメイトの知的レベルが高い
ギフテッドのお子さまは、「クラスメイトと話が合わない」「難しい本を読んでいたら周りにからかわれた」などの悩みを抱えることが多く、それが原因で不登校になってしまうケースさえあります。
私が受け持ったお子さまの中にも、算数のプリントが早く終わったので本を読んでいたら、「今は算数の時間なのに、おかしい!」とクラスメイトに言われたことがきっかけで学校に通えなくなってしまった方がいらっしゃいました。
また、宇宙に関心があるお子さまがクラスメイトに宇宙の話をしていると、「○○さんはいつも意味が分からない話ばかりだね」と言われてショックを受けてしまったというエピソードもあります。
国私立中学校であれば、同じ入試を乗り越えてきた知的レベルの高い子どもたちが集まるため、こうした懸念は非常に少なくなります。
実際に、前述のお子さまたちも中学受験をして国私立中学校に進学しましたが、「中学校の友達は自分の話を聞いてくれるし、わかってくれる」と楽しく通学することができています。
さらに、入学してくる子どもたちの知的レベルが高いほど、学校の校風自体も自由度が高くなる傾向にあります。
というのも、学力が高いお子さまは、自己管理能力も高く、勉強やそれ以外の活動について大人があれこれ指示しなくても主体的に取り組み、一定の規律やルールの中で行動できる場合が多いです。
そのため、国私立中学校の中には生徒に一定の自由を与え、子どもたちが自分の興味や能力に応じて学びや活動を選択できるよう制度を整えている学校もあります。
また、学校の方針として生徒の自主性を重んじている場合も多く、敢えて校則で縛らないことで、子どもたちが自分自身の学びや成長に対して責任を持ち、自立心や自己管理能力(セルフマネジメント)を高めることを目指している学校もあります。
このような校風の学校ですと、子どもたちは時間の使い方や自己決定の大切さを学ぶことでより自律的な人間として成長することが期待できますし、「自分の好きなことを、好きなように学びたい」というギフテッドのお子さまにとっては非常に相性が良いと言えます。
ただし、偏差値が高い学校であっても、校則が厳しい管理型の学校もあるため、学校の校風や方針については事前にしっかり調べておく必要があります。
自分のペースで学べる
国私立中学校では、公立中学校に比べて生徒一人一人に合わせたペースで学ぶことができます。これは、教員配置や生徒の学力レベルに応じた教育が行われていることが関係しています。
国私立中学校では、生徒一人当たりの先生の数が公立中学校よりも多い傾向にあります。これにより、先生は一人ひとりの生徒の学習状況や理解度を把握しやすくなり、授業についていけない子や課題がある子に対しては個別に補習やアドバイスを行うことができます。
カリキュラムについても入学してくる生徒の学力レベルに合わせたものとなっているため、公立学校のように「授業の内容が物足りない」と感じることは少ないでしょう。
さらに、ギフテッドのように高い学力を持つ子どもたちに対しては、より高度な教材や課題が用意されることもあり、より深い学びに取り組むことができます。
また、一部の国私立中学校では、クラスの学力バランスを考慮したクラス編成を行っています。
学力レベルの近い子どもたちが同じクラスにまとめられることで、先生はクラス全体の進度を調整しやすくなり、一人一人の学力差を考慮しながらより適切に授業を進めることが可能になります。
苦手な教科についてはより丁寧なサポートや補習授業を行うなどの個別対応をしている学校もあり、能力の凸凹が大きいお子さまでも自分のペースで学習を進めることができます。
ギフテッドのお子さまのように、得意な教科については自分でどんどん進めたいという方にとっては、国私立学校のように融通の利くカリキュラムや指導方針はとても適しています。
逆に、苦手な科目については丁寧に補習してもらうことも可能ですので、得意と不得意の差が大きいお子さまも安心して通うことができます。
さらに、高校や大学の附属学校である場合は、受験を気にしなくてよいことも大きなメリットになります。
「自分の好きなことを、好きなように学びたい」というギフテッドのお子さまは、詰込み型の受験勉強と相性が悪い場合も多いため、受験のプレッシャーから解放される国私立中学校はおすすめと言えます。
ただし、附属学校に進学したからと言って、全く勉強しなくて良いわけではありません。特に、大学への内部進学の際には「成績順に好きな学部を選べる」という制度になっていることが多いです。
そのため、高校での成績が振るわないと、人気の無い学部や興味の無い学部に進学せざるを得ないことになってしまいます。
不本意な学部に進んでしまうと、就職で苦労したり、そもそも学業へのモチベーションが上がらず単位を取れなかったりする可能性があります。特に、不人気な学部はキャンパスへのアクセスが悪いなど、学業へのモチベーションが下がりやすい条件となっていることが多いです。
ですので、附属校であっても一定以上の成績が取れるように勉強する必要がある点には注意しましょう。
ギフテッドの子どもが中学受験するデメリット
ギフテッドのお子さまが中学受験をすることで得られるメリットはたくさんありますが、一方で以下のようなデメリットもあります。
興味や関心を制約してしまう
多くのギフテッドのお子さまは知的好奇心がとても旺盛で、自分の好きなことを深く探究したり、あるいはいろいろな新しいことにチャレンジしたりすることを好みます。
旺盛な知的好奇心はギフテッドのお子さまの強みですが、受験勉強によってこの強みが抑圧されてしまうことがあります。
例えば、海洋生物が大好きで、クジラの生態について学びを深めたいと思っているギフテッドのお子さまがいたとしても、受験に向けて勉強する間はクジラの研究をお休みしなければなりません。
もちろん、中には好きなことと受験勉強を両立できるお子さまもいらっしゃいますが、そうでない場合は興味や関心の幅を狭めてしまう可能性があるため注意しましょう。
もし、受験勉強によってお子さまの興味や関心の幅を狭めてしまいそうな場合は、「中学校に進学したらこんな勉強がしたい」という目的意識を持つようにしましょう。
「中学校に入ったら本格的に生物や化学について学べるから、クジラについてももっと本格的に調べることができるよ」と声をかけるなどすると、モチベーションを保ちながら受験勉強に取り組むことができます。
あるいは、お子さまの興味関心にあるものに関連づけながら受験勉強を進めるという方法もあります。
理科の生物分野でクジラの骨格や筋肉について触れながら学んでみたり、クジラが出てくる題材で国語の勉強をしてみたりするのも良いでしょう。
「今勉強していることが、自分の好きなものにも関係がある」と思えると、勉強へのモチベーションはぐっと高まりますので、ぜひ実践していただければと思います。
プレッシャーやストレスになる
ギフテッドのお子さまは高い感受性を備えていることも多く(※)、ストレスやプレッシャーを感じやすい性質を持たれることが多いです。そのため、中学受験のプレッシャーに耐えられず、心身の調子を崩してしまう場合があります。
※ギフテッドの過度激動(OE)…ギフテッドの人が持っている、感覚や知性が人よりも過敏である特性のこと。「知性過度激動」「精神運動性過度激動」「感覚性過度激動」「想像性過度激動」「情動性過度激動」の5つに分類されます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
また、ギフテッドの子どもは知的に優れている一方で、精神的な成熟や社会性の成長は年相応である場合もあります(非同期発達)。
さらに、ギフテッドのお子さまの中には、完璧主義や白黒思考が強い方もいらっしゃいます。
完璧主義や白黒思考の強いお子さまは、難易度の高い問題にチャレンジして解けないときに癇癪を起こしてしまったり、「もういい!」と拗ねてしまったりすることがあります。
これは、お子さまが「完璧でなくてはならない」という固定観念に縛られている(=認知の偏りが生じている)ことが主な要因であると考えられます。
このような場合においては、お子さまの固定観念を払拭できるよう、「失敗は悪いことではない」「今解けなくても何の問題もない」ということを根気強く伝えていくことが大切です。
完璧主義や白黒思考は大人になってからの生きづらさにもつながる場合がありますので、受験を好機と捉えて失敗に慣れてさせてあげることがとても大切です。
総じて、ストレスを感じやすい性質のお子さまの場合は、中学受験のプレッシャーが心身の発達や多面的な成長に支障をきたす場合があります。
また、無事に合格できても、進学後の学校の勉強のスピードが速すぎてしんどくなってしまうなどの場合もありますので、お子さまの性質を周りの大人がしっかりと理解し、お子さまに合った勉強方法や学習環境を見つけることが大切です。
学校と相性が合わない場合がある
国私立中学校の中には、自由な校風の学校もあれば、校則が非常に厳しかったり、膨大な課題を出す詰込み型の学習を行っていたりする学校もあります。
ルールの厳しい学校や詰込み型の学校は、ギフテッドのお子さまと相性が良いとは言えません。ギフテッドのお子さまの才能を伸ばすためには、好きなことを自由に学ばせてあげることが大切です。
また、ギフテッドのお子さまで精神的な成熟が早い方の場合は、周りの大人がいちいちルールを作らなくても自主的に学習を進めることができますし、その方が前向きかつ効率的に学びを深めることができます。
規律の厳しい学校の場合は、カリキュラムにも柔軟性が無く、画一的で標準化された授業形態であることも多くなっています。
このような環境の中では、周りに合わせることを強要されてしまうため、ギフテッドのお子さまは強いストレスを感じることになります。
伸び伸びと過ごすために中学受験をしたのに、厳しいルールに雁字搦めにされてしまっては受験した意味がありません。学校の教育方針と相性が合わず、せっかく合格したにも関わらず転校を余儀なくされるお子さまもいらっしゃいますので、学校選びについては慎重に行いましょう。
偏差値だけで学校を選ばないのはもちろんのこと、学校説明会やオープンキャンパスなどの「よそ行き」の顔だけではなく、在校生の口コミや登下校の様子といった普段の姿もしっかりとチェックすることが大切です。
ギフテッドが中学受験するときのポイント4選
ギフテッドのお子さまが中学受験をする際には、意識すべき点は以下の4つです。
ギフテッドが中学受験するときのポイント4選①勉強と趣味・特技を両立する
第一志望に合格するために、余暇の時間を一切持たずに勉強し続けることは、お子さまの健康には良くありません。
特に、ギフテッドのお子さまは勉強以外にも熱中できる趣味や特技が多く、これらを犠牲にしてまで勉強に没頭することは、お子さまの本来の才能を損なうことにもつながります。
ギフテッドのお子さまは高い知能を持っているため、無理なく合格できる範囲の学校を選ぶことも選択肢の一つです。
難関校を目指すことも素晴らしいですが、あえて学びの自由度が高く、趣味や特技を伸ばせる環境を提供することも大切です。
例えば、「クジラが好き」「宇宙に夢中」「プログラミングが得意でゲームを作っている」などのユニークな才能は、ただの受験勉強だけでは評価されないものです。これらの才能が活かせる場を用意してあげることが、将来の大きな成長につながります。
ギフテッドのお子さまの中学受験では、「勉強と趣味・特技の両立」が大きなポイントになります。受験勉強に過度に集中せず、お子さまがバランスよく学び、楽しむことを大切にすると良いでしょう。
ギフテッドが中学受験するときのポイント4選②個性に合わせたサポートを受ける
ギフテッドのお子さまは、勉強の進め方や物事の捉え方にも個性があり、一般的なお子さま向けの勉強方法とは相性が悪い場合があります。
特に、物事の本質から理解したいと考えるお子さまが多く、解答パターンを丸暗記するような勉強方法を嫌がるお子さまは非常に多くいらっしゃいます。
一方で、多くの中学受験の専門塾は、できるだけ多くの子どもを難関校に合格させることを目的としているため、どうしても詰込み型で競争主義の勉強になりがちです。
こうしたタイプの塾ですと、ギフテッドのお子さまは勉強が続かなかったり、あるいは無理をして心身の調子を崩してしまったりすることがあります。
ギフテッドのお子さまが中学受験にチャレンジする際には、本人の特性を十分に理解し、本人のペースに合わせてサポートしてくれる指導者が必要です。
保護者さまが指導者役を担うことも不可能ではありませんが、最新の中学受験の情報を調べつつお子さまの勉強のサポートを行うのは、時間的にも体力的にもかなり大変です。
また、ギフテッドのお子さまが持っている興味・関心や物事の捉え方、考え方や感性は一人ひとり違うため、個別指導が最も適しています。手前味噌にはなりますが、おすすめはギフテッドのお子さまを専門としていて、かつ中学受験の指導も豊富なプロ家庭教師です。
お子さまにしっかりと向き合い個性に合わせて柔軟に対応できること、また、保護者さまと密にコミュニケーションを取り、お子さま・ご家庭・指導者が一体となって受験に挑めることが良い指導者の条件です。
プロ家庭教師を検討される際には、先生がどれだけお子さまの特性を的確に分析しているか、ご家庭と丁寧に情報共有してくれそうかという点に注目しながら選んでいただければと思います。
ギフテッドが中学受験するときのポイント4選③お子さまに合った学校を選ぶ
偏差値の高い学校=良い学校というわけではありません。
偏差値の高い学校の中にも、自由度の高い学校から規律の厳しい学校まで様々です。
ギフテッドのお子さまの場合は自由度の高い学校をオススメすることが多いですが、中には競争心が強く、難関大学受験に向けてバリバリ勉強を頑張りたいタイプのギフテッドのお子さまもいらっしゃいます。
また、「この大学で○○の研究がしたい!」という強い思いがあるのであれば、附属校に進学したり、その大学への進学実績がある学校を選んだりするのも一つの選択肢になるでしょう。
保護者さまだけで志望校を決めるのではなく、必ず本人の意思を確認するとともに、本人にとってなぜ中学受験が必要なのかについてもご家庭で話し合うことが大切です。
ギフテッドのお子さまは高い理解力を持っていますので、保護者さまから中学受験の目的や意義を説明すればしっかりと自分で考えて判断できます。
お子さま自身が納得の上で受験に挑むことは、モチベーションの維持やメンタル面でも非常に重要です。
特に、ギフテッドのお子さまの場合は共感性が高い場合も多く、「お母さん/お父さんが勧めてくれるのだから…」と気を遣い、本人は気が進まないにもかかわらず「受験したい」と言ってしまう場合もあります。
ご家庭で中学受験について話し合う際には、受験するデメリットについても取り上げ、メリット・デメリットの両面から検討するようにしましょう。
また、学校説明会やオープンキャンパスには、必ず親子で参加するようにしましょう。学校の雰囲気や先輩たちの様子をお子さま本人が目で見て肌で感じることがとても大切です。
パンフレットを見て「良いな」と感じていた学校でも、実際に足を運んでみると「何か違う」という感じる場合もありますし、第二・第三志望の学校の方がしっくりくるということもあります。
地域ごとの合同説明会などもありますので、いろいろな角度から情報を収集し、後悔の無い学校選びを進めましょう。
ギフテッドが中学受験するときのポイント4選④心の状態をよく観察する
ギフテッドのお子さまは、一般的なお子さまと比べて非常に高い感受性を持っていることがあります。
高い感受性を持っていること自体は悪いことではありませんが、心が敏感なお子さまほどプレッシャーを感じやすく、受験で疲弊してしまうリスクが高くなります。
感覚や知性が人よりも過敏である特性のことを「過度激動」と呼びますが、ギフテッドのお子さまはこの特性を持っていることが多く、特に感情が敏感な「情動性過度激動」を持っている場合は注意が必要です。
例えば、教室でクラスメイトが先生に叱られていると、自分が叱られているわけではないのに辛い気持ちになったり、ちょっとした表情から相手の感情が読み取れてしまったりといった特性を持っているお子さまは、心で受ける刺激が人よりも大きく疲れやすい傾向にあります。
中には、こうした特性が原因で不登校になられるお子さまもいらっしゃいます。
人の気持ちに敏感なお子さまが受験勉強に挑む際には、メンタル面でのサポートが非常に重要になります。適度に息抜きをしながら、受験のプレッシャーを最小限に留めることを意識しましょう。
また、感受性が豊かなお子さまは、保護者さまの精神状態にも影響を受けやすいため、保護者さま自身もプレッシャーを感じ過ぎず、気楽な気持ちで日々を過ごすことがとても大切です。
ギフテッドのお子さまに限らず、子どもは大人の表情や仕草から様々なことを読み取っています。
保護者さまがお子さまの前では明るく振る舞っていても、心の底で悩んでいたり心配していたりすると、お子さまは何となくそれを察して影響を受けます。
小学生の時期は、親子の精神的分離の途上にあります。お子さまの心身の健康のためにはご家族全員の健康が大切ですので、意識的にリフレッシュやメンタルケアに取り組んでいただければと思います。
ギフテッドの中学受験のまとめ
この記事では、ギフテッドのお子さまの中学受験について詳しく解説してきました。
改めてポイントをまとめると、以下のとおりです。
- ギフテッドのお子さまの中学受験には、「より高度な学習ができる」「知的レベルの高いクラスメイトと過ごせる」「好きなことを自由に学べる」といったメリットがある
- ギフテッドのお子さまの中学受験には、「勉強が過度な負担になる」「興味関心の幅が狭くなる」「学校と相性が合わない場合がある」といったデメリットもある
- ギフテッドのお子さまが中学受験を検討する際には、家庭でしっかりと話し合い、お子さまの意思を尊重することが大切
- ギフテッドのお子さまの受験勉強においては、趣味や特技を我慢せず、両立を目指すことがポイント
- ギフテッドのお子さまは心がとても敏感な場合があるため、メンタル面でのサポートも重要
- 学校を選ぶ際には、お子さまと一緒に現地に足を運び、雰囲気を肌で感じることが大切
ギフテッドのお子さまは高い知能を持っていますので、受かるのであれば国私立中学校に入れてあげたいと思う保護者さまは多いと思います。
ですが、中学受験にはデメリットもあることを理解し、お子さまにとってより良い選択は何かをしっかりと考えることが大切です。
また、ギフテッドのお子さまの中学受験においては学校選びも非常に大切です。
受かるからといって高い偏差値の学校を選ぶのではなく、お子さまの性格や性質、学びのスタイルに適した学校を選ぶようにしましょう。そのためには、現地に足を運び、いろいろな学校を比較・検討することが大切です。
私たちプロ家庭教師メガジュンでは、ギフテッドのお子さまを長年にわたりサポートしてきました。お子さまが持っている個性を徹底的に分析し、お子さまに合った学習方法を提案できることが何よりの強みです。
さらに、勉強以外のお困りごとや塾との併用など、それぞれのニーズに合わせて柔軟に対応いたしますので、ギフテッドのお子さまのことでお悩みのある方はぜひ一度プロ家庭教師メガジュンまでご相談ください。
また、指導や面談はオンラインでも承っています。全国各地からご利用いただけるほか、これまで海外在住の方や帰国子女の方にもご利用いただき、ご好評をいただいてきました。
初回の授業と面談は無料ですので、オンラインで授業が受けられるか心配な方もお気軽にお試しいただけます。
子どもたち一人一人の才能を伸ばしていけるよう、一同全力でサポートしてまいります。
最後までお読みいただきありがとうございました。