中学受験でギフテッドの才能を最大限に生かす方法|準備のコツと成功のポイント
ギフテッドのお子さまに中学受験をさせるかどうか、お悩みのご家庭は多いかと思います。
公立の学校ですと、ギフテッドのお子さまは「勉強やお友達との会話が物足りない」「才能を伸ばしたいのにルールで縛られてしまう」といった困りごとを抱えやすくなります。
公立の小学校で辛い思いをしたので、中学校からは私立に通わせたい――
ギフテッド専門のプロ家庭教師として活動していると、こうしたご相談を受けることが非常に多いため、この記事ではギフテッドのお子さまが中学受験を検討する際のポイントについて改めて紹介していきたいと思います。
ギフテッドのお子さまは、中学受験をすることでより高度な学習内容に触れたり、自由な校風の中で伸び伸びと過ごせたりできるなど、大きなメリットを得ることができます。
一方で、受験勉強で無理をすることによって疲弊してしまい、せっかくの才能がつぶれてしまうケースもあります。
「高い知能を持っている=中学受験」と安易に考えるのではなく、お子さまにどのような中学校生活を送ってほしいか、お子さまが楽しく前向きに受験にチャレンジできるどうかなどをしっかりと見極めることが大切です。
以下では、中学受験させるかどうか判断する際のポイントや学校選びのコツについて詳しく解説していきますので、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
ギフテッド・発達障害専門のプロ家庭教師
妻鹿潤
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中
【ギフテッドと中学受験】ギフテッドとは
この章では、ギフテッドの定義や特徴について解説していきます。
ギフテッドについて既によくご存知の方は、「2.ギフテッドが中学受験するメリットとデメリット」までお進みください。
ギフテッドとは、原則としてIQが130以上の人を指します。
一般的なIQは90~110程度とされており、IQ130以上の場合は非常に高い知能を持つとされています。
また、ギフテッド教育の進んでいるアメリカなどでは、知能指数によってさらに細かくギフテッドを分類することもあります。
・mildly gifted:IQ130以下(~44人に1人)
・moderately gifted:IQ131~149(44人に1人〜1,000人に1人)
・highly gifted:IQ150~159(1,000人に1人〜1万人に1人)
・exceptionally gifted:IQ160~179(1万人に1人〜100万人に1人)
・profoundly gifted:IQ180(100万人に1人以下)
人口比で考えると、IQ130以上のギフテッドの割合は約2%と言われています。
したがって、約50人に1人がギフテッドに該当することになりますので、友人や知人、親戚の中にもギフテッドの人がいる可能性があります。
知能指数の測定方法については、こちらの記事で詳しく説明しています。
ギフテッドの判定に最も広く使われているのはWISC-IVという検査方法であり、この検査は子どもの発達障害の診断にも使用されますが、ギフテッドの特性を調べるための知能検査としても有効です。
また、知能指数だけでは定義できないギフテッドも存在します。
音楽や芸術、運動などの才能に関しては、WISC-IVなどの知能検査だけで測ることはできません。
知能指数では捉えきれないギフテッドを見つけるためには、教育心理学者ハワード・ガードナーが提唱した「8種類の知性(多重知性理論)」の観点を参考にすると良いでしょう。(参考:多重知能理論 – Wikipedia)
・言語知性:言語の学習や使用に関する力
・論理数学知性:数学や論理思考などの科学的思考に関する力
・音楽知性:音程やリズムの理解や音楽の鑑賞・創造に関する力
・身体運動知性:問題解決や表現のための身体的動作に関する力
・視覚空間知性:平面や空間の認識と操作に関する力
・人間関係知性:他人への共感やコミュニケーションに関する力
・内省知性:存在や生死などの哲学的思考に関する力
・自然共生知性:自然環境に対する感受性に関する力
人にはそれぞれ得意な分野と苦手な分野があります。
お子さまの長所や短所を見つける際には、これらの8つの知性の観点から考えてみるのも良いでしょう。
特に、「音楽知性」「身体運動知性」「自然共生知性」などは、知能指数として直接的には表れにくいものです。
お子さまの才能を見出す際には、これらの知性の観点から総合的に判断することも大切です。
ギフテッドが中学受験するメリットとデメリット
公立小学校での授業が物足りなさそうな様子や、興味関心のあることについて深めたいのに「皆と同じようにして」と言われてストレスを感じているギフテッドのお子さまはたくさんいらっしゃいます。
そのようなお子さまの様子を見て、「中学は国私立に通わせてあげたい」と感じている保護者さまも多いのではないでしょうか。
国私立中学校では、公立に比べて高度な内容を学べたり、伸び伸びと過ごせたり、あるいは同じように知的な才能を持ったクラスメイトと出会えたりするなど、ギフテッドのお子さまにとってはたくさんのメリットがあります。
しかしながら、ギフテッドのお子さまの中には強い個性を持つ方も多く、詰込み型の受験勉強とは相性が悪い場合もあります。
また、国私立中学校の中には公立以上に規律が厳しかったり、課題の量が多く伸び伸びと過ごせない校風であったりする場合もあります。
ギフテッドのお子さまが中学受験を検討する際には、こうしたデメリットも踏まえた上で、お子さまが前向きに受験勉強に取り組むとともに、進学後も才能を伸ばしていけるような学校を選ぶことが大切です。
以下では、ギフテッドのお子さまが中学受験をする場合のメリットとデメリットについて、詳しく解説していきます。
ギフテッドの子どもが中学受験する3つのメリット
ギフテッドのお子さまが中学受験する主なメリットには、以下の3つが挙げられます。
②クラスメイトの知的レベルが高い
③自分のペースに合わせて学べる
高いレベルの学びを追求できる
国私立中学校では、公立中学校に比べてより高度かつ探究的に学ぶことができます。
これは、授業の進め方やカリキュラムの違いによる影響が大きいと言えます。
まず、国私立中学校では授業を進めるスピードが公立に比べてかなり速い傾向にあります。公立中学校では教科書の内容を順番に進めていきますが、私立中学校では入学してくる生徒の学力レベルが高いため、より早い時期から高度な内容に取り組む場合が多くなっています。
具体的には、中高6年間の学習内容を4-5年で終えて、かつ難易度高い問題まで解くことが多いです。
例えば数学の場合、公立中学校では一つの単元について数回にわたって授業を行うことが一般的ですが、国私立中学校ではより少ない授業時数で学習が進められ、難しい応用問題にチャレンジしたり、あるいは高校レベルの内容に取り組んだりすることもあります。
また、国私立中学校のカリキュラムは公立中学校に比べると科目の幅や内容が豊富であり、学校独自の科目を設定していることも少なくありません。
国際交流やプログラミング、アントレプレナーシップ(起業家教育)など、公立中学校ではなかなか学べない内容も、私立中学校では本格的に学ぶことができます。
さらに、国私立中学校では教師の専門性や教育環境も整っています。
教師の専門性については、その学校に入学してくる学力レベルの子どもたちの指導に長けている先生が集まっているため、ギフテッドのお子さまでも安心して指導を任せることができます。
さらに、大学附属の中学校の場合は、特別授業で大学教授の講義が聴けたり、中高大の連携によってより専門的な内容に触れたりすることもできます。
教育環境については、公立中学校に比べると様々な施設が整っているだけでなく、校内のICT化も進んでおり、宿題の提出や家庭との連絡がデジタル上で完結できる学校も少なくありません。
知的好奇心が強くどんどん新しい知識を身に着けたいお子さまや、探究的な学びを好むお子さまにとって、国私立中学校への進学は非常におすすめと言えます。
クラスメイトの知的レベルが高い
ギフテッドのお子さまは、「クラスメイトと話が合わない」「難しい本を読んでいたら周りにからかわれた」などの悩みを抱えることが多く、それが原因で不登校になってしまうケースもあります。
私が受け持ったお子さまの中にも、算数のプリントが早く終わったので本を読んでいたら、「今は算数の時間なのに、おかしい!」とクラスメイトに言われたことがきっかけで学校に通えなくなってしまった方がいらっしゃいました。
また、宇宙が大好きなお子さまがクラスメイトに宇宙の話をしていると、「○○さんはいつも意味が分からない話ばかりだね」と言われてショックを受けてしまったというエピソードもあります。
国私立中学校であれば、同じ入試を乗り越えてきた知的レベルの高い子どもたちが集まるため、こうした懸念は非常に少なくなります。
実際に、前述のお子さまたちも中学受験をして国私立中学校に進学しましたが、「中学校の友達は自分の話を聞いてくれるし、わかってくれる」と楽しく通学することができています。
さらに、入学してくる子どもたちの知的レベルが高いほど、学校の校風自体も自由度が高くなる傾向にあります。
というのも、学力が高いお子さまは、自主性や自己管理能力も高く、勉強やそれ以外の活動について大人があれこれ指示しなくても主体的に取り組み、一定の規律やルールの中で行動できることが多いです。
そのため、国私立中学校の中には生徒に一定の自由を与え、子どもたちが自分の興味や能力に応じて学びや活動を選択できるよう制度を整えている学校もあります。
また、学校の方針として生徒の自主性を重んじている場合も多く、敢えて校則で縛らないことで、子どもたちが自分自身の学びや成長に対して責任を持ち、自立心や自己管理能力(セルフマネジメント)を高めることを目指している学校もあります。
このような校風の学校ですと、子どもたちは時間の使い方や自己決定の大切さを学ぶことでより自律的な人間として成長することが期待できますし、「自分の好きなことを、好きなように学びたい」というギフテッドのお子さまにとっては非常に相性が良いと言えます。
(もちろん、知的レベルが高い学校でも、規律が厳しく、管理型の学校もあるため、学校の校風や考えは事前にしっかり見ておく必要があります)
自分のペースで学べる
国私立中学校では、公立中学校に比べて生徒一人一人に合わせたペースで学ぶことができます。
これには、教員配置や生徒の学力レベルに応じた教育が行われていることが関係しています。
国私立中学校では、生徒一人当たりの先生の数が公立中学校よりも多い傾向にあります。これにより、先生は一人一人の生徒の学習状況や理解度を把握しやすくなり、授業についていけない子や課題がある子に対しては個別に補習やアドバイスを行うことができます。
カリキュラムについても入学してくる生徒の学力レベルに合わせたものとなっているため、公立学校のように「授業の内容が物足りない」と感じることは少ないでしょう。
さらにギフテッドのように高い学力を持つ子どもたちに対しては、より高度な教材や課題が用意されることもあり、より深い学びに取り組むことができます。
また、一部の国私立中学校では、クラスの学力バランスを考慮したクラス編成を行っています。
学力レベルの近い生徒が同じクラスにまとめられることで先生はクラス全体の進度を調整しやすくなり、一人一人の学力差を考慮しながらより適切に授業を進めることが可能となります。
苦手な教科についてはより丁寧なサポートや補習授業を行うなどの個別対応をしている国私立中学校もあり、能力の凸凹が大きいお子さまでも自分のペースで学習を進めることができます。
ギフテッドのお子さまのように、得意な教科については自分でどんどん進めたいという方にとっては、私立学校のように融通の利くカリキュラムや指導方針はとても適しています。
逆に苦手な科目については丁寧に補習してもらうことも可能ですので、得意と不得意の差が大きいお子さまも安心して通うことができます。
さらに、高校や大学の附属学校である場合は、受験を気にしなくてよいことも大きなメリットになります。
「自分の好きなことを、好きなように学びたい」というギフテッドのお子さまは、詰込み型の受験勉強と相性が悪い場合も多いため、受験のプレッシャーから解放される国私立中学校はおすすめと言えます。
反面、大学の附属学校は成績順に好きな学部を選べることが多く、成績下位の場合は辺鄙なところにある学部に進学せざるを得なかったり、興味のない学部になる懸念はあるため、附属学校と行っても一定以上の成績は必要だと言えます。
ギフテッドの子どもが中学受験するデメリット
ギフテッドのお子さまが中学受験をすることで得られるメリットはたくさんありますが、一方で以下のようなデメリットも考えられます。
②プレッシャーやストレスになる
③学校と相性が合わない場合がある
興味や関心を制約してしまう
多くのギフテッドのお子さまは知的好奇心がとても旺盛で、自分の好きなことを深く探究したり、あるいはいろいろな新しいことにチャレンジしたりすることが大好きです。
旺盛な知的好奇心はギフテッドのお子さまの強みですが、受験勉強によってこの強みが抑圧されてしまうことがあります。
例えば、海洋生物が大好きで、クジラの生態について学びを深めたいと思っているギフテッドのお子さまがいたとしても、受験に向けて勉強する間はクジラの研究をお休みしなければなりません。
もちろん、中には好きなことと受験勉強を両立できるお子さまもいらっしゃいますが、そうでない場合は興味や関心の幅を狭めてしまう可能性があるため注意しましょう。
「中学校に進学したらこんな勉強がしたい」という目的意識を持つことで、興味や関心を狭めることなく受験勉強に向き合うことができます。
ギフテッドのお子さまは高い理解力を持っていますので、なぜ受験するのかをご家庭でしっかりと話し合うことが大切です。
プレッシャーやストレスになる
ギフテッドのお子さまは高い感受性を備えていることも多く(※)、ストレスやプレッシャーを感じやすい性質を持たれることが多いです。
そのため、中学受験のプレッシャーに耐えられず、心身の調子を崩してしまう場合があります。
「知性過度激動」「精神運動性過度激動」「感覚性過度激動」「想像性過度激動」「情動性過度激動」の5つに分類されます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
また、ギフテッドの子どもは知的に優れている一方で、精神的な成熟や社会性の成長は年相応である場合もあります(非同期発達)。
中学受験のプレッシャーや勉強の負担によって心身の発達や多面的な成長に支障をきたす場合もありますので、お子さまが受験勉強で無理をしていないかどうかについては丁寧に見守る必要があります。
学校と相性が合わない場合がある
国私立中学校の中には、自由な校風の学校もあれば、規律が非常に厳しかったり、課題が膨大で詰込み型の学習を行ったりしている学校もあります。
ルールの厳しい学校や詰込み型の学校は、ギフテッドのお子さまと相性が良いとは言えません。ギフテッドのお子さまの才能を伸ばすためには、好きなことを自由に学ばせてあげることが大切です。
また、ギフテッドのお子さまで精神的な成熟も早い方の場合は、周りの大人がいちいちルールを作らなくても自主的に学習を進めることができますし、その方が前向きかつ効率的に学びを深めることができます。
規律の厳しい学校の場合は、カリキュラムにも柔軟性が無く、画一的で標準化された授業形態であることも多くなっています。
このような環境の中では、周りに合わせることを強要されてしまう場合もあるため、ギフテッドのお子さまは強いストレスを感じることになります。
伸び伸びと過ごすために中学受験をしたのに、厳しいルールに雁字搦めにされてしまっては受験した意味がありません。
学校の教育方針と相性が合わず、せっかく合格したにも関わらず転校を余儀なくされるお子さまもいらっしゃいますので、学校選びについては慎重に行いましょう。
学校説明会やオープンキャンパスなどの「よそ行き」の顔だけではなく、在校生の口コミや登下校の様子など、普段の姿もしっかりとチェックすることが大切です。
ギフテッドが中学受験するときのポイント4選
ギフテッドのお子さまが中学受験をする際には、以下の4つの点を特に意識していただきたいと思います。
②個性に合わせたサポートを受ける
③お子さまに合った学校を選ぶ
④心の状態をよく観察する
ギフテッドが中学受験するときのポイント4選①勉強と趣味・特技を両立する
第一志望に合格したいからといって、余暇の時間を一切持たずに勉強し続けるのは健康的ではありません。
特にギフテッドのお子さまは、受験勉強以外にも熱中できる趣味や特技があることも多く、それらを我慢してまで勉強に向かうことはお子さまのせっかくの才能をつぶしてしまうことにもつながります。
四六時中勉強していないと受からないような難関校を目指さずとも、お子さまが無理の無い範囲で勉強して受かるような偏差値帯の学校を選ぶのも一つの手段です。
難関校の問題を解ける人は一定数いますが、ある一つのことに対して熱中し深められる人はそう多くありません。
クジラが好き、宇宙が好き、プログラミングが得意でゲームを作っている、レゴで何でも作れる……
これらは唯一無二の才能であり、難関校に合格するよりも大きな価値を秘めています。大袈裟ではなく、人類の発展に寄与する可能性さえあります。
ギフテッドのお子さまは生まれつき高い知能を持っていますので、無理な受験勉強をせずともある程度の偏差値の中学校に合格することができます。
ギフテッドのお子さまの中学受験においては、勉強と趣味・特技の両立が大きなポイントになります。
ギフテッドが中学受験するときのポイント4選②個性に合わせたサポートを受ける
ギフテッドのお子さまは、勉強の進め方や物事の捉え方にも個性があり、一般的なお子さま向けの勉強方法とは相性が悪い場合があります。
特に、物事の本質から理解したいと考えるお子さまが多く、解答パターンを丸暗記するような勉強方法を嫌がるケースが多く見られます。
一方で、多くの中学受験の専門塾はできるだけ多くの子どもを難関校に合格させることを目的としているため、どうしても詰込み型で競争主義の勉強になりがちです。
こうしたタイプの塾ですと、ギフテッドのお子さまは勉強が続かなかったり、あるいは無理をして心身の調子を崩してしまったりすることがあります。
ギフテッドのお子さまが中学受験にチャレンジする際には、本人の特性を十分に理解し、本人のペースに合わせてサポートしてくれる指導者が必要です。
保護者さまが指導者役を担うことも不可能ではありませんが、最新の中学受験の情報を調べつつお子さまの勉強のサポートを行うのは、時間的にも体力的にもかなり大変です。
ギフテッドのお子さまが持っている興味・関心や物事の捉え方、感性は一人一人違うため、個別指導が最も適しています。
手前味噌にはなりますが、おすすめはギフテッドのお子さまを専門としていて、かつ中学受験の指導も豊富なプロ家庭教師です。
お子さまにしっかりと向き合い個性に合わせて柔軟に対応できること、また、保護者さまと密にコミュニケーションを取り、お子さま・ご家庭・指導者が一体となって受験に挑めることが良い先生の条件です。
プロ家庭教師を検討される際には、先生がどれだけお子さまの特性を的確に分析しているか、ご家庭と丁寧に情報共有してくれそうかという点に注目しながら選んでいくことが大切です。
ギフテッドが中学受験するときのポイント4選③お子さまに合った学校を選ぶ
偏差値の高い学校=良い学校というわけではありません。
偏差値の高い学校の中にも、自由度の高い学校から規律の厳しい学校まで様々です。
ギフテッドのお子さまの場合は自由度の高い学校をオススメすることが多いですが、中には競争心が強く、難関大学受験に向けてバリバリ勉強を頑張りたいタイプのギフテッドのお子さまもいらっしゃいます。
また、「この大学で○○の研究がしたい!」という強い思いがあるのであれば、附属校に進学したり、その大学への進学実績がある学校を選んだりするのも一つの選択肢になるでしょう。
保護者さまだけで志望校を決めるのではなく、必ず本人の意思を確認するとともに、本人にとってなぜ中学受験が必要なのかについてもご家庭で話し合うようにしましょう。
ギフテッドのお子さまは高い理解力を持っていますので、保護者さまから中学受験の目的や意義を説明すればしっかりと自分で考えて判断できます。
お子さま自身が納得の上で受験に挑むことは、モチベーションの維持やメンタル面でも非常に重要です。
特にギフテッドのお子さまの場合は共感性が高い場合も多く、「お母さん/お父さんが勧めてくれるのだから…」と変に気を遣い、本人は気が進まないにもかかわらず「受験したい」と言ってしまう場合もあります。
ご家庭で中学受験について話し合う際には、受験するデメリットについても取り上げ、メリット・デメリットの両面から検討するようにしましょう。
また、学校説明会やオープンキャンパスには、必ず親子で参加するようにしましょう。
その場の雰囲気や先輩たちの様子をお子さま本人が目で見て肌で感じることがとても大切です。
パンフレットを見て「良いな」と感じていた学校でも、実際に足を運んでみると「何か違う」という感じる場合もありますし、逆に第二・第三志望の学校の方がしっくりくるということもあります。
国私立中学校の合同説明会などもありますので、いろいろな角度から情報を収集し、後悔の無い学校選びを進めましょう。
ギフテッドが中学受験するときのポイント4選④心の状態をよく観察する
ギフテッドのお子さまは、一般的なお子さまと比べて非常に高い感受性を持っていることがあります。
高い感受性を持っていること自体は悪いことではありませんが、心が敏感なお子さまほどプレッシャーを感じやすく、受験で疲弊してしまうリスクが高くなります。
感覚や知性が人よりも過敏である特性のことを「過度激動」と呼びますが、ギフテッドのお子さまはこの特性を持っていることが多く、特に感情が敏感な「情動性過度激動」を持っている場合は注意が必要です。
例えば、教室でクラスメイトが先生に叱られていると、自分が叱られているわけではないのに辛い気持ちになったり、ちょっとした表情から相手の感情が読み取れてしまったりといった特性を持っているお子さまは、心で受ける刺激が人よりも大きく疲れやすい傾向にあります。
中には、こうした特性が原因で不登校になられるお子さまもいらっしゃいます。
人の気持ちに敏感なお子さまが受験勉強に挑む際には、メンタル面でのサポートが非常に重要になります。適度に息抜きをしながら、受験のプレッシャーを最小限に留めることを意識しましょう。
また、感受性が豊かなお子さまは、保護者さまの精神状態にも影響を受けやすいため、保護者さま自身もプレッシャーを感じ過ぎず、気楽な気持ちで日々を過ごすことがとても大切です。
ギフテッドのお子さまに限らず、子どもは大人の表情や仕草から様々なことを読み取っています。
お子さまの前では明るく振る舞っていても、心の底で悩んでいたり心配していたりすると、お子さまは何となくそれを察して影響を受けますので気を付けましょう。
小学生の時期は、親子の精神的分離の途上にあります。
お子さまの心身の健康のためにはご家族全員の健康が大切ですので、意識的に取り組んでいきましょう。
ギフテッドの中学受験のまとめ
この記事では、ギフテッドのお子さまの中学受験について詳しく解説してきました。
改めてポイントをまとめると、以下のとおりです。
・ギフテッドのお子さまの中学受験には、「より高度な学習ができる」「知的レベルの高いクラスメイトと過ごせる」「好きなことを自由に学べる」といったメリットがある
・ギフテッドのお子さまの中学受験には、「勉強が過度な負担になる」「興味関心の幅が狭くなる」「学校と相性が合わない場合がある」といったデメリットもある
・ギフテッドのお子さまが中学受験を検討する際には、家庭でしっかりと話し合い、お子さまの意思を尊重することが大切
・ギフテッドのお子さまの受験勉強においては、趣味や特技を我慢せず、両立を目指すことがポイント
・ギフテッドのお子さまは心がとても敏感な場合があるため、メンタル面でのサポートも重要
・学校を選ぶ際には、お子さまと一緒に現地に足を運び、雰囲気を肌で感じることが大切
ギフテッドのお子さまは高い知能を持っていますので、受かるのであれば国私立中学校に入れてあげたいと思う保護者さまは多いと思います。
ですが、中学受験にはデメリットもあることを理解し、お子さまにとってより良い選択は何かをしっかりと考えるようにしましょう。
また、ギフテッドのお子さまの中学受験においては学校選びも非常に大切です。
受かるからといって高い偏差値の学校を選ぶのではなく、お子さまの性格や性質、学びのスタイルに適した学校を選ぶようにしましょう。
そのためには、現地に足を運び、いろいろな学校を比較・検討することが大切です。
私たちプロ家庭教師メガジュンでは、ギフテッドのお子さまを長年にわたりサポートしてきました。お子さまが持っている個性を徹底的に分析し、お子さまに合った学習方法を提案できることが何よりの強みです。
さらに勉強以外のお困りごとや塾との併用など、それぞれのニーズに合わせて柔軟に対応いたしますので、ギフテッドのお子さまのことでお悩みのある方はぜひ一度プロ家庭教師メガジュンまでご相談ください。
指導や面談はオンラインでも承っています。
全国各地からご利用いただけるほか、これまで海外在住の方や帰国子女の方にもご利用いただき、ご好評をいただいてきました。
初回の授業と面談は無料ですので、オンラインで授業が受けられるか心配な方もお気軽にお試しいただけます。
子どもたち一人一人の才能を伸ばしていけるよう、一同全力でサポートしてまいります。
最後までお読みいただきありがとうございました。