ギフテッドと発達障害、どう違うの?それぞれの才能の伸ばし方を紹介
・自分の子どもがギフテッドかどうか知りたい方
・高い知能を持つ子どもへの接し方を知りたい方
・ギフテッドならではの悩みについて、相談先を探している方
・ギフテッドのお子さまの進路先を検討している方
私は、ギフテッド・発達障害専門のプロ家庭教師や塾経営者として長年にわたり活動し、これまで1500人以上のお子さまの指導に携わってきました。また、現役のキャリアアドバイザーとしても活動しており、受験だけでなくその先の将来を見据えた進路のご提案ができることを強みにしています。
この記事では、ギフテッドのお子さまをお持ちの保護者さまに向けて、ギフテッドのお子さまへの接し方や発達障害との違い、ギフテッドならではのお悩みの解消方法などを詳しくお伝えしていきます。ご関心のある方は、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
発達障害・ギフテッド専門のプロ家庭教師
妻鹿潤
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中
▼目次
ギフテッドとは
ギフテッドとは、ある分野で突出した才能を持っているお子さまのことで、「gifted(神から授けられた)」が語源です。幼いころから難しい数学の問題や物理の定理を理解したり、一瞬で物事を記憶できたりと、周りの子どもたちとは明らかに違った能力を持っています。
全米才能児協会(※)は、ギフテッドの特徴として以下の項目を挙げています。
※全米才能児協会(the National Association for Gifted Children: NAGC)…アメリカにおいて、ギフテッドの子どもたちを支援するために設立された団体。様々な研究のほか、ギフテッドの子どもたちのためのプログラムなどを実施している。
- 記憶力が非常に良く、知識がすぐに定着する
- 物事の判断に優れており、知識を使いこなすことができる
- 発達年齢に比べて語彙が豊富で、複雑な文章を話したり書いたりできる
- 数字やパズルなどの問題が好きで、楽しみながら解く
- 感受性が豊かで、細かな変化にも気が付く
- 社会問題に関心があり、政治などの話題に興味を示す
- 想像力が逞しく、他には無い発想ができる
- 知的欲求が非常に強く、常に新しい学びや経験を求めている
- 非常に高い集中力を発揮する
- ユーモアや皮肉をよく理解し、大人顔負けのウィットに富んだ会話ができる
こうした才能を持つ子どもたちをさらに伸ばしてくために、欧米などでは「ギフテッド教育」と呼ばれる特別な教育が実施されています。飛び級などはその代表的な例ですが、その他にもギフテッドの子どもたちのために特別なプログラムが組まれたり、ギフテッドと発達障害の両方の特性を持つ子どもたちのためのケアなども行われています。
日本のギフテッド教育は、海外諸国に比べ非常に遅れていますが、最近になってやっと、“特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する指導・支援の在り方”として文部科学省で議論が始まりました。
(参考:文部科学省「特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する学校における指導・支援の在り方等に関する有識者会議」)
日本の学校では、皆と同じスピードで、同じ内容を学ぶことが求められます。そのため、ギフテッドの子どもたちは「授業がつまらない」「周りの友達と話が合わない」といった悩み事を抱えることがあります。また、IQが高い子どもたちは、平均的なIQの子どもと比べて情緒不安や気分障害を抱える割合が高いことがわかっており、メンタル面でのケアも必要になります。
ギフテッドならではの困りごとや発達障害との関係について、以下で詳しく説明していきます。
ギフテッドと発達障害に共通する困りごと
ギフテッドと発達障害は、「周りと馴染みにくい」「集団生活が苦手」といった点において類似性を持っています。しかしながら、その背景にある特性は全く異なりますので、お子さまの困りごとがギフテッドに起因するのか、発達障害に起因するのかは注意深く見ていく必要があります。
- 授業中にぼんやりしてしまう
- 課題を最後までやり遂げられない
- 先生の指示に反抗する
- 人間関係における困難
(発達障害)ADHDの不注意特性
(ギフテッド)授業が簡単すぎて別のことを考えている
(発達障害)ADHDの不注意特性やASDの強いこだわり
(ギフテッド)わかる問題を何度も繰り返し解くのが苦痛
(発達障害)ADHDの多動性・衝動性やASDのコミュニケーション不全
(ギフテッド)先生の言葉の矛盾に気付く
(発達障害)ASDのコミュニケーション不全
(ギフテッド)同年代の子どもの知的水準と離れすぎている
表面的な行動だけを見ていては、それがギフテッドによるものなのか、発達障害によるものなのかはわかりません。問題行動だからと頭ごなしに叱責するのではなく、お子さまの普段の様子をよく観察したり、お子さま自身の意見を聞いたりして、その行動の原因がどこにあるのか探っていくことが重要です。
ギフテッドと発達障害の類似性「過度激動」
ギフテッドのお子さまは、「過度激動(OE: Over Excitability)」と呼ばれる特性を持っている場合があります。ギフテッドのお子さまは、強い知的欲求や高い感受性を持っていますが、それゆえに感情の起伏が激しくなったり、イライラしてストレスが溜まってしまったりする状態を指します。
過度激動は以下の5つに分類されますが、複数に当てはまるお子さまもいれば、一つだけに当てはまるお子さまもおり、それぞれの強弱も様々です。
- 知性過度激動
- 精神運動性過度激動
- 感覚性過度激動
- 想像性過度激動
- 情動性過度激動
強い知識欲を持ち、満たされないとストレスが溜まりイライラする
→特定のことに強い興味を持つASDの特性と類似
スリルや新しい経験など、精神面での強い刺激を求め、無茶な危険を冒してしまう
→落ち着きが無いなど、ADHDの多動性・衝動性と類似
五感が敏感で、強い刺激が苦手
→ASDの感覚過敏と類似
想像力が非常に豊かなために、妄想に耽ってしまう
→ADHDの不注意特性と類似
感受性が強く、ちょっとしたことでも感情が浮き沈みする
→ADHD、ASDでも情緒不安が見られる
ギフテッドのお子さまが精神的に不安定であることが多いのは、過度激動が関係していると考えられます。また、過度激動から生じる困りごとと発達障害から生じる困りごとは非常に良く似ているため、専門医でも診断が難しい場合があります。
発達障害だと思ってサポートを続けても良い効果が現れない場合は、ギフテッドの可能性を考慮し、サポートの方法を検討していく必要があります。
ギフテッドは「我慢」が出来てしまう
ギフテッドのお子さまは、高い知能を持っているがゆえに「我慢」ができてしまいます。「学校の授業はつまらない。本当は教室を飛び出して好きな本を読みたい」と思っていても、精神的な成熟が早いお子さまの場合は「そんなことはしてはいけない」と我慢して、知らず知らずのうちにストレスを溜めてしまいます。
また、先生に言い返したり、一人だけ良い成績を取ったりすると、賢さが悪目立ちし、いじめやからかいの対象となってしまう場合もあります。そのため、出る杭が打たれないよう、わざと問題を間違えるお子さまもいらっしゃいます。
IQが高いと聞くと困りごとなど無いように感じますが、ギフテッドならではの悩みはあり、かつ目立ちにくいという特徴がありますので、保護者や先生など周りの大人がしっかり見守っていく必要があります。
ギフテッドと発達障害の定義と特徴
ギフテッドの定義
一般的なギフテッドの定義は、「IQ130以上」とされています。
IQの平均値は90~110程度ですので、IQ130以上はいわゆる“天才”と呼ばれる人々になります。人口比では約2%とされており、その存在の稀有さがわかります。
IQの測定方法はこちらの記事で詳しくご紹介しています。
発達障害などの診断には、WISC-IVと呼ばれる検査方法が広く用いられていますが、このWISC-IVでは
・知覚推理指標(PRI)
・処理速度指標(PSI)
・ワーキングメモリー指標(WMI)
の4つの指標から、いわゆる総合点である「FSIQ(全検査IQ)」を算出します。
これらの指標が満遍なく高い場合は、発達の凹凸も少なく、抱える困難も少ない傾向になります。
逆に、指標によって凹凸が激しい場合は、ギフテッドでありながら発達障害という状態になります。
ギフテッドと発達障害の両面を持っている場合は、「2E(twice-exceptional,二重に例外)型」と呼ばれ、才能を伸ばすと同時に、発達障害への対応も検討することで、より適切な支援が可能になります。
(能力に凹凸のないギフテッドを、2E型に対し「英才型」と呼ぶ場合があります。)
発達障害の分類
発達障害には、大きく分けて3つの分類があります。
それぞれの特性が複合的に絡み合っている場合もありますし、特性の強弱も人によって様々です。
上述のWISC-IV検査によって、発達障害の傾向や特性の強弱を一定測ることはできますが、具体的な支援方法については、医師や専門家に相談しながら、お子さまにあった方法を見つけていくことになります。
中には、苦手なことばかりが注目されてしまい、本来の才能に本人も周りも気づけず、発達障害としか診断されないギフテッドの方もいらっしゃいます。
苦手を無くしていくことはもちろん必要ですが、得意なことに注目することも同じくらい重要であることは、診断を受ける際に気をつけておきたい点です。
ADHD(注意欠如多動性)
WISC-IV検査では、処理速度指標の数値が低くなる傾向にあります。
これは、ADHDの特性である多動性や衝動性により、注意力やモチベーションの持続が難しくなるためと考えられます。会話や指示を聞き漏らしたり、重要なことを忘れてしまったりする場合があるため、ワーキングメモリーも低くなることがあります。
これまで接してきたADHDのお子さまでも、温泉のあわぶくのように色々な考えがボコボコ湧いてきて、その湧いてきた考えにずっと意識がとらわれたり、1つのことを考えていても湧いてきた考えに意識がとられたりということがよくあります。
授業中に違うことを考えてしまったり、会話中でも湧いてきた考えに意識がいってしまうこともあり、これは性質的に仕方ないことだと思います。
そのため、こういった性質はあることを前提に、根本の改善ではなく、「どうすれば、他に意識が行きにくくなるか」「他に意識が行っても素早く戻ってこれるようにするか」の対策が現実的なアプローチと感じます。
・一つのことに集中するのが苦手
・じっとしているのが苦手で、授業中に立ち歩いてしまう
・おしゃべりに熱中しすぎて、注意されてもやめられない
・忘れ物が多い/大事な約束でも忘れてしまう
・整理整頓が苦手で、部屋や机の上がいつも散らかっている
・思いついたことをすぐに口に出してしまい、人間関係でトラブルになりがち
・いつもソワソワしている、せっかちである
ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー)
WISC-IV検査では、ADHDと同じく、処理速度指標の数値が低くなる傾向にあります。
ADHDと同様、多動性や衝動性などにより注意力やモチベーションの持続が難しいほか、マイペースで作業が遅い、不器用で書くのが苦手、といったことも影響しています。
ですが、パターンが決まっていてルーチンで解ける問題が得意なお子さまの場合、逆に処理速度指標の数値が高くなることがあります。
また、記憶や算数が得意なお子さまがワーキングメモリーで高数値を示したり、図形の問題が得意なお子さまが知覚推理で高数値を示したりと、得意な分野では数値が高くなるケースもあります。
・視線が合いづらかったり、表情が乏しかったりして、コミュニケーションが苦手
・自分独自のルールにこだわってしまい、集団に馴染めない
・急な予定変更でパニックになる
・手先が不器用で、字が汚かったり作業で周りについていけなかったりする
・マルチタスクが苦手で、話を聴きながらノートを取ったりできない
・周りの空気を読まず発言してしまう
・うるさい環境が苦手で、集中できなかったり、イライラしたりする
・過去の嫌な出来事に固執してしまう
LD(学習障害)
LDは、発達障害の中でも認知度が低く、配慮や対応がまだ進んでいない面があります。
中には、ADHDやASDの特性によって読み書きや計算が苦手になっている(二次的影響)場合でも、LDと診断されるケースがあるようです。
WISC-IV検査の結果としては、読むことに困難がある場合は、ワーキングメモリー指標が低くなる傾向にあります。
読むことが困難なお子さまは、耳で聞いた言葉を処理する力が弱いため、ワーキングメモリーが低くなると考えられます。
書くことに困難がある場合は、処理速度指標が低くなる傾向にあります。
処理速度指標の検査には筆記能力を測る要素があるため、この数値が低くなると考えられます。
また、ワーキングメモリー指標の検査には算数の問題が含まれるため、計算することに困難があるお子さまは、ワーキングメモリーが低くなる傾向にあります。
ギフテッドの困りごと
ギフテッドのお子さまは、一瞬で物事を記憶したり、難解な数学の定理を理解したり、哲学書を読み込んだり、何カ国語も使いこなしたりと、周りと比べて並外れて高い能力を持っています。
その能力を誇りに思い、伸び伸びと伸ばすことができるならば、何も問題はありません。
しかしながら、たとえ能力に凹凸が無い英才型のギフテッドであっても、ギフテッドならではの困難を抱えてしまうことがあります。
私がよくご相談を受けるお悩みの例として、
・才能をどのように伸ばせば良いのかわからない
・周りのクラスメイトと話が合わない
・授業の退屈さや人間関係に疲れ、不登校になった
・ギフテッドに適した進路を知りたい
・発達障害とギフテッドの二つの性質があり困っている
といったものが挙げられます。
ギフテッドのお子さまにとって、学校の授業はほとんどの場合、物足りません。
自分の興味のある内容を、周りのペースを気にせずにどんどん学ぶことができれば、才能を存分に発揮することができますし、お子さま本人の知的好奇心も満たされることでしょう。
しかし、お悩みの例でもお示ししたとおり、実際の学校現場では、自分の好きなことだけを勉強することは、多くの場合許されません。
教科書の範囲を越えたことについては、知らないふりをすることさえ求められるのが日本の学校です。
ギフテッドのお子さまの中には、周りが想像する以上に強い知的好奇心を持っているお子さまがいらっしゃいます。
私が相談を受けたとあるギフテッドのお子さまは、「常に知識を吸収していないと、飢餓感ともいえるストレスにさらされる」と仰っていました。
一般的なIQの人間にはわかりづらい感覚かもしれませんが、ギフテッドのお子さまでこういったストレスを訴える方は多く、結果として不登校になったり、ストレスが原因で適応障害や鬱といった症状が出る方もいらっしゃいます。
あるいは、周りと話が合わないことも、ギフテッドのお子さまが抱える困難の一つです。
周りのクラスメイトの話題といえば、流行っている漫画やアニメ、アイドルと言ったものばかりです。ギフテッドのお子さまが求めているような知的な会話ができるクラスメイトはおらず、無理に周りに合わせるか、一人で過ごすかのどちらかになってしまいます。
いくらIQが高いといっても、お子さまは一人の「子ども」です。
小中学生、あるいは高校生にとって、学校は世界の半分といっても過言ではありません。
無理に周りに合わせることも、ひとりぼっちで孤立してしまうことも、どちらもお子さまにとっては非常に辛い経験です。
私の元にいらっしゃったある生徒さんは、頑張って周りと話を合わせていたのですが、それがあまりにも苦痛であったために、学校や勉強のことを思い出すだけで頭痛や吐き気、動悸といった身体的な症状が出るようになり、最終的にはPTSDの診断を受けました。
・自分の才能が原因で周りから浮いてしまうため、才能を無意識に封印してしまう
・学校に馴染めず不登校になり、そのまま社会に出ることができなくなってしまう
ギフテッドのお子さまの困りごとを放っておくと、このような事態になりかねません。
困りごとには早めに対処し、周りの大人が支えていく必要があります。
また、ギフテッドの出現率は2%と低い一方で、発達障害については認知度が高まってきたこともあり、学校でも配慮をしてもらえる可能性があります。
学習塾などにおいても、発達障害に関する配慮であれば、一定ノウハウのある講師がいるかもしれません。
ギフテッドの困りごとと発達障害の困りごとは完全に切り分けられるものではありませんが、現状を見極め、できることから取り組んでいくことが大切です。
ギフテッドへの支援
ギフテッドならではの困難に対する支援
「2.ギフテッドの困りごと」でご紹介したとおり、日本の教育システムとギフテッドのお子さまの相性は決して良いと言えません。
ギフテッドのお子さまが、もっと難しいことを学びたい、自分の好きな分野を深めたいと思っても、学校では教えてくれる先生がいないどころか、「教科書以外のことを勉強してはいけません」と叱られてしまう可能性さえあります。
ギフテッドのお子さまにとって最も好ましいのは、好きなものを好きなだけ勉強できる環境を整えてあげることです。
ギフテッドのお子さまは、たとえ学校に馴染めず不登校になってしまったとしても、得意なことで生きていける可能性を秘めています。高校受験までは、全教科で点数がとれ、遅刻も欠席もしない優等生かつオールマイティ型であることが求められます。
しかし、大学受験であれば、一点特化型の入試制度を設けている大学もありますし、社会に出れば尖った人材が求められる場面はいくらでもあります。(むしろキャリアアドバイザーとして多くの職業支援をしていて、尖った人材の方が社会で活躍していることが多いとも感じます)
学問に強い興味があるのであれば、研究職に進むのも良いでしょう。必ずしも一般的なレールに乗るだけが人生の正解ではありません。お子さまがそれぞれの個性や可能性を発揮できるよう、私たちは全力でお手伝いしたいと考えています。
代表の妻鹿潤は現役のキャリアアドバイザーでもありますので、お子さまの人生全体を見通した支援が可能です。
ギフテッドや発達障害でお悩みの方は、ぜひ一度家庭教師メガジュンまでお問い合わせください。
自宅で完全に独学で勉強するのは、たとえ好きな分野であっても不安かもしれません。
プロ家庭教師によるホームスクーリングであれば、好きな教科、あるいは苦手な教科に絞った指導が可能です。好きな分野を独学で学ぶのは問題無いけれど、苦手な教科はコーチングしてほしい…といったニーズにもお応えできるシステムになっていますので、まずはお気軽にお問い合わせいただければと思います。
もちろん、無理に独学やホームスクーリングをお勧めすることはありません。
ギフテッドではない人間が多数を占める中で、「普通の人とどう折り合いを付けていくか」も大切な視点です。
学校で学ぶのが良いのか、それとも自分のペースで自宅で学習するのが良いのか、お子さまによって最適な方法はそれぞれ違います。
お子さまの状態を見極め、最適なご提案をするとともに、丁寧な支援・指導を進めてまいります。
保護者さまの中には、お子さまの才能に戸惑ってしまい、そもそも接し方がわからない、何から対処して良いのかわからないといったケースもあるかと思います。
そういった場合でも、最初の面談で詳しくお子さまの様子をお聞かせいただくことで、今後の支援の方針をお示しすることができます。「とにかく悩みを聞いて欲しい」といったご相談でも大丈夫です。
初回の面談は無料で承っていますので、安心してご連絡ください。
発達障害の特性に対する支援
プロ家庭教師メガジュンは、発達障害を専門としたプロ家庭教師として活動しています。
のべ1500人以上の指導経験から裏付けられた確かなノウハウがありますので、ギフテッドかつ発達障害といった2E型のお子さまにも最適な支援や勉強方法のご提案が可能です。
ADHDのお子さまへの支援
ADHDのお子さまは、
・多動(じっとしていられない)
・衝動性(考えるより先に動いてしまう)
といった特性を持っています。
一見すると勉強に不向きな特性ばかりに思えますが、ADHDの特性を持っているからといって、必ずしも勉強が苦手になるわけではありません。
むしろ、ギフテッドの面を持っている2E型のお子さまであれば、ADHDならではの積極的な好奇心を活かし、受験で成功する方も数多くいらっしゃいます。
▼東大・京大合格者は発達障害の性質を持つ人が多い!? 個性を活かした勉強法で難関を突破
ADHDのお子さまは、じっと座って先生の話を聴いたり、机に向かって黙々と問題を解いたりといった、オーソドックスな勉強方法は苦手であることが多いです。
しかし、自分の優位な感覚(視覚や聴覚)を生かしたり、体を動かしながら勉強したり、自分の好きなことに結び付けながら勉強したりと、ADHDの特性を生かすことで、勉強を効率的に進めることが可能です。
・目で見た情報を処理することが得意な場合(視覚優位)は、イラストや図、動画などを活用する
・耳で聞いた情報を処理することが得意な場合(聴覚優位)は、暗記などで声に出して覚える
・静かで整頓された環境を整える
・好きなもの(漫画やアニメ、芸能人など)に関連付けて覚える、あるいは好きなものを勉強の入り口にする
・やることリストを作成し、予定を視覚的に把握する
おススメの勉強法を取り入れつつ、志望校選びにも力を入れましょう。
ADHDの特性があるお子さまは、すべての科目を満遍なく勉強することは苦手なことが多いです。
得意な科目の配点が高く、かつ難易度も高い学校を選ぶことで、受験においてもADHDの特性を生かしながら有利に進めることができます。
ASDのお子さまへの支援
ASDのお子さまは、
・こだわりが強い
・想定外の出来事に対応できない
といった特性を持っています。
勉強面でもこだわりの強さが出てしまい、効率よく勉強することが苦手な場合や、勉強そのものに強い苦手意識を持ってしまう場合があります。
逆に、自分の好きなことにはとことんこだわって取り組めることは、ASDの強みでもあります。強みを上手く活かすことで、受験も効率的に進めることができますので、ぜひ以下のおススメの勉強法を実践してみてください。
・その日の勉強計画をしっかり決め、イレギュラーを作らない
・自分のこだわりを無理に捨てようとしない、むしろ尊重する
・細かい疑問があるときは、解消してから次に進む
・曖昧な言い方を避け、はっきり指示してもらう
・自分が心地良いと感じるルーティンを作る
また、ADHDのお子さまと同様、ASDの方にとっても志望校選びは重要です。
ASDの特性を持つお子さまは、特定の分野に強い関心を持つことが多いため、その科目であれば満点近く取れるケースもあります。得意な科目の配点が高いこと、さらにその難易度も高く周りと差がつけやすいことを条件に、学校を探してみると良いでしょう。
さらにASDのお子さまは、一度習慣化したことにはコツコツと取り組み続けられるという強みもあります。
苦手な科目であっても、早い段階から少しずつ対策することで、受験で戦える科目にすることができますので、「勉強の習慣化」をポイントに取り組みましょう。
ギフテッド・発達障害について:まとめ
この記事では、ギフテッドのお子さまや発達障害を持つお子さまへの支援のあり方や勉強方法をお伝えしてきました。
ギフテッドは人口の2%と非常にまれな存在で、持っている特性もそれぞれで異なります。この記事でご紹介した内容が全てではなく、個別の対応や検討が必要であることは、改めてお伝えしておきたいと思います。
プロ家庭教師メガジュンでは、オンラインでの面談やコーチングも承っています。
遠隔地からもご相談いただけますし、海外在住の方や帰国子女で発達障害かつギフテッドといったお子さまにも、これまで多くご利用をいただいてきました。
まずは、お気軽にお問い合わせください。お子さまの状態を詳細にお伺いしながら、適切な支援についてご提案いたします。
最後に、この記事の内容を改めてお伝えすると、以下のとおりです。
・ギフテッドの定義は「IQ130以上」(IQの平均は90~110)
・ギフテッドには、得意と苦手に差がある2E型と、何でもバランスよくできる英才型がある
・2E型は、ギフテッドと発達障害の両面を持っている
・発達障害は、ADHD・ASD・LDの三つに分類される
・ギフテッドや発達障害の診断は、WIST-IV検査などにより総合的に判断される
・周りとなじめない、学校の勉強がつまらないなど、ギフテッド特有の困りごとがある
・できないことばかりに注目せず、できることを伸ばす視点が、お子さまの可能性を広げる
・発達障害の特性を生かしながら勉強することは可能
人と違うことで困難を抱えることもありますが、同時に、誰にも真似できない「強み」にもなります。
発達障害やギフテッドでお悩みの方は、ぜひ一度プロ家庭教師メガジュンまでご相談ください。
お子さまがよりよい人生を歩めるよう、全力でサポートしてまいります。